セミナー講師はストックビジネスになり得るのか? フローをストックにする方法

成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。今回はフロービジネスをストックビジネスにする方法について考えます。

講師業をストックビジネス構築のテーマとしたが…

私はストック思考を身につけるためのアカデミーを主宰しているのですが、そこでの学びのスタイルは実践型です。公開コンサルを行うという独特のスタイルで、その場でストックビジネスを作るプロセスを公開して参加者に気づきを得てもらうのです。

続きを読む

公開コンサルではこれまで数々のテーマに対応してきましたが、次回を前にして正直悩みました。それは次回の登壇者がセミナーなどの講師業の方だからです。

講師業はその人そのものが商品ですので属人性が極めて高く、当然ながらフロー率も高い。まさに、フロービジネスの代表選手的なものですから、どうすればストックビジネスにできるか高難度のテーマとなりました。

私も頭を切り替えて「むしろこれができれば、他にも応用ができるに違いない」と取り掛かりました。すると、普段考えることのない奥深いところまでストックビジネスの要素について考える機会となったことで、新しい構築ワークが完成したのです。

ストックビジネスの商品サービスを作る2つのアプローチ

そもそも、ストックビジネスの商品サービスをデザインする方法には、2つのアプローチ法があります。一つは「コンテンツの質重視型のアプローチ」、もう一つが「ビジネスモデル重視型のアプローチ」です。

コンテンツ型というのは、BtoCと相性のいい考え方で、コンテンツオーナーの存在から始まります。一方、ビジネスモデル型の場合は経済的な価値、たとえばコスト削減だとか時間短縮だとか、便利になる部分に価値が出てきます。そして、ビジネスモデル型の場合は、BtoBとの相性がいい。

まず、コンテンツ型の場合は属人的な部分が非常に大きいという特徴があります。属人性が高ければ高いほど「売り上げ=自分の労働」になってしまうので、ストックビジネスの定義「その事業は売れますか?」という問い掛けからはかけ離れるわけです。つまりストックビジネスになり難い。

その代わり良い部分もあります。つまり、それはコンテンツオーナーのノウハウなので容易に真似することができないという点です。同じものを作れない、マネしにくいので参入障壁が高いと言えます。

コンテンツ型でのストックビジネス構築のポイントは、権利として自分の強みを残すことです。そのためには、商標登録をしたり、オリジナルのメソッドをきちんと形にして権利と言えるところまで商品化する必要があります。こう聞くと、難易度が高いという意味が分かるかと思います。

ビジネスモデル型の場合は経済的な価値、たとえばコスト削減や時間短縮など、便利になる部分に価値を作る場合が多くなります。また、ビジネスモデル型の場合は参入障壁が低くなりがちなので、それを補うためにスピードも要求されます。そのためには業務提携なども有効に活用するといいでしょう。

もちろん、商標でブランドを作り上げたり、余っている時間や物をシェアするなどのアイデアを活かしてビジネスモデルを完成させ、「便利で使い続ける」というところまで商品サービス提供の仕組みを作り上げていくことが必要です。その結果、コンテンツの所有者ではなく仕組みの提供者となるわけです。

講師業のコンテンツはストックになるのか

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
大竹 啓裕
  • 大竹 啓裕
  • 株式会社ハッチ・ワーク 代表取締役会長兼CEO

福島県出身。20代はセコム株式会社にて理想的なストックビジネスの原点を経験、その後、30歳でラーメンFCチェーンの創業メンバーとして参画、ラーメンFCとしては全国一位となる約300店のストックビジネスモデル構築の原動力となる。
40代は(株)ハッチ・ワークにて貸会議室「アットビジネスセンター」や月極駐車場探し「アットパーキング」にて国内オンリーワンのサービスを次々開発して事業拡大する。これまでの新規事業立ち上げは20事業以上。
ストックビジネスアカデミー(経営研究機関)にて長期的に成長する経営メソッドを研究。
近著に『ストックビジネスの教科書』(ポプラ社)、『ストックビジネスの教科書 プロフェッショナル』(ポプラ社)がある。


ビジネスに関するお問い合わせは下記よりお願いいたします。
問合せ先:ストックビジネス〜大竹啓裕の公式サイト〜