融資や設備投資、補助金を有利に進められる「経営力向上計画」とは?

経営力向上計画をご存じでしょうか。生産性向上を目指す中小企業を支援する目的で作られた制度です。金融や税制、補助金活用などさまざまな優遇が受けられます。

経営力向上計画とは

経営力向上計画とは、人材育成や設備投資など経営力を向上させる取り組みを行い、労働生産性などを向上させる中小企業を税制や融資などで支援する制度です。

認定の対象となる企業は、資本金額10億円以下または従業員数2,000人以下の法人および個人事業主。ただし税制面や金融面の支援が受けられるのは、資本金額1億円以下または従業員数1,000人以下の場合です。大企業の子会社や中小企業でも資本金が1億円以上の場合は対象になりません。

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税制面の優遇策

計画認定を受けて、工業会の認定を受けた生産性を高める設備を導入する場合は税制面の優遇を受けることができます。

法人税上の優遇は、取得価額の全額償却か、取得価額の10%の税額控除かのどちらか選択になります。地方税では、都道府県や業種によりますが、固定資産税が3年間2分の1にできる特例もあります。

金融面の支援

計画に必要な資金の融資が受けられます。日本政策金融公庫と商工中金が低利の融資を、信用保証協会の場合は通常の信用保証枠(※)とは別枠の保証となります。もちろん全てのケースで融資が受けられるわけではなく、個別審査によりますが、相談してみる価値は大いにあるでしょう。

※保証限度枠とは
信用保証協会では1社あたりの保証限度枠を設定しています。無担保の場合8,000万円、担保付きで2億3000万円です。信用保証協会は通常この枠までしか保証をしません。

補助金での加点

税制面、金融面以外にも大きなメリットがあります。経営力向上計画の認定を受けていると、各種補助金で審査のときに加点される優遇が受けられます。

補助金はものづくり補助金を始め、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金など多くの補助金で優遇が受けられます。

申請手順

認定を受けるには所定の書式に必要事項を記入し、経済産業局や農政局などの国の機関に申請します。

計画内容により提出先が異なりますので、計画内容が標準産業分類の何に該当するのかを調べ、対象となる申請先を見つけます。認定までには1~2カ月程度必要です。

計画変更

計画期間は3年と4年、5年のいずれかです。当初の計画から設備が追加になった場合、変更申請を行えば優遇を受けられます。

設備投資や資金調達を検討している際は顧問税理士や中小企業診断士などに相談してみてはいかがでしょうか。

中野 裕哲

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中野 裕哲

起業コンサルタント®、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、CFP(R)、一級FP技能士
起業コンサルV-Spiritsグループ代表。年間約300件の起業相談を受け、起業準備から起業後の経営までをまるごと支援する。
経済産業省後援の起業支援サイトDREAM GATEで5年連続面談相談数日本一。
一日も早く起業したい人が『やっておくべきこと・知っておくべきこと』」など著書多数。