株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、一時+268円高まで上昇

2018年12月13日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,816円(+213円、+1.0%) 続伸
  • TOPIX 1,616.6(+10.0、+0.6%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 960.6(+3.4、+0.4%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,583、値下がり銘柄数:482、変わらず:61
  • 値上がり業種数:29、値下がり業種数:4
  • 年初来高値更新銘柄数:9、年初来安値更新銘柄数:46

東証1部の出来高は13億3,279万株、売買代金は2兆3,993億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株の上昇や米中貿易摩擦緩和への期待などからリスクオンモードが高まりました。ただ、来週のFOMCを控え、様子見スタンスを継続した投資家も少なくなかったと見られます。

売買代金は2兆5,000億円を下回る盛り上がりに欠けた商いとなりました。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏での推移となりました。前場の半ばには一時+72円高と伸び悩みましたが、前場の終盤から上げ幅を拡大し、後場寄り付き直後には一時+268円高まで上昇する場面も見られました。

週末のメジャーSQを見据えた買い上げもあったと推察されますが、その後は上値が重くなったものの、最後は続伸で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価より小さくなりました。これは、日経平均株価を構成する大型株への買い戻しが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は続伸、売買代金は9日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,410万株、売買代金は743億円となり、いずれも前日より減少しました。ソフトバンクの大型IPOを控えてか、模様眺めムードが強まって盛り上がりに欠けた商いとなりました。売買代金は9日連続で1,000億円割れとなっています。

なお、総合指数は小幅上昇ながら続伸となりました。終値は依然として1,000ポイントを大きく割り込んでいますが、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ファーストリテイリングが大幅高、昭和電工は一時▲9%安に迫る急落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が大幅高となって再び年初来高値に接近し、前日に暴落したユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も急反発しました。

また、株価下落トレンドが続いていた武田薬品工業(4502)が値頃感から一時+8%高に迫る急騰となり、終値でも大幅反発となっています。

その他ではコマツ(6301)や日立建機(6305)の建機株が買われ、ハイテク株ではオムロン(6645)やリコー(7752)が大きく値を上げたのが目を引きました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が反落となり、花王(4452)や信越化学工業(4063)も下落しました。

また、総じて堅調な値動きとなった自動車株ではトヨタ自動車(7203)とブリヂストン(5108)が逆行安となり、ハイテク株では日立製作所(6501)、三菱電機(6503)、村田製作所(6981)などが値を下げています。

その他では黒鉛電極関連株に売りが目立ち、とりわけ昭和電工(4004)は一時▲9%安に迫る急落となったのが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、CYBERDYNE(7779)が再び大幅安となり年初来安値を更新し、キャリア(6198)も安値更新となりました。また、サンバイオ(4592)が反落し、そーせいグループ(4565)も値を下げています。

一方、農業総合研究所(3541)が急騰して年初来高値を更新し、シルバーライフ(9262)も堅調に推移して引けました。

葛西 裕一