超就職難の就職氷河期を経験してきた40代の老後を危惧する声が高まってきています。そんな40代の貯蓄額がどのくらいなのか気になっている人も多いでしょう。そこで、この記事では40代の貯蓄額やその増やし方について紹介します。

気になる40代の平均貯蓄額は?

2018年5月に総務省統計局が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-平成29年(2017年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、全体の貯蓄現在高の平均は1812万円(貯蓄保有世帯の中央値は1074万円)でした。また、67.0%の世帯で貯蓄額が平均を下回ったことも明らかになっています。

一方、最も該当者が多いボリュームゾーンは、「貯蓄100万円未満」の階級でした。このゾーンに該当する世帯が、全体の10.0%を占めていたのです。すなわち、「10世帯に1世帯が貯蓄100万円未満」ということになります。

世代別に見ると、40代における二人以上世帯の貯蓄現在高の平均は1074万円と全体の平均よりかなり少なくなっています。

なお、この調査における「貯蓄」には、現金預貯金のほかに有価証券(株式、債券、投資信託など)や、積立型の生命保険・個人年金などの金融資産が含まれます。

※40代独身者の貯蓄については『40代の独身者はいくら貯蓄しているのか』をご参照ください。

40代は負債も多い?

前項で紹介した調査によると、40代の二人以上世帯の負債現在高の平均は1055万円でした。これは、最も負債額が高かった40歳未満世帯の1123万円に次ぐ数値です。また、40代世帯の64.8%が負債を抱えていることも見逃せないポイントでしょう。

40代は子どもの学費がかさみやすい時期。住宅ローンを抱えている人も多いのではないでしょうか。返済を続けながら貯蓄を増やすのは容易ではありません。

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-平成29年(2017年)平均結果-(二人以上の世帯)」

貯蓄額を増やす3つのポイントとは

40歳になると介護保険料の支払いが始まるため、これをきっかけに老後を意識し始める人も多いでしょう。老後資金に不安を感じているなら、貯蓄額を増やしていくことも考えなくてはなりません。そのポイントとしては、下記の3つが挙げられます。

・収入を増やす
・資産運用する
・支出を減らす

このうち、収入を増やす手軽な方法の1つに副業があります。休日くらいゆっくりしたいと思う人も多いかもしれませんが、インターネットを使って自宅にいながら収入を得ることもできる時代です。「貯蓄を増やしたい」と考えているだけでは何も変わりません。まずは、できることから始めてみましょう。

40代からは資産運用も視野に