「健康が取り柄です」

20代の頃はそんなことをよく言っていたような気がする…。でもその「健康」って誰もが手に入れられるものではないのですよね、当たり前ですが。自分がどれだけ恵まれていたのか、思い知った年でした。(まだ2019年も3カ月残っていますが)

30代で初めて緊急手術・入院をし、2週間ほど家を空けました。そのとき感じた、病院という場所について、また家族の在り方についてお伝えしたいと思います。

健康に自信はありますか?

今、この瞬間にも病気やケガで苦しんでいる人はいます。しかし自分が健康であると、そんなこと考えませんよね。厚生労働省の「健康意識に関する調査」(2014年)によると、「あなたは普段、健康だと感じていますか。」という問いに対して、「非常に健康だと思う」「健康な方だと思う」が73.7%となっています。多くの人が「自分は健康だ」と思って生活しているわけですが、一方で医学の進歩などの影響で「仕事をしながら通院している人」も増えています。

内閣府の「男女の健康意識に関する調査報告書」(2019年)によると、「通院しながら働いている人の割合」は年々上昇傾向にあります。男性は34.1%、女性は34.5%(2016年)となっています。

それでも「自分は大丈夫」と、どこかで思っていたのかもしれません。家事に育児、仕事で毎日忙しく過ごし、子どもの病気に心配することはあっても、まさか自分がこんなことに…そう思う人は多いと思います。自分もその1人でした。

納得できなければ「セカンドオピニオン」は必須

筆者の場合は病気なので、兆候はありました。むしろ「ちょっと体調が悪い…」と思った時点で、かかりつけ医に相談に行っていました。

かかりつけ医の見解は、「風邪」でした。休めば治ると。しかし日に日に体調は悪化、1週間後に再診を受けましたが、やはり風邪との診断。医師の言葉を信じて1カ月耐えました。

お察しの通り、この我慢がよくありませんでした。別の病院を受診した時には、もう「手に負えません」状態。大学病院へ運ばれ、その日のうちに緊急手術を受けました。

これまで「健康」で、病院に行くのはいつも子どもの付き添いでした。もし子どもの診断について疑問に思うことがあったら、すぐに別の病院に行っていたと思います。

しかし自分のことについては「まあ、大丈夫だろう」と思ってしまう癖がありました。自分のことは後回し…これはとくに、誰かの親である人は思い当たる節があると思います。

また、かかりつけ医だから…と過信してしまうのも良くありませんでした。少しでも疑問に思ったら別の病院へ、身をもって思い知りました。

看護師の人手不足が想像を超えていた