2019年3月6日に日本証券アナリスト協会主催で行われた、ゼネラルパッカー株式会社2019年7月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:ゼネラルパッカー株式会社 代表取締役社長 牧野研二 氏

セグメント別事業概要

gp (2)

牧野研二氏:社長の牧野でございます。本日は大変お忙しい中、多くのみなさまにお集まりいただき、誠にありがとうございます。これから2019年7月期第2四半期決算の概要と、今期の業績見通しについてご説明いたします。

本日の説明の順番ですが、決算の説明に入る前に、まずセグメントと事業環境について簡単にご説明させていただきます。その後、第2四半期概況および通期の見通し、中期経営計画ならびに経営戦略の主な取組み状況についてご説明いたします。

それでは、セグメント別事業概要についてご説明いたします。包装機械と生産機械の2つのセグメントで事業展開を行っております。各セグメントの主要品目はご覧のとおりです。

包装機械では、中国子会社を連結の範囲に含めておりますが、決算日が異なりますので、12月で仮決算を実施し、連結上必要な調整を行っています。また、その他関係会社のFAMS(安川電機子会社)とは、ロボット応用システムの仕入取引があります。

事業環境–包装機械

gp (3)

包装機械の事業環境についてご説明いたします。ご覧のグラフは、経済産業省の生産動態統計による四半期推移です。これによりますと、平成30年の(包装機械および荷造機械の)生産金額は、全体では前年比で10.0パーセント増となっております。包装機械業界の環境は、国内の需要が好調に推移しているとともに、輸出も北米地域向けが好調に推移しています。

当社につきましては、国内市場の需要が好調に推移し、機械受注高は前年同期を上回りました。一方、海外市場では、大型案件の受注実績が減少したことから、機械受注高は前年同期を下回りました。

下期は、国内市場は好調を継続し、海外市場は需要が拡大すると見込んでいます。

事業環境–食品機械

gp (4)

次に、食品機械の事業環境です。経済産業省の生産動態統計では、平成30年の(食料品加工機械の)生産金額は全体で前年比2.2パーセント増となり、製パン・製菓機械では前年比で0.5%減となっています。食品機械業界の環境は、国内の需要が顕著に推移しており、輸出は主力のアジア地域向けが回復基調で推移しています。

当社子会社につきましては、チョコレート製造機械の設備投資需要が前年と比べて小型化している状況です。下期は複数の大型プラント需要を取り込む予定です。

2019年7月期 第2四半期決算のポイント

gp (6)

2019年7月期第2四半期決算のポイントについてご説明いたします。売上高は、包装機械・生産機械ともに増加し、(前年同期比で)6億8,500万円の増収となりました。

営業利益増減要因を(スライドの)図で示しておりますが、包装機械が(前年同期比で)2億5,100万円増加、生産機械が(前年同期比で)4,600万円増加したことから、営業利益は(前年同期比で)2億9,700万円の増益となりました。

業績予想に対しては4,800万円の増収、9,100万円の増益という結果となりました。

2019年7月期第2四半期累計 連結決算概要

gp (7)

当第2四半期決算の概要について、対比表でご説明いたします。なお、売上高と営業利益の増減要因につきましては、前のスライドでご説明したとおりです。

売上総利益率は、包装機械の利益率改善により、前年同期から向上しました。営業利益率も大きく改善し、9.4パーセントとなりました。経常利益と四半期純利益については、計画を上回り、前年同期に対して大幅な増益となりました。

セグメント別業績概要

gp (8)

セグメント別の業績概要について、対比表でご説明いたします。包装機械は増収増益となり、利益率が大幅に向上しました。計画に対しては減収となったものの、売上総利益の増加と販売管理費の減少により、増益となりました。

生産機械は計画を上回って増収増益となり、無形固定資産の償却にて利益率は6..0パーセントとなりました。

セグメント別売上内訳

gp (9)

次に、増収となった要因について、セグメント別売上の内訳にてご説明いたします。包装機械については、高価格機種の実績が増加し、増収となりました。品目別では、主力の給袋自動包装機が増加するとともに、前年同期に実績がなかった製袋自動包装機が増加しました。一方、大型案件で下期への繰り越しが発生したことから、計画を下回りました。

生産機械については、大型プラントの実績が増加したことから、製菓機械の実績が増加しました。また、高額案件の前倒し実績などにより、計画を上回りました。

【包装機械】 四半期売上高推移

gp (10)

包装機械の四半期売上高の推移についてご説明します。(スライドの)棒グラフのとおり、四半期売上高につきましては、大型案件を含む高価格機種の販売台数により、大きく変動する傾向にあります。また、販売台数についても、中・小型案件の件数の増減により、ご覧のとおり大きく変動しています。

自社で設計・製造している機械の販売台数は前年同期と同数でしたが、高価格機種の増加により、売上高は前年同期比で5億2,000万円の増加となりました。下期については、第3四半期・第4四半期ともに第2四半期より増加する見通しです。

【包装機械】エンドユーザー業種別機械売上高

gp (11)

次に、包装機械のエンドユーザー業種別機械売上高についてご説明いたします。食品業界向けの売上高は、高額案件の実績が増加したことから、前年同期に比べて10.8パーセントの増加となりました。

化学関連業界向けの売上高は、健康食品向けの実績が増加したことから、前年同期に比べて149.2パーセントの増加となりました。その他業界向けの売上高は、海外のペットフード向けの実績が減少したことから、前年同期に比べて11.5パーセントの減少となりました。

下期については、すべての業界が増加し、全体として上期より大幅に増加する見通しです。

【包装機械】国内/海外市場別機械売上高

gp (12)

包装機械の国内/海外市場別売上高についてご説明いたします。国内市場向け売上高は、大型システムの実績が減少したものの、高価格機種の販売台数が増加したことから、前年同期比で1億円の増加となりました。海外市場向け売上高は、販売台数が増加したことから、前年同期比で1億8,400万円の増加となりました。

下期については、国内市場・海外市場ともに増加する見通しです。

【包装機械】海外市場 エンドユーザー地域別実績

gp (13)

参考までに、包装機械の海外市場におけるエンドユーザー地域別納入実績を載せています。緑色(の吹き出し)のアジア地域につきましては、今期の上期はASEANで9台、ASEANを除いたアジアで8台、合計で17台の実績となりました。欧州と北米・南米につきましては、ペットフード向けを中心として、3台の実績でした。

下期につきましては、スライドの下に(赤字で)記載された国への納入を予定しています。

【包装機械】機械の受注動向

gp (14)

包装機械の受注動向についてご説明いたします。なお、品目別の数値につきましては、補足資料2ページに記載してありますので、別途ご覧ください。

機械受注高は、国内で高額案件の受注が増加したことから、前年同期比で1億9,3000万円の増加となりました。期末受注残高につきましても、受注高が機械売上高を上回ったことから、前期末の残高から増加し、前年同期比で5億900万円の増加となりました。

下期の受注につきましては、引き続き高額案件の増加で高水準の受注高の確保を目指していきます。

【生産機械】 売上高の動向

gp (15)

生産機械の売上高の動向についてご説明いたします。製菓機械の売上については、大型プラントの増加により、増収となりました。保守消耗部品の売上高については、前年同期並となりました。

ご覧のとおり、半期売上高は、大型プラントの実績額の増減により大きく変動する傾向にあり、下期の売上高は大型プラントの実績が減少することに伴い、上期に対して減少する見通しです。

【生産機械】 機械の受注動向

gp (16)

次に、生産機械の受注動向についてご説明いたします。前期は大型設備投資の需要がありましたが、今期の上期は大型プラントの受注実績がなかったことから、機械受注高は低下しました。また、機械受注残高につきましても、上期での売上計上が増加したことから、減少しております。

下期の受注につきましては、大型案件の確保で大幅な増加を目指していきます。

連結B/S 概況

gp (17)

貸借対照表の概況についてご説明いたします。今第2四半期における資産合計は、前年同期の期末と比較して約2億4,000万円の減少となりました。これは主に、現金・預金の減少によるものです。流動負債については、前受金・仕入債務が減少しています。

なお、自己資本比率は今第2四半期末で47.3パーセントとなりました。

2019年7月期連結業績予想

gp (19)

続きまして、2019年7月期の通期業績の見通しについてご説明いたします。業績予想数値は(スライドの)表のとおりです。なお、予想数値につきましては、国内市場での受注が想定を上回って好調に推移していることから、(期初予想から)上方修正しております。修正額は(スライドの)右下に記載のとおりです。

売上高は、前期から12億円増の83億円を見込んでいます。売上総利益率は前期比で0.5ポイント低下しますが、営業利益率は前期比で2ポイント改善する見通しです。

経常利益は6億円、当期純利益は4億2,000万円を計画しており、過去最高益になる見通しです。

2019年7月期セグメント別業績予想

gp (20)

セグメント別の業績予想数値は(スライドの)表のとおりです。期初予想からの修正額は(スライドの)右下に記載しております。包装機械で、営業利益を上方修正いたしました。

包装機械では、売上総利益の増加により、営業利益は前期に対して2億1,500万円の増益を見込んでいます。利益率は期初予想からも向上する見通しです。

生産機械では増収増益となり、利益率は前期より0.3ポイント改善する見込みですが、期初予想からはわずかに低下する見通しです。

2019年7月期セグメント別売上内訳予想

gp (21)

次に、セグメント別売上内訳予想です。包装機械については、自動包装機の増加により、増収となる見通しです。包装関連機器等は、大型システムの減少に伴い、減収となる見通しです。

期初予想に対しては、給袋自動包装機が大きく増加しています。生産機械については、大型プラントの増加により増収となる見通しです。

2019/7期下期業績予想

gp (22)

下期の業績予想についてご説明いたします。下期の売上高は、44億円を超える見通しです。半期ごとの売上総利益率につきましては、新規開発機種や、大型案件の低粗利発生などの影響により、変動する傾向があります。

包装機械の総利益率は、今期の上期は向上していますが、下期は海外向け新規開発機種での低粗利発生により、低下する見通しです。生産機械の総利益率は、今期の上期は大型プラントでの低粗利発生により低下しましたが、下期は回復する見通しです。この結果、全体として下期の総利益率は上期より低下する見込みです。

株主還元

gp (23)

最後に、株主還元についてです。中期配当政策につきましては、連結配当性向30パーセントまたはDOE2パーセントを目安に安定配当を堅持しつつ、業績動向を見ながら配当金の増加を目指していきたいと考えております。

2019年7月期の中間配当は、期初予想では20円を予定していましたが、第2四半期決算で利益が計画を上回りましたので、5円増配して25円に変更しております。年間では50円を予定しております。

第5次中期経営計画(2018年7月期~2020年7月期)

gp (25)

続きまして、中期経営計画ならびに経営戦略の主な取組み状況についてご説明いたします。第5次中期経営計画は、「連結グループの基礎固めから成長基盤構築の時期」と位置づけて、ご覧の中期経営ビジョンを掲げています。

中期数値目標につきましては、ご覧の(スライドの)表のとおり、第4次中期経営計画の最終年度である2017年7月期の実績から、すべての項目について増加させることを目標としていました。

先ほど2019年7月期通期業績予想についてご説明しましたが、(第5次中期経営計画の)第2期目(にあたる2019年7月期)で、中期数値目標を達成する見込みです。2020年7月期の目標については、今後の事業環境と受注動向を踏まえて見直す予定です。

業績計画

gp (26)

第5次中期経営計画の業績計画は、ご覧のとおりです。利益率の向上と収益の拡大に注力し、経常利益で3期連続の増益を目指す事を計画しておりました。先ほどご説明したとおり、第2期にあたる2019年7月期の計画は、今回上方修正しております。

最終期の2020年7月期は、現時点では修正計画は未定ですので、当初計画をそのまま表示しております。

事業計画モデル(第5次中計)

gp (27)

続きまして、第5次中期経営計画の事業計画モデルにて、売上高の実績と見通しについてご説明させていただきます。

包装機械の国内市場については、2019年7月期の期初計画では、大型案件が減少することを受けて、前期からの減少を見込んでいましたが、受注が想定を上回って好調に推移していることから、42億円まで増加する見込みとなりました。

包装機械の海外市場については、2018年7月期の実績は期初計画を下回りましたが、2019年7月期はほぼ計画どおり推移しており、16億円まで増加する見込みです。

製菓機械については、2019年7月期は期初計画から上方修正し、前期比で3億円程度の増加を計画しております。

基本戦略①

gp (28)

基本戦略は、「さらなる成長に向けて海外事業の拡大を目指す」としています。ご覧の(スライドの)図のように、国内市場で安定的な収益と成長を確保しながら、海外市場で成長を加速していくという戦略です。

国内市場では、新規分野・新規顧客の開拓、海外市場では、3極販売体制の確立、および海外市場向け新機種の投入に取り組んでいます。また、国内市場の既存分野については、包装機械と生産機械の事業連携に取り組んでいます。

基本戦略②

gp (29)

また、基本戦略につきましては、さらに具体的な戦略を策定しております。(スライドの)①から⑤については、先のスライドでご説明した項目を具体化したものです。これらの戦略に対する取組みを強化しています。さらに、開発力強化と事業領域拡大のためにアライアンスを推進しています。

【包装機械】販売戦略①

gp (30)

包装機械の販売戦略の取組み状況について、ご説明させていただきます。国内市場については、安定的な収益と成長の確保に取り組んでおります。主力機種として、メカトロハイスペック包装機の拡販に注力しておりますが、受注は好調に推移しており、自社包装機の受注は前年同期を上回りました。

ソリューションビジネスの拡大につきましては、新規納入先の開拓に取り組んでおります。高額システムの受注実績は、(スライドの)表のとおりです。今期の上期実績は2件でした。引き続き、包装機とシステムの拡販の強化に取り組んでいきます。

【包装機械】販売戦略②

gp (31)

海外事業の拡大につきましては、中国子会社での生産・アフターサービス体制の確立に取り組んでいます。中国子会社の上期売上高は、高額案件が減少したことから前年同期を下回りましたが、下期は増加する見込みです。なお、上海駐在員事務所については、中国市場での現地化を推進するために、中国子会社の支店とする予定です。

販売体制の強化として、既存代理店の販売支援に取り組んでおり、今期はアメリカ代理店による受注台数が増加しています。下期は、中国で代理店を1社追加しましたが、さらに新規代理店の開拓に取り組んでいきます。

自社包装機の受注は、大型案件の減少により、前年同期を下回りました。また、海外市場の新規顧客開拓の受注実績は(スライドの)表のとおりです。

【包装機械】開発・技術戦略

gp (32)

次に、開発・技術戦略の取組み状況です。開発テーマとして、第5次中期経営計画では、メカトロハイスペック包装機と海外市場向け新機種の開発、コア技術の強化、ニーズに対応した新機種の開発を推進しています。

メカトロハイスペック包装機のシリーズ開発としては、アメリカ規格に対応したタイプを完成させ、アメリカ展示会に出品しました。業種ニーズに対応した新機種としては、(スライドに)記載しております機種の開発に取り組んでいます。

【生産機械】

gp (33)

最後に、生産機械の主な取組み状況をご説明いたします。受注体制と新規顧客開拓の強化に取り組んでいます。下期は、大型プラントの受注を確保することと、受注残の大型プラントの製造・納入に取り組んでいきます。

包装機械との事業連携としては、親会社から営業および技術支援として、3名を派遣するとともに、親会社営業との情報共有や同行訪問に取り組んでいます。下期は、連携した受注活動の強化に取り組んでいます。

また、内部管理体制の強化として、人材確保や育成などに注力しています。

包装機械業界/食品機械業界

gp (35)

(スライド34ページ以降に)参考資料を添付しておりますのでご覧ください。参考までに、当社事業の関連業界についてご説明いたします。なお、記載の統計表につきましては、それぞれの工業会で集計方法が異なりますので、ご注意願います。

包装機械業界の全体の市場規模は、生産高で4,458億円。需要先としては、食品部門が5割程度を示しています。業界内の機種別区分の中では、当社の主力包装機は、製袋充てん機に位置づけられています。

食品機械業界の全体の市場規模は、販売額で5,761億円となっています。業界内の機種別区分の中では、(子会社の)オサ機械株式会社のチョコレート製造機械は、製菓機械に位置付けられています。

それぞれの業界での主な上場企業や競合先は、スライドに記載のとおりであります。

会社概要(2019年1月31日現在)

gp (36)

会社概要はご覧のとおりです。

事業内容

gp (37)

こちらは、当社グループの事業内容の概要をモデル図化したものです。主要市場・主要ユーザーとしては、ご覧の図のとおりです。包装機械では、高品質・高難易度の包装分野をターゲットとしております。販売経路としては、6割以上が直販ですが、各業界の上位(企業)を中心に営業活動をしております。

生産機械については、チョコレート製造機械分野で、国内で高いシェアを持っており、直販が中心です。

(経営ビジョン)

gp (38)

経営ビジョンとして、「オープンイノベーションで応えるソリューションカンパニー」を掲げています。(スライドの)図のように、包装工程以外の分野についても、ソリューション力の強化に取り組んでいます。製造工程については、(子会社の)オサ機械株式会社が担っています。

また、人員推移は(スライドの)表のとおりですが、開発・技術部を中心として、継続的に人材の強化を図ってまいります。

以上で、決算の説明を終わらせていただきますが、これからも食品や医療品を、安全・確実に包装する技術を通じて、より大きな社会的貢献を果たせるよう、一層の努力を重ねるとともに、業績の向上と企業の健全性に努めていきたいと考えております。

ご清聴、誠にありがとうございました。

記事提供: