スペースマーケット、主要KPIであるGMVが前期比+76.1%と伸長 創業6期目で通期黒字化を達成

株式会社スペースマーケット2019年12月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社スペースマーケット 取締役兼執行役員CFO兼人事責任者 佐々木正将 氏

会社概要

佐々木正将氏:株式会社スペースマーケットの2019年12月期の決算説明を始めさせていただきます。よろしくお願いいたします。

会社概要になりますが、代表の重松とCTOの鈴木で、スペースの貸し借りを簡単にするプラットフォームを作りたいという志のもと、2014年1月に創業して、丸6年が経過しました。従業員数は、54名となっています。

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ビジョン・ミッション

当社では、ビジョンに「チャレンジを生み出し、世の中を面白くする」、ミッションに「世界中のあらゆるスペースをシェアできるプラットフォームを創る」を掲げています。

人々が何かをしようと思ったときには必ず場所が必要になると考えています。当社はあらゆるスペースを簡単に貸し借りできるようにすることで人々がチャレンジできる機会を増やし、 世の中をもっと面白くしたいと考えています。

スペースマーケットが実現している世界①

スペースマーケットが実現している世界になります。後ほどご紹介しますが、当社ではスペースを利用される方々を「ゲスト」と呼んでおり、スペースの貸し借りが自由になることで、新しい働き方、遊び方、暮らし方をたくさん実現しています。

スペースマーケットが実現している世界②

一方、場所を貸し出す方々を「ホスト」と呼んでいます。今、空き家や利用されていない公共施設が社会問題になっていますが、そのような遊休不動産を貸し出すことで収益が生まれたり、自宅の一部を貸し出すことによってつながりのなかった人々との交流を生んだりという世界を実現しています。

ここから、まずは事業の概要について、その後に決算概要、トピックス、そして今後の成長という流れで説明させていただきます。

【1 事業の概要】事業の紹介

事業の概要になります。当社ではあらゆるスペースを時間単位で貸し借りできるシェアリングエコノミープラットフォーム「スペースマーケット」を運営しています。掲載スペース数は、2019年12月末現在で1万2,200件となっています。

【1 事業の概要】プラットフォームの構造

スペースマーケットのプラットフォームの構造についてご説明します。パーティーや会議、撮影などに使う場所を借りたいゲストと、自分が保有している空きスペースなどをお持ちのホストとをスペースマーケット上でマッチングさせることで、両者から成果報酬で手数料をいただくモデルになっています。

【1 事業の概要】掲載スペース

実際にどういったスペースが掲載されているかについてご説明します。まずは一軒家、マンション、アパート、古民家など、いわゆる住宅のスペースがあります。会議室やオフィススペース、コワーキングスペースなどもありますし、営業時間外のアイドルタイムの活用として、カフェ、レストラン、居酒屋、バーといった飲食店も多く掲載されています。体育館、バスケットコート、パーソナルジム、スタジオ、グラウンドなどのスポーツ施設もあります。

また、スペースマーケットの特徴の1つとして、廃校、お寺、お城、無人島、映画館といった、そもそも今まではなかなか借りることができなかったユニークなスペースも掲載しています。

【1 事業の概要】利用用途

こうした業界有数の種類と掲載数を誇るスペースを、みなさまには非常に多種多様な使い方をしていただいています。

例えばパーティー、飲み会の用途だと、女子会、ママ会、誕生日会、料理、バーベキューなどに使われており、スペースにケータリングやお酒などを手配して楽しまれています。

また会議にも使われており、ミーティング、セミナーはもちろん、面接、研修、試験、また最近では会社の会議室から場所を変えて行うオフサイトミーティングなどにもよく使われております。

さらに、撮影や収録にも使用されています。テレビ番組のロケ地として、スタジオや古民家なども借りられていますし、商品撮影にも使われています。また動画撮影の場所として、人気YouTuberの方にもお使いいただいています。それに加えて、趣味や遊びの用途ではボードゲームを楽しむ場として多く利用されています。

仲間とともにスポーツ観戦を楽しむ場としての利用もあります。大型テレビのあるスペースが非常に多く存在していますので、昨年盛り上がったラグビーの大会でもたくさんご利用いただきました。パブリックビューイングではなくプライベートビューイングという呼び方で、仲間たちと食事やお酒を持ち寄ってご利用いただいています。他にも、趣味の集まりとしては映画上映会やオフ会、交流会でも使われています。

スポーツやフィットネスの用途だと、ピラティスやヨガ、ダンスといった用途で使われています。

【1 事業の概要】利用事例:ゲスト

実際のゲストの利用事例をいくつか紹介します。ユニークなスペース利用の例としては、企業がお寺で社員総会を行ったり、平日の日中はあまりお客さまが入らない映画館でセミナーや社員会を行ったりしています。また、コスプレイヤーのみなさまが写真撮影会のために無人島を貸し切るなど、ユニークなスペース活用事例がたくさん生まれています。

多くの場所が借りられるようになってきていることから、ゲストがスペースの新しい使い方をどんどん生み出していますが、一方で、当社から新しい使い方を仕掛けたり、提案することも行っています。一般的なスペースを利用した例として、レンタルスペースでお花見をする文化を提案し、昨年は20局くらいのテレビ局に取り上げていただきました。お花見は春の代表的なイベントですが、花粉症の方は外に出るのもつらいですし、寒かったり雨が降ったり、ときには雪が降ったりと天候にも左右されますし、さらに場所取りも大変だったりと、さまざまな課題があります。そこで造花などでお花見の雰囲気を味わえるスペースを作り、室内でお花見を楽しんでいただくといった新しい使い方を提案しており、毎年多くの方に楽しんでいただいております。

【1 事業の概要】利用事例:ホスト

続いて、実際のホストの利用事例をいくつか紹介します。

まずは古民家を掲載しているホストです。築150年の歴史ある古民家なのですが、屋根の補修など非常に維持費がかかるということでした。あまりにも維持費がかかるため、駐車場にしてしまおうと考えたこともあったようですが、たまたまスペースマーケットに出会ったとのことで、掲載いただきました。

今では毎週末のように予約が入っており、特にコスプレイヤーの撮影会で大人気のスペースとなりました。また平日は、企業のオフサイトミーティングなどにも使っていただけるようになり、結果的に古民家を維持しながら収益を上げることができるようになっています。

もう一つは、思い出が詰まった一軒家です。持ち主にとってとても思い出のある家なのですが、事情があってここに住むことができなくなり、空き家となってしまいました。従前の不動産運用で考えると賃貸や売買を検討するのですが、賃貸や売買だと完全に占有権を手放すことになり、自分たちが使いたいときに自由に使えません。

しかし、レンタルスペースとして貸し出せば時々様子を見に行くことができますし、自分たちが使いたいときには自分たちで使うこともできます。愛着のある家に関わりながら、結果的には賃貸で貸し出すよりも収益が上がったという事例になります。

【1 事業の概要】前提となる環境:シェアリングエコノミーの台頭

世の中の大きな流れとして、シェアリングエコノミーの台頭が挙げられます。シェアを4つに分類すると「モノのシェア」「リソースのシェア」「移動のシェア」「場所のシェア」に分類できますが、「モノのシェア」で一番有名なのがメルカリです。

「リソースのシェア」では、同じ時期に上場したマクアケやランサーズ、また「移動のシェア」ではUberが有名です。「場所のシェア」で有名なのはAirbnbですが、スペースマーケットは時間貸しでの「場所のシェア」のプラットフォームとして国内で最初に上場した会社だと認識しております。

シェアリングエコノミーは業界的に非常に盛り上がっており、2016年にシェアリングエコノミー協会という業界団体を立ち上げました。現在は300社以上が加盟しており、2016年から重松が代表理事を務めています。なお、会員企業では昨年12月に当社、マクアケ、ランサーズが上場しており、3月にビザスクが上場するといった状況です。

【1 事業の概要】前提となる環境:スペースの単位に対する考え方の変化

事業の前提となる環境としてスペースの単位に対する考え方の変化についてご説明します。例えば、今までは駐車場やオフィスといった不動産周辺に関しては長期契約が主流でしたが、駐車場ではパーク24などの影響で時間貸しのマーケットが急拡大しています。

またオフィスにおいてはRegusやWeWorkなどの広がりによって、コワーキングスペースのように、好きなときに好きな分だけ小分けにして貸し借りが行われる流れが生まれています。

まさに当社も、スペースを時間単位で小分けにして貸し借りしていますが、テクノロジーの進化とシェアリングエコノミーの台頭という大きな流れのなか、あらゆる不動産が短時間、短期スパンで、カスタム可能なかたちで借りられるマーケットになってきていると感じています。

【1 事業の概要】ゲスト市場とホスト市場

当社が向き合っている市場を、「ゲスト市場」と「ホスト市場」という切り口でご説明します。まず、ゲスト市場はスペースを借りる側のマーケットですが、利用事例としてご紹介したとおり、本当に多種多様なマーケットがあります。

取り込み可能な市場の例として、外食飲食、見本市展示会、文化イベント、研修サービス、会議イベント、販促イベントといったものがありますが、これはごく一部だと考えています。

一方、スライド右側の「ホスト市場」ですが、2つに分解して見ています。上に記載している、いわゆる遊休不動産と呼ばれるような空き家、ビルの空室、飲食のアイドルタイムといった「収益を生み出していない非稼働市場」が10兆円くらいあると考えています。下が、賃貸などですでに収益化している市場のうち、「時間貸しでより収益アップが見込める市場」で、計算したところ12兆円くらいの市場規模だと考えています。

【1 事業の概要】法人向けソリューション:イベントプロデュース

ここまでご説明してきたプラットフォームのビジネスに加えて、当社では法人向けソリューションのビジネスにも取り組んでおり、その1つがイベントプロデュースになります。

大企業やメガベンチャーなどの大きめの会社を中心に、会場探しの相談を受けることが頻繁にあります。そのなかで、会場探しのお手伝いだけでなく、イベントの企画・プロデュースから当日の運営までお願いされるケースもたくさんあり、これらを受託して提供しております。

また、これを接点として、その後、部署単位のミーティングやイベント実施といったところで、スペースマーケットのプラットフォームサービスにつなげる取り組みも行っています。

【1 事業の概要】法人向けソリューション:プロモーション支援

また法人向けソリューションにおいて、スペースマーケットに掲載しているスペースに企業の新商品などを設置して、スペースを広告媒体として活用するプロモーション支援にも取り組んでいます。

今の時代のプロモーションの方法として、テレビ広告などのマス向け以外のものも豊富に存在しています。例えば、ターゲットがきちんとセグメントされているエレベーター広告やタクシー広告などが非常に伸びているのですが、スペースマーケットを利用されている方もターゲットとしてしっかりセグメントされています。

このプロモーション支援は、いわゆる体験型マーケティングになります。気の置けない仲間と楽しい時間を過ごしてもらえるからこそ、しっかりと記憶に残る効果的なプロモーションになるということで、非常に高い評価をいただいています。

例えば、キリンビールは新商品をサンプルとして提供したり、パナソニックは新商 品のシステムキッチンをシェアスペースに配置して、実際にキッチンで調理を体験してもらったりしています。ショールームのキッチンは通電していないため、パナソニックの社員さまにもこのスペースを利用いただいています。

また、BRUNOは調理器具などを扱うライフスタイルブランドなのですが、ブランドの世界観を表現したスペースをプロデュースして、実際に使えるショールームというかたちで提供するといった取り組みが非常に伸びています。

この体験型マーケティングの支援が、利用されるゲストやホストの満足度の向上にも大きくつながっていると考えています。

【2 決算の概要】2019年12月期 決算ハイライト

ここから決算概要をご説明します。

2019年12月期の決算ハイライトになります。主要KPIについてですが、利用されるスペース数が順調に増加してGMVは24億4,100万円となり、前期比でプラス76.1パーセントとなりました。

財務については、売上高が8億7,300万円、営業利益が4,300万円で、創業から6期目になりますが初めて損益分岐点に到達し、通期黒字化を達成しています。

【2 決算の概要】全社総取扱高と営業損益の推移

全社総取扱高と営業損益の推移です。プラットフォームのGMVと法人ソリューション他というかたちで売上を分類して説明させていただきます。

プラットフォームのGMVが24億4,100万円で、法人向けソリューション他が1億4,900万円となり、合算した全社総取扱高が25億9,000万円となりました。直近3年間のCAGRで表すと、92.1パーセントとなっています。また2019年度の営業損益は4,300万円で、黒字化を果たしています。

【2 決算の概要】2019年12月期 業績

2019年12月期の業績です。全社総取扱高は前期比プラス66.9パーセントで、うちGMVが24億4,100万円となり、前期比プラス76.1パーセントです。会計売上高が8億7,300万円で、前期比プラス51.1パーセント、売上総利益が6億2,000万円で、前期比プラス 79.3パーセントとなっています。

上場時に公表した業績予想比ですが、当期純利益は大きく過達となり、リリースも出させていただいたところです。

【2 決算の概要】主要KPIと財務の構造

主要KPIと財務の構造についてですが、プラットフォームサービスについて、GMVを分解した「月間利用スペース数合計×月間GMV/SP」 というかたちで説明させていただきます。

月間利用スペース数合計は、ある月に1回以上利用されたスペース数の合計となります。よって、同じスペースがその月に何回借りられても、1ヶ月の間は1件とカウントします。1年間が12ヶ月ありますので、1つのユニークなスペースで毎月利用が1回以上発生すれば月間利用スペース数合計においては12件とカウントされます。こちらが年間で3万5,200スペースとなりました。

そして月間GMV/SPについてですが、1スペースあたりの平均月間利用金額になります。こちらはGMVから計算していますので、ホストの収益となる金額はこちらから当社手数料を差し引いた金額になります。

次に、財務についてです。プラットフォームのGMVと法人向けソリューション他の売上高を合わせたものを全社総取扱高としており、それに対して売上総利益率の実績が 23.9パーセントとなっています。

【2 決算の概要】主要KPIの推移(年次)

主要KPIの年次推移です。月間利用スペース数合計は、前期比プラス64.7パーセントで、月間GMV/SP が前期比プラス6.9パーセントとなっています。実際に利用される優良なスペースが大幅に増加したことがGMVの増加に寄与しているという構造で、月間GMV/SPも下がることなく向上しているのが特徴かと思います。

【2 決算の概要】主要KPIの推移(四半期)

主要KPIの四半期推移です。2019年度第4四半期の3ヶ月のGMVが8億500万円で、それを分解した月間利用スペース数合計が1万スペースに到達しました。3ヶ月で1万スペースですので、単純平均すると1ヶ月で3,300スペースほどが1回以上利用されている計算になります。

1スペースあたりの月間GMVも大きく伸長しています。比較的パーティー利用が多く、忘年会やクリスマスが重なる第4四半期が大きく伸長する特徴があり、月間GMVが過去最高の8万400円となりました。

【2 決算の概要】法人向けソリューション他の内訳

法人向けソリューション他の内訳です。2019年の売上高が1億4,900万円ですが、その内訳は、イベントプロデュースが54.8パーセント、プロモーション支援が33.5パーセントとなっています。

2019年の代表的な案件として、イベントプロデュースではオイシックス・ラ・大地の社員総会のプロデュースを受託して納品しています。プロモーション支援では、イデアインターナショナルのBRUNOを体験できるコラボレーションスペースを期間限定でオープンしています。

【2 決算の概要】損益計算書の構造

損益計算書の構造ですが、少し特徴があるため、まずは構造についてご説明します。法人向けソリューション他は、受託額総額がそのまま会計売上高になります。またプラットフォームサービスは、GMVのうち当社が収受する手数料部分のみが会計売上高になります。

ですので、会計売上高については、プラットフォームサービスはネット計上で、法人向けソリューション他はグロス計上というかたちになり、売上MIXによって成長率等の見方が変わりますので、当社としては両方ともグロス計上の全社総取扱高を掲載しているということです。

プラットフォームのGMVから当社手数料によって計算したテイクレートは、2018年から横ばいで29.7パーセント、全社総取扱高に対する売上総利益率は23.9パーセントとなり、2018年から1.6ポイント向上しています。

【2 決算の概要】売上総利益率と販管費率の推移

売上総利益率と販管費率の推移です。売上総利益率は、全社総取扱高に占めるプラットフォームサービスの割合が高まったため上昇しており、第4四半期は25.5パーセントとなっています。

販管費率については、プラットフォームビジネスならではの構造だと思いますが、第4四半期では21.4パーセントまで低減しています。

【2 決算の概要】コストの推移

売上原価と販管費の年度推移と四半期推移になります。売上原価の内訳は、人件費がエンジニア、デザイナーの人件費になります。その他の売上原価が、サーバー代やエンジニア、デザイナーにかかる配賦費用になります。法人向けソリューション原価は受託に係る原価のため売上に応じて増減します。

販管費及び一般管理費の推移ですが、大きな費目は人件費、支払手数料、広宣・販促費です。支払手数料は、プラットフォームサービスでの決済にかかる手数料が主なところですので、GMVに応じて比例的に大きくなっていく費用です。一方で人件費、広宣・販促費は売上高比で増やすのではなく適切に予算管理をすることにより、利益創出することを重視し財務運営をしています。

決算概要については以上になります。

【3 トピックス】スペースマーケットパートナーズ

続いて、2019年のトピックスをご紹介します。まず、スペースマーケットパートナーズというパートナー制度を、昨年11月に開始しています。

スペースシェア自体が新しい文化、新しいマーケットということで、当社だけで立ち上げるより協力者とともに早く大きく成長させたいと思い、一緒に立ち上げる仲間を募ったかたちです。

例えば「物件調達・活用」では、不動産デベロッパーや鉄道会社と協力しています。「設計・企画・内装・施工」では、スペースの内装によってゲストの利用頻度がかなり変わってきますので、内装が重要ということで、複数のリノベーション会社と提携しています。また「運用代行」では、実際にオペレーションを行う運用代行会社と組んでいます。

「ICT導入」のところですが、スマートロックの導入やリモートカメラなど、すでに無人で管理するスペースがたくさんあります。IoTを活用してよりスムーズに管理できる仕組みを作っていきたいと考えており、ビットキーやNTT東日本といったところをパートナーとして取り組んでいます。そして「清掃・メンテナンス」では、掃除を手配してくれるところをパートナーとしています。

「集客・営業支援」では、USENや株主であるJTBなどと取り組みを行っていますし、「飲食・体験提供」では、ケータリングのサービスを提供しているところやお酒のカクヤス、またエンターテインメントの部分ではワタナベエンターテインメントといった会社と協働しています。

現在38社と組んでいますが、引き続きパートナーを増やしていきたいと考えています。

【3 トピックス】不動産事業者との取り組み

不動産事業者との取り組みについてです。スライドに書き切れないくらい、本当にたくさんの不動産事業者と取り組みを行っているのですが、そのなかからいくつかご紹介します。

東京建物の「Brillia上野Garden」というマンションについて、大型のマンションにはシェアラウンジがあると思いますが、通常のシェアラウンジはマンションに住んでいる方しか使えないスペースだと思います。しかし、このマンションは住人ではない方も、スペースマーケット経由で予約すればシェアラウンジを使うことができ、そこで得た収益を修繕積立金として積み立てるといった取り組みを始めています。

次に、大東建託の「.room(ドットルーム)」についてです。20代の方に向けて、賃貸住宅の一部にシェアスペースを設置することで新たな付加価値を付与できるかを検証するため、品川区東五反田にシェアスペースをオープンしています。

また京王電鉄や東京地下鉄の事例ですが、鉄道会社は沿線活性化を非常に大きな命題として持たれています。その2社が保有する遊休スペースをシェアスペースとして運用することで、沿線の方にも使っていただいています。シェアスペース付近の方が利用すると、その付近の商店街などで飲食物を購入したり、結果的に沿線の価値が向上するということで、こうした取り組みも始めています。

今後も、さまざまな不動産会社、鉄道会社との提携を進めていきたいと考えています。

【3 トピックス】ホストインセンティブ制度の開始

第4四半期からホストインセンティブ制度として、月間利用料金に応じて手数料をホストに還元する取り組みを開始しました。これにより各ホストにおかれましては、売上が大きくなればなるほど還元されるというモチベーション向上につながり、また複数スペースを運営されるホストもさらにスペース数を増やし、収益性を向上していく動機付けになると考えております。

所有しているスペースをさまざまなプラットフォームサービスに掲載している方もいらっしゃるのですが、予約をスペースマーケット経由に集約すればするほど手数料が大きく還元されることにもつながります。

【4 今後の成長】2020年12月期 業績予想

今後の成長というところで、2020年12月期の業績予想を発表させていただきます。全社総取扱高が37億8,700万円、売上高が12億5,600万円、営業利益が2億2,700万円、営業利益率が18.1パーセント、当期純利益が2億800万円となります。成長のレバーとして、スペースシェアは広がり始めたばかりなので、実際に利用される優良なスペースを増加させることにより高い成長率を目指していきたいと考えています。

【4 今後の成長】注力する分野

今期、特に注力していく分野を挙げていますが、まずはビジネス利用の強化になります。テレワーク、リモートワーク、コワーキング、また会社でも自宅でもなく、別の場所で個人で集中して作業するソロワークなど、働き方が多様化しています。さらに、四半期ごとに集まって丸一日こもって会議をするといったオフサイトミーティングなども増えています。

もともと当社のサービスはパーティー利用が強く、引き続き拡大していきたいと考えていますが、ビジネス利用はさらに拡大していくと思いますので、今期はこちらに力を入れて、利用用途の2大柱にしたいと考えています。

そして、リスクシナリオの対応強化についてです。自然災害や社会問題が絶えないなか、プラットフォーマーとして、ゲストやホストの安心・安全を一番に守るのが、スペースシェアをあたりまえにするために非常に重要なファクターだと考えています。

私たちはスペースシェアのリーディングカンパニーとして、業界の健全な発展に向けて責任感を持って取り組んでいきます。また、スペースシェアにとどまらず、代表理事を務めるシェアリングエコノミー協会とも連携し、日本型シェアリングエコノミーの確立に中心的な役割を果たしていきたいと思っています。

法人向けソリューションでは、プロモーション支援を強化します。スペースを新しい広告媒体として活用する流れが非常に大きくなっていますので、さまざまな消費財メーカーとのタイアップを増やして、新しい体験型マーケティングのかたちを作っていきたいと考えています。

昨年末に上場したとはいえ、当社は創業から6年しか経っていません。スペースのシェアリングビジネスはまだまだ黎明期であると考えており、認知度も高くはなく、利用されている方もごく少数だと考えています。

当社だけで取り組むのではなく、先ほどご紹介したような大企業からスタートアップまで、さまざまな企業をスペースマーケットパートナーズとしてどんどん巻き込んで、大きなマーケットを作っていければと考えています。

ぜひ、みなさまにもスペースマーケットをご利用いただければ幸いです。ご説明は以上となります。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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