ソネットMN、通期は売上・営業益とも前期比でプラス 主力のアドテク事業は過去最高売上を更新

2019年4月26日に行われた、ソネット・メディア・ネットワークス株式会社2019年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:ソネット・メディア・ネットワークス株式会社 代表取締役社長 石井隆一 氏

2019年3月期 経営方針の振り返り

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石井隆一氏:本日はお忙しい中、ソネット・メディア・ネットワークスの決算説明会にお越しいただきまして、ありがとうございます。2019年3月期の決算についてご説明します。

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本日は、前期の連結決算の概要と第4四半期の状況および直近のトピックス、今期の業績予想という流れでご説明します。

まずは2019年3月期の連結決算についてご説明します。前期は経営方針としまして、規模の拡大、技術の収益化、および周辺領域での新規事業を掲げました。技術の収益化に関しましては、営業利益率が前期比プラス1.1ポイントで着地しまして、「◯」の評価としています。

一方、規模の拡大に関しましては、売上は想定どおり進捗しなかったこと、また周辺領域での新規事業に関しましては、サービスの立ち上がりが想定どおりに進まなかったということで、ともに「△」の評価にしています。

決算ハイライト(総括)①

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2019年3月期の決算総括になります。売上が約102億円。営業利益が約7億2,000万円と、前期比で増収増益を達成することができました。当期純利益に関しましては、前期は繰延税金資産の追加計上があったことから、その影響でマイナスになっています。

決算ハイライト(総括)②

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2月にお出ししました修正した業績予想と実績の比較になります。真ん中の黒い数字が修正の業績予想で、左側の白い数字が実績となり、ピンクの数字が達成率になります。ご覧いただいたとおり、修正した業績予想に関しましては、売上・利益とも指標を上回り着地しました。

決算ハイライト(売上)

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売上の推移になります。全体では前期比でプラス13パーセントとなっています。主力のアドテクノロジーに関しましては、前期比でプラス16パーセント成長しています。サービス別の状況に関しましては、後ほど第4四半期の状況でご説明します。

決算ハイライト(営業利益)

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営業利益の説明になります。前期比でプラス1.1ポイント改善しまして、7.1パーセントとなりました。通期の営業利益率としては過去最高となっており、技術の収益化ができているのかなと認識しています。

決算ハイライト(売上原価)

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売上原価と粗利率の推移になります。とくに当社の場合は、R&D体制の強化をしていまして、技術に対する投資を積極的に進めていることもあり、関連費用が増加しています。しかし、限界利益率および粗利率も改善している状況です。

決算ハイライト(販管費)

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続きまして、販管費の推移となります。前年同期比で0.4ポイント改善しまして、15.2パーセントとなっています。販管費増加の主な原因は、事業規模の拡大にあわせて人員を増やしたり固定費が増えたことに加えまして、当期特有の理由として市場変更に係る費用が発生したこともございます。

決算ハイライト(貸借対照表)

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バランスシートになります。先ほども申し上げましたが、ソフトウェアに対して積極的な投資をした関係で、無形固定資産が増加しています。とは言え、全体としましては健全な状態を維持していると認識しています。

決算ハイライト(フリー・キャッシュ・フロー)

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キャッシュ・フローになります。営業キャッシュ・フローが順調に増加したことにより、開発関連の投資資金を回収したかたちとなり、フリー・キャッシュ・フローがプラス1億6,700万円で着地しています。

アドテクノロジー①

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続きまして、第4四半期の状況に関してご説明します。主力のアドテクノロジー事業になります。もともとの当社の主力商材はターゲティング商材でしたが、それに加えまして、ターゲティング以外のノンターゲティング商材を伸ばしていまして、そちらも伸長しています。

ノンターゲティングの代表的な商材としましては、自社開発しているAIエンジン「VALIS-Engine」を活用した、潜在顧客をターゲティングする商材が非常に伸びていまして、全体としても伸びているかたちになっています。

昨年来進めていましたフルファネルでのソリューション展開で、徐々に効果が出てきていると考えています。

アフィリエイト

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アフィリエイトの売上推移になりますが、四半期としては過去最高の売上を達成しています。美容健康食品や不動産等の既存カテゴリーで伸ばせたことで、四半期ではプラス24パーセント成長することができました。年度累計ではプラス12パーセントの成長となり、安定的に成長することができています。

その他

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サービスとして、当社が「その他」と区分しているものになります。メディアプランニングについては、これまで「ソネット」のポータルを中心に広告枠の販売をしてきましたが、「ソネット」のポータル自身のトラフィック減少による減収傾向がある関係で、前期よりリソースの再配分を行っています。

また、新規事業等の数値に関しましては、夏に買収した子会社が売上のメインとなっています。その子会社は画像認識の技術などを持っていまして、その技術を活かして、現在ビジネスを模索している状況です。

TOPICS アドテクノロジー

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ここからは、直近のトピックスについてご紹介したいと思います。前回、決算説明資料で大日本印刷さんと広告配信プラットフォームの協業の話をしましたが、こちらが具体的に進んでいるため、そのご報告になります。

当社が提供します「Logicad for Publishers」に関してパートナー契約を締結したことにより、出版社が運営する優良なWebサイトを広告枠として提供することが可能になりました。後述する新規メディア事業のページにもつながる話でございます。

TOPICS 新規事業

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また、前期の経営方針の1つでありました周辺領域での新規事業に関して、サービスをリリースしました。今回提供を開始するメディア流通支援プラットフォーム「Ballooon」は、コンテンツプロバイダーとニュースアグリゲーター……ニュースアグリゲーターは、いわゆるニュースサイトやニュースアプリなど、コンテンツを集めて表示する事業者さまになりますが、その両者をつなぐサービスとなります。

こちらのサービスを通じまして、コンテンツの流通を活性化し、新たなユーザー獲得やエンゲージメントの向上を目指して、メディアの流通を支援していきたいと考えています。

TOPICS その他①

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このたび、2019年3月11日をもって、東証一部への市場変更をすることができました。これからも、よりいっそう長期的に応援いただけるよう、日々がんばってまいりたいと思いますので、引き続きご支援のほどをよろしくお願いいたします。

TOPICS その他②

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トピックとしては最後になるのですが、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2019 ホワイト500」に認定されましたので、ご報告したいと思います。健康経営に関しましては、従業員の生産性の改善や、とくに採用の際に学生に向けたイメージアップにつながりますので、今後も引き続き推進していきたいと考えています。

取扱いサービス表記の変更について

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続きまして、今期、2020年3月期の連結業績の予想について説明したいと思います。

まず最初に、サービスの表記についてご報告したいと思います。これまでアフィリエイトと区分してきたサービス名を、マーケティングソリューションという名称に変更します。理由としましては、アフィリエイト単体の商材ビジネスから脱却して、先ほどから申し上げている、周辺領域でのサービスと組み合わせたソリューションパッケージとして提供していく方針ですので、そこを織り込み、マーケティングソリューションという名称に変えたいと考えています。

2020年3月期 経営方針

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2020年3月期の経営方針になります。アドテク再成長、メディア事業参入、そしてソリューション型ビジネスへの転換という3つの経営方針を掲げさせていただきました。

当社の主力のアドテク事業に関しましては、昨年下期より減速していたのですが、体制の見直しも含めて、今期、あらためて再成長の軌道に乗せるのが、大きな経営方針となります。

もう1つは、メディア事業への参入になります。後述しますが、当社の大きな戦略としまして、当社の技術を適用して競争優位が作れる分野に参入していこうと考えていまして、メディアが非常に親和性が高いということで、この事業に参入する予定です。

加えて、先ほど申し上げましたソリューション型ビジネスへの転換です。商材1つを売り歩くのではなく、パッケージでソリューションを打ち立ててビジネスを作っていこうと思っています。

業績予想(サマリー)

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今期の業績予想となります。売上は、景気の後退感を鑑みまして、全体としては1桁台の成長での増収とさせていただきました。利益に関しましては、今期は先ほど申し上げたメディアを中心に、中長期的な成長のための投資フェーズと位置づけまして、減益とさせていただきます。詳細は、次のページでお話しします。

サービス別の売上です。主力のアドテクノロジー事業は、市況環境や直近の第4四半期での成長率を鑑み、12.6パーセント増。マーケティングソリューションは、約5パーセントの成長を見込んでいます。

業績予想(営業利益)

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営業利益の業績予想ですが、これについては分解してご説明したいと思います。今期は、新規事業への投資という位置づけで、営業利益に関しましては減益予想とさせていただいています。

分解していきますと、既存事業の成長による利益はプラス1億9,000万円。ただし、事業拡大による固定費の増加……主に人員ですが、プラス9,000万円を見込んでいます。

新規事業への投資に関しましては、先ほど申し上げましたソリューション系のビジネスで1億3,000万円、メディア系の事業で1億5,000万円、合計で約3億円弱の投資を織り込んでいます。よって、前期の営業利益7億2,500万円に対して、今期は5億5,000万円の減益予想とさせていただいています。

2019年経営戦略

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2019年の経営戦略になります。当社は技術会社、テクノロジーを持った会社と自負しています。自社開発のAIエンジン、「VALIS-Engine」をはじめ、データの可視化技術……これは「VALIS-Cockpit」と呼んでいますが、そういった可視化技術や、ビッグデータ処理技術、画像認識、音声認識などの技術を持った会社です。

これまでは、これらの技術をアドテクノロジー事業のDSPに1点集中で展開していたのですが、これらの技術を適用することによって競争優位が生まれる事業に参入していくということです。メディア事業はまさに、この事業だと考えていまして、当社がこれまで培ってきた技術によって優位性が取れると考えています。

アドテクノロジー②

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サービスごとの事業面に関する説明になります。今期、主力のアドテクノロジー事業に関しましては、既存商材の強化と新規領域の拡大を目指します。当社での強い領域であるコンバージョン……こちらのスライドで言うと一番下の部分「購入・申込み」のところから、上部の潜在層、あるいは低関心層に向けたブランド訴求系の商材強化など、課題解決力を広げていきたいと思っています。

また、アプリインストール等のアプリ広告も、新規の領域に合わせて拡大したいと考えています。

アドテクノロジー③

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もう1つ、前期から取り組んでいるのですが、拡大する動画広告市場に関しましては、取り組みを継続していきたいと思っています。前期は、思ったほど成長を取り込むことはできなかったのですが、この1年、いろいろ学ぶことができました。

それに加えて、動画広告市場はこれから非常に伸びていくのは間違いない領域ですので、この市場を取りにいくというところで再度注力して、今期、成長に向けたサービス展開を図っていきたいと考えています。

アドテクノロジー ロボット・トレーディング

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決算説明会で何度かご報告しているのですが、これまで取り組んできました「ロボット・トレーディング」に関しましては、今期、完全自動の新自動DSPというかたちでサービス提供を開始する予定です。こちらの新サービスは、これまで人が行っていた運用業務のすべてをAI、ロボットにやらせるという商材になります。

ネット広告市場は今、環境変化が非常に多いです。少し技術的なお話にはなるのですが、オークションのやり方が変わってきています。ファーストプライスオークションというものができており、より高度なエンジンが求められる環境になってきています。

今まで、当社独自技術でAI開発を行っていまして、まさにそこで強みを発揮できるのではないかと考えており、他社と差別化していきたいと考えています。

新規事業(Marketing Touch)

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新規事業のお話をさせていただきたいと思います。昨年10月にローンチしたプロダクトになるのですが、O2Oサービスの「Marketing Touch」という商材で、こちらも徐々に立ち上がってきています。

直近では、糸井重里さんが経営されている「ほぼ日」が主催する「生活のたのしみ展」というイベントでサービスを提供させていただきました。開催期間中、1万2,000人の方が、実際にスタンプを押していかれたという実績があり、非常にご好評をいただきました。

今後も住宅展示場や大手スーパー等にサービス展開を予定しています。

新規事業(メディア 基本戦略)

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経営方針に掲げました、メディア事業参入の基本戦略の説明になります。広告で培った技術……広告会社による集客の支援や行動の可視化をメディア運営に生かすということを基本戦略としています。

集客支援で申しますと、当社の人工知能エンジンである「VALIS-Engine」を使いまして、読者のペルソナ分析や類似読者を推定して、「Logicad」という当社の配信エンジンによって記事型広告を配信して、潜在顧客を送客するということをやっていこうと考えています。

もう1つが、コンテンツ、記事を書く側の支援です。広告で用いている可視化技術を使いまして、従来は、広告を見た方がどんな方かを可視化していたのですが、今回は記事、あるいはコンテンツを見られた方がどんな方なのかを可視化し、それで記事編集やコンテンツ制作の支援・サポートをしていきます。このように両面で考えています。

新規事業(メディア 構想)

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基本戦略を受けました具体的な構想としまして、「デジタルメディアの新しい“カタチ”を共創していきたい」と考えています。昨今、インターネットメディアに対する信頼性が問題になっていますが、当社としては信頼性が高い、質の高いプレミアムコンテンツを、きちんとインターネットで流通させていくことで貢献していきたいと思っています。

これに関しましては、第1弾として、大手の出版社と話を進めております。具体的なお話に関しましては、今後リリースをしていきたいと考えています。

以上、短いですが説明を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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