今年の大学入試センター試験は1月19日~20日に実施

いよいよ大学受験シーズンの到来です。その皮切りとなる2019年の大学入試センター試験は、1月19日(土)と20日(日)に実施されます。

今週末は最後の総復習に取り組む受験生も多いと思われますが、試験で実力を十分に発揮するための健康管理が最重要であることは言うまでもありません。インフルエンザが流行り始めていますから、十分過ぎるくらい注意してください。クリスマスなど年末年始の華やかなイベントに目もくれず、ラストスパートに打ち込んだ成果を発揮してほしいところです。

さて、こうして大学入試シーズンが始まるわけですが、少子化が年々と顕著になる中、大学の経営状況はどうなっているのでしょうか。

私立大学の約4割が定員割れしている厳しい現状

文部科学省が発表した「私立学校の経営状況について(概要)」によれば、入学者数の減少が顕著であることが見て取れます。

入学定員に対する入学者数の割合(以下「入学定員充足率」)を見てみましょう。これが100%超となった(つまり、定員割れしていない)大学の割合は、平成8年度の96.2%に対して、昨年(平成29年度)は60.6%へ大幅に低下しています。つまり、私立大学の約4割は定員割れしているのが現状です。

入学定員の8割を確保できない大学も15%ある

今度は、入学定員充足率のハードルを80%に下げてみます。文科省は、入学定員の8割入学を1つの判断基準にしているからです。“定員の8割確保できればよし”ということでしょうか。すると、平成8年度は99.3%とほぼ全校が満たしたのに対して、平成29年度は84.5%に低下しました。

これは、全体の15%の私立大学で、入学定員に▲20%以上の欠員が生じたことを意味します。

平成29年度の入学定員充足率は改善したが…

一方で、前述した入学定員充足率(100%、80%超)を満たさない比率は、ここ3~4年は下げ止まりの傾向が見られています。特に、昨年度(平成29年度)は、100%超が+5.1ポイント改善(55.5%→60.6%)、80%超が+4.8ポイント改善(79.7%→84.5%)と大きく改善しました。

改善したことは喜ぶべきことですが、各校が定員数を減らしたことが一因ですし、また、各校が合格基準のハードルを下げた可能性もあります。それでも、約20年前と比べると、こうした厳しい結果が出ているのです。

全体の4割超の私立大学が“営業赤字”の状態