非喫煙者からたびたび非難の対象となってきた「タバコ休憩」。みなさんの会社にもタバコ休憩の慣習はあるでしょうか?

近年、こうしたタバコ休憩を「実質禁止」にする会社が増え始めているようなのです。

禁煙を実施する企業が増えている

2019年3月中旬、ソフトバンクが就業時間中の喫煙を1年間かけて禁止していくことを発表しました。実際に4月からは段階的に禁煙を実施し、2020年4月までには全面的な禁煙を目指すとのことです。

2018年には、セイコーエプソンが勤務時間中の禁煙を実施したり、オリンパスが2021年までに全社の敷地内を禁煙にすると決定したりなど、「オフィスでの一服」を禁止する動きは、ここ数年、少しずつ出始めています。

これらの施策は、受動喫煙の防止など、社員の健康増進が目的とされていますが、ネット上では「真の目的は『タバコ休憩』を禁止したいのでは?」と深読みする声も上がっています。

喫煙者が主張する「タバコ休憩のメリット」

勤務時間中に何度か、15分程度の「タバコ休憩」をとる喫煙者は日本に多くいます。喫煙者に言わせると、「タバコ休憩をとることによって、頭がすっきりして、その後の仕事の能率が上がる」とのことです。

またオフィス内に喫煙所がある企業では、タバコ休憩は上司・部下・同僚などと世代や役職を超えて交流できる貴重な時間にもなっているようです。「こうした時間に新しいアイディアが生まれることも少なくない」と彼らは話します。

このように、タバコ休憩は単なる「リフレッシュタイム」というだけではなく、「人脈を広げたり、次の仕事につなげたりしていく大切な時間」でもあるのだというのが、喫煙者の主張の大きな軸のひとつとなっています。

吸わない人からの不満

しかし、タバコを吸わない人の中には、「なぜ喫煙家にだけサボりが許されているのか」と、タバコ休憩が黙認されている現状を不平等だと考える人も少なくありません。ネット上では、

「『トイレ休憩多すぎない?』って言ってくる上司に『タバコ休憩多すぎない?』って言い返したい」
「タバコ休憩は怒られないのに、トイレ行ってスマホ見てると怒られるのは理不尽」
「タバコ休憩が許されるならお昼寝も許されるべき」

など、タバコ休憩に絡んで不満の気持ちが多く呟かれています。こうした批判に対して、喫煙家からは、

「じゃあタバコ吸ってない人は仕事中ずっと集中してるの?」
「デスクでぼーっとしてる人とか、私用メールしてる人だっているのに、タバコ休憩だけが文句を言われるのはおかしい」

といった反論の声も上がっています。

タバコ休憩は会社にとっても不利益?

また、「タバコ休憩が会社に与えている損失」を理由に、タバコ休憩を批判する声もあります。

会社側は、タバコ休憩を定期的にとる喫煙者に対して、非喫煙者と同額の給料を与えなくてはなりません。喫煙所を設けている会社では、設備の維持費などもかかっています。人によってはこの点を指摘し、「時間のムダに加えて、支出のムダも起こっている。タバコ休憩は会社側に損失しか与えていない」と主張しているのです。

また、休憩時間の不平等という問題以外にも、

「タバコ休憩から帰ってきた人の吐く息が迷惑」
「エレベーターがタバコ臭くなるし、そもそも他人に迷惑かけてんだから歩いて登ってこいと言いたい」
「タバコの煙を吸うと頭いたくなる。私にとっては死活問題」

など、タバコ休憩の廃止を求める声は多く見られます。

喫煙者の「試練の日々」は続く

健康への意識の高まりを受けて、喫煙者が減少し続けている現在、非喫煙者のこういった嫌煙的な声が優勢なようですが、一方で「タバコ休憩の禁止はやりすぎなのでは」という意見も見られます。ネット上では、

「俺ら明らかに迫害されてるよな……」
「吸わない人が『煙にさらされない自由』を言うのはわかるけど、喫煙者が『タバコを吸う自由』もあるんでは?」

といった喫煙者の「心の叫び」のような声も上がっているほか、

「非喫煙者がタバコ休憩を批判するのは、『喫煙者だけに休憩が認められている』という不平等のせいなのだから、タバコ休憩を廃止するのではなく、非喫煙者も平等に休憩をとれる環境になれば良い」

と、むしろ非喫煙者側に休憩時間を増やすことを提案する人もいます。

いずれにしても、2018年夏に可決された改正健康増進法によって、オリンピックを目前に控えた2020年4月以降は、人が多く集まる場所は原則禁煙になります(ただし法制化の際に設けられた例外措置によって、飲食店の半数以上は対象外になるといわれていますが)。もはや社会的にマイノリティとなっている喫煙者にとって、「試練の日々」は続きそうです。

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