毎朝、東京駅周辺のコーヒーショップなどで、出勤前の会社員が勉強している姿を多く見かけます。先行き不透明なこの時代、専門的な知識を身につけてキャリアアップしたい、収入を増やしたいと考えるのも当然かもしれません。

とはいえ、仕事と勉強の両立は大変です。時間の確保はもちろん、効率的に学ぶには費用だってかかります。この「費用」について、会社員(=雇用保険の被保険者)だけが利用できるサポート制度があるのをご存じですか?「やる気はあるけど、お金が心配」。そんなあなたの背中を押してくれる「教育訓練給付制度」を紹介したいと思います。

中長期のキャリアづくりなら「専門実践教育訓練給付金」

「教育訓練給付制度」とは、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し、一定の要件を満たした場合に、受講にかかった費用の一定割合が給付金として支給される仕組みです。「一般教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練給付金」の2つがあります。

前者がキャリアの第一歩を踏み出すためのサポートだとすれば、後者の「専門実践教育訓練給付金」は、さらに先の中長期的なキャリア形成に向けたもの。専門度の高い、実践的な教育訓練を想定した制度設計になっています。