早い人なら2人目を妊娠したタイミングで始まるのが、上の子へのイライラ。“上の子イライラ症候群“という別名がつくほど、ママたちの間ではメジャーな悩みの種です。

かくいう筆者も、2人目出産後に上の子への当たりがきつくなってしまった母親のひとり。世のママたちは、上の子へ過剰に感じてしまうイライラとどのように向き合っているのでしょうか。

予想していたよりもはるかに大変な2人育児

1人目のときとは違い、出産まではある程度想像がつく2人目の妊娠。しかし、1人の育児で手一杯な中2人目を妊娠して、“子どもが2人に増えたらどんなに大変なんだろう”と不安に思っているママも少なくありません。

上の子と何歳差で2人目を出産するかにもよりますが、2人の子どもを同時にお世話するのは、想像しているよりも大変なこと。右も左もわからなかった1人目のときとはまた違った大変さがあり、慣れるまでは「なんでこんなに大変なの」とやり場のないイライラに襲われるママも多いことでしょう。

生まれたばかりの赤ちゃんと向き合える期間は、出産した病院に入院している間だけ。自宅に戻れば、ママへの恋しさを募らせた上の子が、産後の体に容赦なくぶつかってきます。

“ずっと一緒だったママが突然いなくなって、赤ちゃんを連れて帰ってきた…” 客観的に見れば、上の子がママに甘えたくなる気持ちは痛いほど理解できるもの。

しかしママは産後間もないこともあり、体も心もボロボロの状態です。育児もまた1からスタートすることとなるので、上の子が新生児だった頃の記憶をたどりながら体を慣らしていくしか方法がありません。

「上の子にかまってあげたいけどかまってあげられない…。」
「下の子のお世話をちゃんとしたいのに上の子が邪魔をしてくる…。」

上の子も下の子も大切にしたいというママの気持ちは、だんだんと言葉が通じる上の子へのイライラへと変化してしまうのです。

かわいくないと思っているわけじゃないのにイライラして自己嫌悪

2人目が生まれるまでは、第一子が家庭の中で一番小さいので“いつまでたっても赤ちゃんだな”という目で我が子を見つめているママも多いことでしょう。でも2人目が生まれると、今まで小さいと思っていた第一子がとても大きく感じるようになります。

これは、2人目以降を出産経験のあるママなら誰もが通る道。「あれ?この子こんなに大きかったっけ?」と感じるママは、とても多いのです。

歳が離れているきょうだいだけでなく、たとえ年子であったとしても上の子は大きく感じるもの。生まれたばかりの新生児と比較してしまうので、はたから見ればまだまだ赤ちゃんである第一子も、ママからすればすごく大きく感じるのです。

「まだまだ小さいと思っていたけれど、2人目が生まれたら長女がすごく大きく見えて、まるで大人のように毎日接してしまった」(5歳女の子のママ)

「自分の気持ちが伝えられるようになるのは素晴らしいことなのに、黙って親の言われた通りに動いてほしいと思ってしまった」(3歳男の子のママ)

まだまだかわいい盛りの上の子に対して、大人のように接してしまったというママは意外と多いもの。100%手のかかる新生児に対して、少しずつ自分のできることが増えている上の子には、子どもができる以上のことを求めてしまいがちです。

2人目のお世話で手一杯なママは、まだまだできないことがあって当たり前な年齢の上の子に対して、過剰な期待を持ってしまっています。「かわいくないわけじゃない!でもいつもイライラしてしまう…」というのは、2人育児で追い詰められたママたちが、少しずつ一人でできることが増えている上の子に頼っている証拠とも言えるのです。

上の子もママも悪くない!