株式市場の振り返り-薄商いの中で日経平均株価は続伸、TOPIXは3日続伸

2019年1月21日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,719円(+53円、+0.3%) 続伸
  • TOPIX 1,566.3(+8.7、+0.6%) 3日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 939.5(▲11.0、▲1.2%) 6日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,432、値下がり銘柄数:633、変わらず:63
  • 値上がり業種数:28、値下がり業種数:5
  • 昨年来高値更新銘柄数:4、昨年来安値更新銘柄数:0

東証1部の出来高は11億2,774万株、売買代金は1兆9,432億円(概算)となりました。出来高は先週末並みでしたが、売買代金は減少しています。目立った材料が少ない上に米国市場が休場であることが加わって、市場参加者がいつも以上に少なかったと見られます。

売買代金は先週木曜日(17日)に続いて2兆円を割り込み、昨年9月10日以来の低水準となりました。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。ただ、前場の半ばに一時+226円高まで上昇したものの、その後は売りに押されて上げ幅を縮小し続けました。その後、後場の終盤には一時+12円高まで下落する場面がありましたが、最後までマイナス圏に沈むことなく続伸で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、こちらは3日続伸で引けました。上昇率も日経平均株価を上回っています。

東証マザーズ総合指数の6連騰ならず、売買代金は9日連続の1,000億円超え

東証マザーズの出来高は8,111万株、売買代金は1,795億円となり、いずれも先週末より増加しました。引き続き個人投資家の物色意欲に改善の兆しが見られ、売買代金は9日連続で1,000億円を上回りました。しかも、値嵩株の売買が増えた結果、約1,800億円に達する久々の高水準を記録しています。

ただ、一部主力銘柄が利食い売りに押されたため、総合指数は6日ぶりの反落となりました。依然として着々と900ポイントを固めつつありますが、今後は個人投資家の物色意欲のさらなる回復が焦点になると思われます。

日本電産が一時+5%超高の急騰、MBO観測記事が出たLIXILグループは爆騰に

個別銘柄では、TDK(6762)や東京エレクトロン(8035)などハイテク株の一角が大幅高となり、日東電工(6988)も大きく値を上げました。

また、先週木曜日に業績予想を下方修正した日本電産(6594)も一時+5%超高の急騰となり、下方修正発表前の水準を難なく超えています。

さらに、マツダ(7261)、スズキ(7269)、SUBARU(7270)など自動車株の一角にも買い戻しが入りましたが、フランス・ルノー社との経営統合話が持ち上がった日産自動車(7201)は小幅高に止まりました。

その他では、経営陣によるMBOの観測記事が流れたLIXILグループ(5938)が、売買停止解除後に一時+10%超の爆騰となりましたが、終値は+4%強高に終わったことが目を引いています。

一方、ファーストリテイリング(9983)が小幅反落となり、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)などコンビニ株も値を下げました。また、三井不動産(8801)など不動産株が売られ、任天堂(7974)も6日ぶりの反落となっています。

ただ、売買代金が4カ月ぶりの薄商いになったことが示す通り、全体的に目立った動きは少なかったようです。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が急騰して昨年来安値を更新しましたが、そーせいグループ(4565)やブライトパス・バイオ(4594)は急落するなど、医療バイオ関連銘柄で好対照な値動きとなりました。

その他では、ビープラッツ(4381)が値を飛ばして一時ストップ高となりましたが、その後は売りに押されて引けています。

葛西 裕一