株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅反落、TOPIXは再び年初来安値更新

2018年12月18日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,115円(▲391円、▲1.8%) 大幅反落
  • TOPIX 1,562.5(▲31.6、▲2.0%) 大幅反落
  • 東証マザーズ総合指数 875.7(▲35.8、▲3.9%) 大幅3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:132、値下がり銘柄数:1,982、変わらず:15
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:1、年初来安値更新銘柄数:713

東証1部の出来高は16億2,513万株、売買代金は2兆5,098億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株の連日の急落を受けた利益確定売りや一部の投げ売りが優勢になる中、FOMCを控えた模様眺めムードも強まりました。売買代金は2兆5,000億円を超えましたが、盛り上がりに欠けた商いだったようです。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏での値動きとなりました。寄り付きから大幅安で推移した後、前場の半ばに一時▲176円安まで下げ幅を縮小しましたが、後場寄り直後には一時▲405円安まで売られる場面も見られました。その後はやや膠着状態となりましたが、大引けにかけて下げ幅を拡大する大幅反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きの大幅反落となり、年初来安値を更新する安値引けとなりました。下落率も日経平均株価より大きく、中小型株を含めて全体的に売られたことが伺えます。

東証マザーズ総合指数は大続3日落、売買代金は12日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,275万株、売買代金は955億円となり、いずれも前日より増加しました。ソフトバンク(9434)の大型IPOを控えてか、個人投資家の投げ売りが収まらず、結果的に売買代金は1,000億円に近い水準となりました(12日連続の1,000億円割れ)。

また、総合指数は▲4%安に迫る急落となり、1カ月半ぶりに終値で900ポイントを割り込んでいます。これで大幅3日続落となりましたが、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

携帯事業の上場控えたソフトバンクGが大幅反落、武田薬品工業は一時▲9%超安

個別銘柄では、主力大型株は軒並み大幅安となりました。19日(水)に傘下の携帯事業ソフトバンク(9434)の新規上場を控えたソフトバンクグループ(9984)が▲3%超安の大幅下落となり、ファナック(6954)と東京エレクトロン(8035)はともに年初来安値を更新しました。

また、内需関連・ディフェンシブ銘柄にも急落が相次ぎ、リクルートホールディングス(6098)が一時▲7%超安、アステラス製薬(4503)が一時▲7%弱安、キッコーマン(2801)が一時▲8%弱安となった他、武田薬品工業(4502)は一時▲9%超安の暴落で年初来安値更新となっています。

さらに、ハイテク株ではソニー(6758)が大幅下落となり、シャープ(6753)とアルプス電気(6770)が連日で安値更新となりました。

その他では、金融株の下げもきつく、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が総じて年初来安値更新となり、スルガ銀行(8358)も3日連続で安値更新となったのが目を引きました。

一方、数少ない値上がり銘柄では、スズキ(7269)が大きく値を上げて逆行高となり、日東電工(6988)もザラバで安値更新後に切り返して上昇して引けました。

その他では、自社株買いを発表した大東建託(1878)が大幅高となり、経営統合が正式承認された出光興産(5019)と昭和シェル石油(5002)が揃って大きく値を上げています。

新興市場(東証マザーズ)では、前日に続いて主力銘柄が軒並み年初来安値更新となりました。メルカリ(4385)が一時▲10%安に迫る暴落となり、マネーフォワード(3994)も一時▲8%超安の急落となっています。また、CYBERDYNE(7779)、串カツ田中ホールディングス(3547)、ユナイテッド(2497)も年初来安値更新となりました。

一方、フリークアウト・ホールディングス(6094)が値を飛ばして一時ストップ高となりました。

葛西 裕一