家事育児は複数の作業を並行して切り替えながら行う必要があるため、マルチタスクだと言われます。マルチタスク能力さえ優れていれば、家事育児はこなせると思っている人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、1歳半の子どもを育てている筆者は、マルチタスクと同じくらい重要な能力や視点があるとひしひしと感じています。筆者の実際の経験からお話します。
頭を切り替えながら同時に複数の“やるべきこと”をこなす家事育児
保育園に子どもを預けて仕事をしている筆者も、平日の夜はとにかく時間との勝負。18時にお迎えに行って帰宅したらすぐに食事の用意をして子どもに食べさせ、食べ終わって一人遊びをさせている間にお風呂を沸かす。お風呂に一緒に入ったら保湿ケアをして髪の毛を乾かし、歯磨きをさせ、21時までには寝かしつける。寝かしつけた後に、次の日の夕食の作り置きや保育園の準備をする。
このように、育児は最終ゴールから逆算してやるべきことの優先順位をつけ、時間配分をして頭と体の切り替えをしながら効率よく作業をこなすマルチタスク能力が求められます。そしていつでも予定していたスケジュール通りにこなせられるわけではなく、日々の家事や子どもの予期せぬ行動、さらに体調不良などその都度変わる状況にも臨機応変に対応する必要があります。
先日、筆者の仕事がそれなりに忙しいタイミングで子どもが胃腸炎に罹り、保育園に預けられない期間がありました。今まで仕事に集中していたのに、いきなり状況が変わって子どもと一対一の看病に注力せざるを得なくなったのです。さらに仕事の調整や家事などほかのことにも目を配らせなくてはいけない。この時、筆者は高校生の時にやっていたサッカーとよく似ていると感じました。