ブリヂストン、グローバル需要の低迷を主因に通期は減収減益 今期は売値Mix改善に注力

2020年2月17日に行われた、株式会社ブリヂストン2019年12月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社ブリヂストン 代表執行役 CEO 取締役会長 津谷正明 氏\n株式会社ブリヂストン 執行役員 CFO 財務担当 菱沼直樹 氏

売上・損益の推移

津谷正明氏:みなさん、こんにちは。本日はお忙しいなかご出席いただき、ありがとうございます。

業績についてお話しさせていただくのは、私にとっては今回が最後になりますので、少しお時間をいただいて、この約10年を振り返らせていただきたいと思います。

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業績については、とくに大きく2点、意識してまいりました。1つは、持続的に、安定的に業績を固めて、体質を強くしていきたい。

2つ目は、足元の利益の確保と同時に、将来の投資、そのバランスを考えていきたい。そう考えて、進めておりました。

スライドは売上高、最終利益の推移の表でございます。安定的に稼げるかたちが作れたと思っております。

ROA・ROEの推移

また、重要な経営指標の1つとなりますROE、ROAにつきましても、持続的なかたちを取れるようになりました。

フリーキャッシュフロー・自己資本比率の推移

キャッシュ・フロー、自己資本比率の推移でございます。こちらも持続的なかたちが取れるようになったと思っています。

設備投資額・研究開発費の推移

そして、将来に向けての投資です。ご承知のとおり、自動車産業につきましては大きな変動があるなかで、将来に向けてどういうかたちを作るのか、どういう技術がいるのか、どういう事業のかたちを作るかを考えながら、投資も進めてまいりました。

配当金・配当性向の推移

また、配当金・配当性向も改善を進めて、持続的なかたちが取れようになったと思っております。

重点課題

これまでもみなさまに何回かご説明しておりますが、重点課題も持続的に改善を進めてまいりました。

将来に向けた取り組み

将来に向けた取り組みも、順次進めてまいりました。体質強化につきましては、財務体質強化も含め、十分なかたちが取れたと思っております。

そして、足元の業績につきましては、これからのCFOの菱沼からもご説明させていただきますが、昨年度は将来の投資に重点をかけたかたちでございます。

昨年度業績は、1つ物足りないものもございましたが、将来に向けてこれから石橋さんの新しいチームの体制で刈り取っていただけることを期待しております。

2019年度 事業環境

菱沼直樹氏:財務担当の菱沼でございます。私から2019年度の連結業績概要および2020年度の業績予想についてご説明いたします。まず、2019年度の業績概要についてです。

2019年度の事業環境について、ご説明いたします。為替は、USドル、ユーロとも対前年度円高で推移いたしました。原材料価格は、天然ゴムが前年を上回った一方で、原油価格は前年を下回る水準でございました。

タイヤ需要につきましては、新車用を中心にグローバルで需要の減少がみられました。

2019年度 タイヤ販売(対前年販売本数比)

タイヤ販売について販売本数を対前年比で示しています。PSR、TBRともにグローバル合計が、対前年で96パーセントという水準になりました。

主に北米のPSRや、欧州におけるTBRの新車需要が減少したことに加え、アジア地域での販売が前年を下回りました。

超大型ORRタイヤは対前年102パーセント、大型ORRはOEMの生産減などを受けまして、対前年で98パーセントとなりました。

18インチ以上の高インチ領域におきましては、対前年で106パーセント。リプレイスのみ取りだしますと110パーセントで、2019年度もグローバルで引き続き高い伸びが継続いたしました。

2019年度 連結業績概要

2019年度の連結業績概要でございます。売上高3兆5,256億円、営業利益3,260億円と、いずれも前年を下回りました。

また、2019年11月に発表いたしました通期業績予想に対しましては、売上高は若干の増収、営業利益はおおむね同水準での着地となりました。

タイヤ部門におきましては、グローバルで新車用を中心に事業環境が厳しいなか、とくに売値の改善、および高インチタイヤをはじめとしたMix量化に注力いたしまして、営業利益は3,258億円、営業利益率は11.0パーセントとなりました。

一方、多角化部門におきましては、日本の加工品事業が事業再構築の途上にあることに加え、今年度は新車向けの販売減もあり、前年を下回る結果となりました。

当期純利益は、固定資産売却益および有価証券売却益などもあり、おおむね前年並み、通期業績予想対比では増益での着地となってございます。

なお、期末配当につきましては80円とし、年間配当を160円とすることで、2020年3月の株主総会に提案させていただきたいと考えております。

2019年度 営業利益増減要因(前年差)

通期営業利益の対前年の増減要因について、示しております。2019年度におきましては、売値、原材料がポジティブな要素になる一方で、低調なグローバル需要を受けた販売減、および将来の投資を進めていることに伴う償却費増等の要素により、対前年で766億円の減益となりました。

2019年度 所在地別セグメント業績概要

所在地別セグメントの状況についてご説明いたします。グローバルで新車用タイヤを中心に事業環境が厳しいなか、いずれの地域におきましても減収減益となりました。

2019年11月に発表いたしました通期予想に対しましては、いずれの地域におきましても売上高は予想並み、もしくはそれ以上となりました。

営業利益は、日本やアジアでは販管費のコントロール等により増益となりましたが、欧米におきましては新車用TBRの販売減などの影響を受け、予想を下回って着地しております。

2019年度 貸借対照表及びキャッシュフローハイライト

貸借対照表およびキャッシュ・フローのハイライトについてご説明いたします。総資産は前年末対比1,062億円増加し、3兆9,465億円となりました。

2019年度は2,000億円の社債を発行し、一方で2,000億円を上限とする自己株式の取得を実施いたしましたので、自己資本比率は前年末対比3.9ポイント下がり58.0ポイント。ネット有利子負債は、1,621億円と前年末対比増加いたしました。

また、フリー・キャッシュ・フローでございますが、2019年度はWebfleet Solutions、旧Tom Tomの買収などがございましたが、営業キャッシュ・フローの改善、あるいは保有資産効率化によるキャッシュインなどもあり、約2,000億円という高水準で推移いたしました。

重要な経営指標と位置付けておりますROA、ROEは、いずれも中期的な目標レベルをクリアしております。

2020年からのIFRS任意適用と開示セグメント区分の変更について

私どもは2020年からIFRSを任意適用いたしますのでその内容と、セグメント変更についてご説明いたします。

当社はグループにおける経営管理の品質向上を目的といたしまして、2020年度からIFRSを任意適用いたします。

併せまして、弊社SBU体制に基づく、より適切な業績開示を目的として、開示セグメント区分を変更することといたしました。

次ページ以降におきましては、IFRSおよび新しい開示セグメントでの2020年の業績予想についてご説明いたします。

2020年度 事業環境見通し

まず2020年の事業環境です。為替はUSドル、ユーロともに対前年円高を想定しております。

原材料価格は、天然ゴムは対前年を上回る一方、原油価格はおおむね前年と同水準を見込んでおります。

タイヤ需要につきましては、リプレイスは総じて前年比堅調。新車用につきましては、北米を中心に引き続き弱い見込みとなっております。

2020年度 タイヤ販売予想(対前年販売本数比)

2020年の通期のタイヤの販売予想ですが、一般用タイヤにつきましては、PSR、TBRともに若干の増を見込んでおります。北米の新車用が引き続き厳しい一方、補修用タイヤの販売につきましては、着実に伸ばしていく計画となっております。

超大型ORRタイヤおよび大型ORRタイヤは、いずれも若干の増を見込んでおります。大型ORRにつきましては、昨年一部工場で供給制約がございましたので、そのリカバリー効果も含んだ数値となっています。

なお、18インチ以上の高インチ領域におきましては、ご覧のとおり引き続き伸びを見込んでおります。

2020年度 連結業績予想

これらを踏まえた2020年度のIFRSベースでの連結業績予想です。為替は前年比USドル、ユーロともに1円の円高で見込んでいます。

売上高は1パーセントの増収。調整後営業利益につきましては、5パーセントの増を見込んでおります。

一方、純利益につきましては、2019年度に固定資産売却益等があったこともございまして、2020年度は対前年4パーセントの減益を計画しております。

配当金につきましては、中間、期末それぞれ1株当たり80円、年間で160円と予想しております。

2020年度 調整後営業利益増減要因予想(前年差)

調整後営業利益の増減要因についてご説明いたします。先ほどご説明いたしました2019年度の日本基準の営業利益3,260億円に対し、主にのれんの償却や、退職給付関係の費用処理の影響等により、IFRSにおきましては調整後営業利益として3,440億円を見込んでおります。

この数字は現在会計監査の途中ですので、変更になる可能性がある旨、ご了承をお願いいたします。

この3,440億円から、2020年度は、日本における冬タイヤの増、ORRタイヤの販売増に加え、売値改善の効果等もございまして、約160億円の増益を計画しております。

2020年度 セグメント別事業予想

新しいセグメント別の業績予想でございます。売上高は、米州で為替の影響等もあり、若干減収となる見込みでございます。

調整後営業利益につきましては、日本では為替、あるいは海外の現地生産化に伴い対前年減益となる見込みですが、他の地域はいずれも増益を見込んでおります。

総括

ここまでご説明してまいりました、2019年度の業績および2020年度の業績計画の総括でございます。

引き続き、18インチの高インチタイヤの継続的な伸長に加え、適切な価格ポジションの維持、Mix改善、コスト削減施策等も着実に実行しながら、業績計画の達成を目指してまいります。

私からのご説明は以上でございます。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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