この記事では、某商社ニューヨークオフィスに勤務するビジネス書大好き人間が、日々通う書店のビジネス書コーナーで感じたことをお話ししていきます。

みなさん、日本でもおなじみの「父の日」がアメリカ生まれだということをご存じでしょうか。アメリカと日本の父の日は少し異なっていて、日本では黄色いバラを贈りますが、アメリカでは白いバラを贈ります。自分の父親だけではなく、「お父さんである人」全員が対象になります。ちなみにイタリアやスペインなどカトリック圏の国では、3月19日の聖ヨセフ(聖ジュゼッペ、聖ホセ)の日が父の日だそうです。

それでは5月のランキングを見ていきましょう。

バーンズ&ノーブル(BARNES & NOBLE)の5月のビジネス書売れ筋ランキング

※ 順位/タイトル/邦題(翻訳書がないものは編集部で独自に訳した仮題)/著者

1.The Latte Factor: Why You Don't Have to Be Rich to Live Rich/(仮題)ラテ・ファクター:なぜ「金持ち」にならずとも裕福に暮らせるのか?/著:デヴィッド・バック、ジョン・デイビット・マン

2.StrengthsFinder 2.0/(邦題)さあ、才能(自分)に目覚めよう(日本経済新聞出版社)/著:トム・レイス

3.Dare to Lead: Brave Work. Tough Conversations. Whole Hearts./((仮題)思い切って率いなさい:勇敢な仕事。力強い対話。真心。/著:ブレネー・ブラウン

4.Bad Blood: Secrets and Lies in a Silicon Valley Startup/(仮題)汚れた血:シリコンバレーのスタートアップの秘密と嘘/著:ジョン・カレイロウ

5.Girl, Stop Apologizing: A Shame-Free Plan for Embracing and Achieving Your Goals (B&N Exclusive Edition)/(仮題)女子よ、謝ることをやめなさい:目標を達成するための不真面目な方法/著:レイチェル・ホリス

6.Atomic Habits: An Easy & Proven Way to Build Good Habits & Break Bad Ones/(邦題)ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣(パンローリング)/著:ジェームズ・クリアー

7.Earn It!: Know Your Value and Grow Your Career, in Your 20s and Beyond/((仮題)稼げ!:20代とその先で、あなたの価値を知りキャリアを高める/著:ミカ・ブリジゼンスキー、ダニエレ・ピエッレ・ブラーヴォ

8.The Art of War (Barnes & Noble Classics Series)/(邦題)孫子(岩波文庫他)/著:孫武/序論:ダラス・ギャルビン/翻訳:ライオネル・ジャイルズ

9.I Will Teach You to Be Rich, Second Edition: No Guilt. No Excuses. No B.S. Just a 6-Week Program That Works./(仮題)裕福になる方法をあなたに教えます、第2版:罪悪感もなく、言い訳もなく、でたらめもなく、たった6週間のプログラムが変える。/著:ラミット・セティ

10.How to Win Friends and Influence People (Special Anniversary Edition)/(邦題)人を動かす(創元社)/著:デール・カーネギー

「小さな出費」を切り詰める方法が第1位に

まずは、1位にランクインした『The Latte Factor』。「ラテ・ファクター」とは、日常的によく買ってしまうカフェラテのような小さな出費を切り詰めることで、お金の節約ができるという考え方です。

本書では、具体的なエピソードを交えて、お金の節約の話はもちろん、健康を手に入れたり夢を実現したりできるという「ラテ・ファクター」の偉大な効果について語っています。

リーダーと新人の心構えを説く2冊

続いて紹介するのは、3位にランクインした『Dare to Lead』。リーダーという立場は、人を上から押さえつけるためのものではなく、部下のポテンシャルを引き出すためにあるということを語っています。また、20年間もの期間、人の感情について調査を重ねてきた著者が、具体例を交えながら「勇気」や「根気強さ」など、リーダーとなる人に必要な心構えを教えてくれる一冊です。

そして、最後に紹介するのは、7位にランクインした『Earn It!』。本書はベストセラー作家とニュースサイトのプロデューサーの2人の女性が新しく社会に踏み出す人たちに宛てた本で、いかに仕事の中で自分を確立し評価を得ていくかということを語っています。新入社員や女性が社会で活躍しようとする際に不安に思っていたり、わからなかったりすることを一度に解決してくれるかもしれない、新人に対してのバイブル的な一冊です。

まとめにかえて

今月のランキングでは、自己啓発系の本が多く、身近な例を取り上げる本が目立ちました。また、8位に『孫子』がランクインしたのも印象的ですね。

それでは、次回のランキングをお楽しみに!

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