ルーキーながら堂々と先発メンバーとして名を連ねた八村塁。ゲーム中に実況アナウンサーが「コンニチハ、ハチャムラ~」と、思わず叫び、日本から来たルーキーの活躍ぶりに興奮してしまうほど、期待以上の滑り出しをみせました。

しかし、シーズン合計82試合という長丁場。八村のキャリアはまさに始まったばかりです。日米大勢のメディアに囲まれながら、あらゆる期待を背負い、効果をもたらす八村を米メディアはどう見ているのか、NBAでどう生き抜いていくのかなどについて注目したいと思います。

コート外での八村効果も期待通り

八村の活躍にも関わらず、残念ながらなかなか勝てないワシントン・ウィザーズ。しかし、チームのビジネスサイドは八村効果に大満足のようです。

ワシントンポストなどの米メディアでは、ウィザーズは日本語ウィブサイトやTwitterを開設するなど、八村の日本での人気を利用した日本人向けの市場拡大や、日本企業とのビジネスが上手くいっているようだ、などとビジネス面での効果を取り上げた記事が目立ちます。

今年、NBAは各チームが2社まで国際的なコマーシャル契約を結ぶことを認めました。ウィザーズは早速それに乗じ、10月にNECと国際パートナーシップ契約を結びました。

チケット売上に関しても好調です。米オンラインチケット売買サイト「StubHub」でのウィザーズチケットの日本売上は、今のところ昨シーズンの33%増。また、八村グッズも、特に名前付きジャージはルーキーの中でも売れ行きがとてもいいそうです(米Forbesより)。

八村効果を期待するのはウィザーズだけではありません。最近、香港デモ応援の件で中国での売上が懸念されるNBAも八村にあやかり、日本での市場拡大に力を入れていくことだろうと言われています。

日本側も、バスケットボールファンはもちろんのこと、NBAとビジネスチャンスを狙う企業にとっても八村がもたらす効果はありがたいことでしょう。

八村はなぜ好調なのか