栗田工業、17年3月期減収減益 今期業績見通しを下方修正

2017年5月2日に行われた、栗田工業株式会社2017年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:栗田工業株式会社 代表取締役社長 門田道也 氏

2017年3月期 業績ハイライト

門田道也氏(以下、門田):本日は、このスライドのとおりご説明をさせていただきます。まず、2017年3月期実績、次に2018年3月期計画、それから経営の方向性についてご説明をさせていただきます。

まず、2017年3月期の実績についてご説明いたします。最初に業績ハイライトでございます。

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受注高と売上高は、円高の進行により、海外子会社の受注高と売上高の円換算額の目減りが70億円強あり、いずれも微減となっております。

営業利益につきましては、超純水供給事業における契約変更のマイナスの影響があったものの、買収や退職給付に係る一時的な費用がなくなったことにより、前期から微減となりました。なお、営業利益への為替の変動の影響は数億円程度でございました。

税引き前利益も、政策保有株式の売却益を特別利益に計上したことから、前期からほぼ横ばいとなりました。

当期純利益につきましては、法人税率の改正などにより税金費用負担が軽減されたことから、増益となりました。

受注高・売上高・営業利益・営業利益率

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セグメント別の実績は、このスライドのとおりでございます。

受注高は、水処理薬品事業、水処理装置事業ともに微減でございました。

営業利益率は、水処理薬品事業で改善いたしましたが、水処理装置事業では低下をいたしました。

水処理薬品事業

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こちらは水処理薬品事業の実績でございます。

受注高と売上高につきましては、為替の円高進行による海外子会社の売上高の円換算額が目減りし、減収となりました。

国内売上高につきましては、前の期に対して2.1パーセントの伸びでございます。

海外売上高は6.5パーセントのマイナスでございました。現地通貨ベースの海外売上高は約6パーセント伸びとなりました。

国内では、主要なお客様である製造業の操業度に回復の動きが見られ、主力商品であるボイラ薬品、冷却水薬品が増加いたしました。

営業利益につきましては、為替の影響を除けば国内外ともに実質的に増収となったこと、前期にあった欧州事業買収の取得原価の当初配分額の見直しの影響額のうち、一過性のものがなくなったことにより、増益となりました。

水処理装置事業(電子産業向け)

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水処理装置事業のうち、電子産業向けの実績でございます。

受注高につきましては、中国・台湾の液晶・半導体向けは、好調だった前の期と比較すれば減少しましたが、韓国向けは増加し、東アジア全体では依然高水準を維持しました。

国内ハードは、電子部品向けの大型案件により増加いたしました。

超純水供給事業につきましては、海外案件の増加や新規契約案件の収益計上があったものの、契約期間満了や一部のお客様との契約変更による影響により、減少いたしました。

売上高につきましては、海外ハードが中国・韓国向け大型案件の売上計上により増加したものの、超純水供給事業の契約変更に伴う減収の影響により、減少いたしました。

営業利益につきましては、超純水供給事業の減収の影響により減益となったものの、海外事業の採算改善により相殺し、中間決算時に見直した利益計画を上回りました。

水処理装置事業(一般産業向け)

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次に、水処理装置事業のうち、一般産業向けの実績でございます。

受注高につきましては、火力発電所向けの大型水処理装置や土壌浄化で大型案件の受注があったほか、メンテナンスも顧客設備の老朽化対応や効率化需要を取り込み、全体で大幅な増加となりました。

売上高につきましては、電力向けハードが減収となったものの、一般産業向けハードとメンテナンスは受注と同様の理由から増収となり、土壌浄化も増収となったことにより、全体でも大幅な増収となりました。

営業利益につきましては、電力向けハードが減収の影響により減益となりましたが、一般産業向けハードの採算が改善し、メンテナンスや土壌浄化も増益となったことにより、全体でも増益となりました。

財政状態

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財政状態については、このとおりとなっております。

ここまでが、2017年3月期の実績のご説明です。次に、2018年3月期通期の計画について、このスライドの順にご説明いたします。

2018年3月期計画 外部環境

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まず、計画の前提でございます。

水処理薬品事業では、国内主要顧客である製造業の生産活動は堅調に推移すると見ております。海外では、中国をはじめアジアの新興国の経済は堅調な成長が予想され、欧米も足元は堅調でございますが、政策の変化次第では景気の下振れリスクも想定されます。

水処理装置事業では、国内の電子産業の生産活動は堅調に推移すると見ていますが、大型の設備投資は一部にとどまるものと見ております。

電子産業以外の電力や一般産業の投資需要は横ばいと見ております。

食品や医薬といった産業の投資は堅調で、鉄鋼、非鉄、化学といった産業では老朽化設備の更新・改造などの需要が継続すると見ております。

海外では、中国・韓国における半導体・液晶関連投資が継続して底堅いと見ております。

2018年3月期計画 概要

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2018年の3月期の計画はこのご覧のスライドのとおりです。

受注高は、水処理薬品セグメントにおいて、本年1月に買収を完了したフレモント社が新たに連結されることによる増加を見込んでおります。売上高、売上原価、販管費も同様でございます。

営業利益は、前期における超純水供給事業の契約変更の影響が残るため、減益の計画ですが、引き続きその他の事業の収益性改善により、この影響を相殺・最小化していくことを目指してまいります。

なお、為替レートの前提につきましては、ほぼ前期並みとしております。

2018年3月期計画 受注高・売上高・営業利益・営業利益率

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セグメント別の計画はご覧のとおりでございます。

水処理薬品セグメントは、国内外で受注と売上を伸ばす計画でございます。

水処理装置セグメントは、増収減益の計画でございます。

2018年3月期計画 水処理薬品事業

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水処理薬品事業の計画です。

受注高、売上高につきましては、国内の製造業の生産活動は堅調と見込んでおり、国内で2.4パーセントの伸びを見込んでおります。

海外はフレモント社が新たに連結対象となりますが、同社の受注高と売上高を約37億円見込んでおります。これにより、海外全体の伸び率は約17パーセントと見ております。フレモント社の影響を除けば、約7パーセントの伸びとなる予定でございます。

営業利益につきましては、フレモント社の営業利益をのれんおよび顧客関連資産の償却後でほぼトントンと想定しております。

なお、同社ののれんおよび顧客関連資産の償却費は、年間約3億円ということでございます。それ以外は、増収効果による増益を見込んでおります。

2018年3月期計画 水処理装置装置事業(電子産業向け)

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水処理装置事業のうち、電子産業向けの計画でございます。受注高につきましては、国内ハードが前期に大型ハードを受注した反動で減少すると見ております。海外のハードは堅調な需要が継続すると見ており、若干の増加を見込んでおります。また、メンテナンスでは海外での伸びを見込んでおります。

売上高につきましては、国内ハードは前期に受注した大型案件の売上計上による増加を見込んでおります。一方、海外ハードは好調だった前期から減収とはなりますが、高水準を維持すると考えております。海外メンテナンスは、受注高と同様に増加を見込んでおります。超純水供給事業は、海外での伸びを見込む一方、国内では前期の契約変更の影響が残り、減収となる計画でございます。

営業利益につきましては、超純水供給事業における契約変更の影響により減益を見込んでおります。

2018年3月期計画 水処理装置装置事業(一般産業向け)

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水処理装置事業の一般産業向けの計画でございます。受注高につきましては、電力向けは大型案件を受注した前期に比べて減少の計画ですが、高水準を維持する見込みでございます。一般産業向けハードにつきましては、顧客の老朽化設備の更新や効率化投資により、増加を見込んでおります。メンテナンスについては、ハードの需要と同様の理由により、増加を見込んでおります。

売上高につきましては、電力向けハードで増収を見込んでおります。一般産業向けハードについても、受注同様、堅調に推移するものと見ております。前期好調だった土壌浄化は、減収の計画です。

営業利益につきましては、電力向けハードと一般産業向けハードの採算改善により、増益を見込んでおります。

超純水供給事業の売上高計画

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それでは、超純水供給事業の売上高見通しについてご説明いたします。2016年3月期に契約満了となった案件のうち、比較的大口のものが期の途中に満了となったため、2017年3月期も引き続き減少要因となりました。

また、2017年3月期の契約変更も期の途中であったため、前期34億円、2018年3月期には20億円の減収影響となります。このほか契約満了などによる減収は、今期24億円を見込んでおります。

一方、今期は国内外の半導体向けの追加投資による増収を15億円見込んでおり、全体では差し引き29億円の減収となる259億円の計画でございます。

超純水供給事業の主な案件

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こちらは超純水供給事業の主な案件を示したものです。今年度末から、国内半導体向けに新たな計画が加わる予定です。

サービス事業売上高内訳

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次にサービス事業の売上高についてご説明します。2017年3月期は、水処理装置セグメントのサービス事業は、超純水供給事業をのぞけばおおむね堅調に推移いたしました。2018年3月期も同様に、超純水供給事業以外は、メンテナンスが国内外で堅調に増加すると見ております。これに水処理薬品事業の増収も加わりまして、サービス事業全体で1,863億円ということで、66億円の増収を見込んでおります。

海外事業(地域別・事業別売上高)

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海外事業の売上高の推移についてご説明いたします。2017年3月期は、水処理薬品・水処理装置の両事業ともに、子会社売上高の為替換算の影響による目減りがございました。水処理薬品は減収になりましたが、水処理装置はそれを上回る伸びがあり、増収となりました。

前期における為替換算の売上高の影響につきましては、水処理薬品で約49億円、水処理装置で約23億円という試算をしております。

今期2018年3月期は、為替レートをほぼ前期並みにおいているため、計画上は為替の影響はないという前提です。水処理薬品事業は、フレモント社の新規連結とその他既存子会社の伸びによる増収を見込んでおります。水処理装置事業も、電子産業向けのハードの減収はあるものの、海外における超純水供給事業とメンテナンスの増収により、増収となる計画です。

設備投資・減価償却費・研究開発費

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設備投資・減価償却費・研究開発費についてご説明いたします。2017年3月期の設備投資は93億円と前期に比べて減少いたしました。これは超純水供給事業の設備投資が減少したものによるものですが、投資の中身としましては、国内と韓国の半導体向けの追加投資がありました。

今期には、超純水供給事業向けに国内での大型の半導体向け投資に加え、韓国半導体向けの追加投資もあり、大幅な増加を見込んでおります。

それ以外でも精密洗浄事業の能力増強投資や欧州薬品事業の製造設備更新投資などを計画しており、増加を見込んでおります。

研究開発費につきましては、2017年3月期には、為替換算の影響もあり減少いたしましたが、今期はグローバルな研究開発機能の強化をはかるため、増加を見込んでおります。

本日プレス発表いたしましたが、4月29日付で、シンガポールに新たな研究開発拠点として、Kurita R&D Asiaを設立いたしました。

記事提供:ログミーファイナンス

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