黒木華さん主演、高橋一生さん、中村倫也さんらが出演する放送中のドラマ「凪のお暇(いとま)」(TBS、毎週金曜よる10時から)。コナリミサトさんによる連載中の同名漫画が原作となっています。

黒木さん演じる主人公の「大島凪」は、家電メーカーで働く28歳でしたが、いつも他人の顔色を伺い、周りに気を配りすぎたせいである日過呼吸で倒れてしまいます。それをきっかけにこれまでの生き方を見直し、リセットを決意する凪。仕事を辞め、引っ越し、隠していた天然パーマもそのままにして、人生のリセットに挑戦する物語です。

今回は、2019年8月16日までに放送された前半5話を復習したい方、また前半を見逃した方にとくに重要だったキャラクター2人を挙げ、後半6話からの注目ポイントをご紹介します。

前半はこの2人に注目!

「大島凪」、無理をしない生き方を探す

物語の主人公である大島凪(黒木華さん)は、仕事で気を配り、プライベートでも気を配り、厳しい親にも気を配り、そうすることで”良い女性”でいようとしたものの、気配りを積み重ねた結果、自分の首を締めることになり、生きづらさにつながっていました。

とくに凪の場合は、誰にも見られまいと天然パーマを直すために早朝に起きてヘアアイロンをしていたり、面倒な仕事を引き受けたり、同僚とのランチタイムでも、会話に馴染むことができなかったりと、これだけでも息苦しさがあります。そのうえ、会社でバレないようにこっそり付き合っている我聞(高橋一生さん)にも本来の自分を明かすことができていません。

凪のように、視聴者である私たちも、生活をするうちに思い描いていたことが叶えられず、理想や想像とは違う現実に戸惑いながらも、どうすることもできず日々をやり過ごしてしまうことがあります。

しかし、凪は自分の状況をそのまま放っておくことはしませんでした。

我聞から発せられた一言を聞いてショックを受け、過呼吸を起こし、そのまま会社を辞めてしまうのです。一見無責任のような行動も、これまでの凪の「気配り」を考えれば大胆で勇気ある決断といえるのではないでしょうか。

そうして凪は、自分に嘘をつかず、必要のない無理をせず、心にゆとりを持って日々を送る新たな生活をスタートさせました。大胆な決断と行動に驚きながらも見ていて応援したくなる存在で、実行したその強さに少しの憧れを抱かせます。

無理をすることから逃げられない「我聞慎二」