シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手化粧品メーカーである資生堂です。

資生堂の平均年間給与はいくらか

資生堂(提出会社)の2018年12月31日時点での平均年間給与は731.3万円と700万円を超えています。また、従業員の平均年齢は39.7歳で若干ですが40歳を下回っています。平均勤続年数は14.0年となっています。

資生堂の従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年12月31日時点で3497名。単体で3000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • プロフェッショナル事業:61名
  • 全社(共通):3436名

また、連結の従業員数は3万8640名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 日本事業:1万1818名
  • 中国事業:8138名
  • アジアパシフィック事業:3248名
  • 米州事業:4063名
  • 欧州事業:4186名
  • トラベルリテール事業:218名
  • プロフェッショナル事業:1080名
  • 全社(共通):5889名

過去5年の業績動向

資生堂(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上高ですが、過去5年をみると増収傾向にあります。2015年3月期に7776億円であった水準が、2018年12月期には1兆948億円となっています。なお、2015年12月期より決算日が3月31日から12月31日に変更されているため、2015年12月期の決算期間は9ヶ月間(一部連結対象会社は12ヶ月間)となっています。2015年12月期の売上高は7630億円でした。

また、経常利益についても増益傾向にあります。2015年3月期には292億円の水準であったものが、2018年12月期には1094億円にまで増加しています。なお、2015年12月期の経常利益は375億円でした。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益は、2015年3月期は336億円、2015年12月期は232億円、2016年12月期は321億円、2017年12月期は227億円、2018年12月期は614億円となっています。

※資生堂の2017年12月31日時点での給与についてはこちら

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部