2018年の日本人の平均寿命は女性が87.32歳、男性が81.25歳で、ともに過去最高を更新(2019年7月30日厚生労働省発表)。今後まだ延びることも予想されているため、老後の時間も長くなりそうです。

そんな中、定年退職後は夫婦2人でのんびり過ごす時間を楽しみにしている人がいる一方で、「定年後は離婚したい」と心に秘めている人も。定年離婚願望がある人の割合や、離婚に至らないようにするために考えたいことなどを見ていきます。

定年離婚願望は女性が男性を上回る

明治安田生活福祉研究所が1万2,000人の男女を対象に行なった「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」(2018年10月発表)によると、「定年を機に離婚しようと考えたことがある」と回答した40~64歳の男女の割合は以下の通りでした。

【定年を機に離婚しようと考えたことがある割合】

子どもがいる既婚男性・・・・19.6%
子どもがいる既婚女性・・・・28.1%

子どもがいない既婚男性・・・11.1%
子どもがいない既婚女性・・・13.3%

男女ともに子どもがいる人の方が定年離婚を考える割合が多く、女性は約3割にのぼります。

次に、「定年を機に離婚しようと考えた理由」を見てみましょう。

【男性】

1位…「配偶者からの愛情、配偶者への愛情を感じないから」(37.6%)
2位…「退職後に毎日配偶者と家で一緒に生活するのは耐えられない」(27.8%)
3位…「性格・価値観の不一致に耐えられなくなった」(27.4%)

【女性】

1位…「退職後に毎日配偶者と家で一緒に生活するのは耐えられない」(45.1%)
2位…「性格・価値観の不一致に耐えられなくなった」(33.2%)
3位…「配偶者からの愛情、配偶者への愛情を感じないから」(30.2%)

ここで目立つのは、女性の「退職後に毎日配偶者と家で一緒に生活するのは耐えられない」という回答が約45%という高い割合になっているということです。仕事で家にほとんどいなかった夫が、毎日家にいることを考えただけでストレスを感じてしまう女性が多いということなのでしょうか。

定年後も変わらない夫に妻はさじを投げる!?

定年後に「離婚しよう」と考えてる人は、定年してすぐに離婚を切り出すことはなくても、心の中で「何か引き金があれば、いつ離婚になっても構わない」と思いながら過ごしている可能性もありそうです。