強いアダストリア!その秘訣

㈱アダストリアは「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」などの女性向けカジュアルブランドを展開しており、2020年2月期第3四半期までの連結決算(2019年3月~11月期)の売上高は前年同期比1.2%増の1,642億円、純利益は2倍の69億円となっています。

「フォーエバー21」の撤退など、2019年は日本のファストファッションブームの終焉を感じさせる年となり、低価格競争では勝ち続けることができない市場になっているといえます。

そんな中12月27日発表された、2020年2月期の予想連結純利益は前期比67%増の65億円となりました。従来予想を上方修正しました。

この強さの源は2010年の「チェンジ宣言」にあるといえます。企画から製造・小売まですべてを自社で行うSPA化を進めるため、「トリニティアーツ」などの買収を行ってきました。これにより他社との「差別化」に成功しているといえます。また徹底した在庫管理により、売れ残った商品をセールで安売りすることも減ったようです。

アダストリアの服は、「動きやすくて程よくかわいい」、「お手頃価格」。だから、育児中に服を汚してしまうことが多い女性も気軽に着ることができるのではないか、と筆者は思っています。セーター1枚にしても、「形」「素材感」「色合い」がなんだか「かわいい」「おしゃれ」なのです。それでいて「攻めている」おしゃれではなく、「程よく」おしゃれ。だから着る人を選ばないのも「選ばれるポイント」だと思っています。

いつもだったら「ユニクロでいっか~」と買っていたものも、「グローバルワークで買おう!」と思うのです。そういう意味では「おしゃれに敏感女子」にとっては物足りないのかもしれません。