2018年11月27日に行われた、コンドーテック株式会社2019年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。

スピーカー:コンドーテック株式会社 代表取締役社長 近藤勝彦 氏

過去の業績推移

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近藤勝彦氏:本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。それでは、コンドーテック株式会社の2019年3月期第2四半期の決算説明をさせていただきます。

まず資料3ページをご覧ください。この図は、赤い折れ線グラフが建設投資の金額でございます。青い棒グラフがございますけれども、これが私どもの売上高でございます。

平成4年(1992年)頃が建設投資のピークになっておりまして、約84兆円でございます。昨今、それが40兆円台まで下落しておりますけれども、このグラフにありますように、リーマンショックの時は除き、(業績は)右肩上がりに推移しているのがおわかりいただけるかと思います。

さまざまな業界に販売することで、業績が安定していると言えるのかなと思っております。

また後に出てまいりますけれども、災害復旧資材など、災害の多い日本ならではの緊急物資への対応。それからインフラ老朽設備への補修資材の供給等々といった需要が出てまいります。こういったものに対応しているところでございます。

会社概要

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4ページにありますように、概要といたしましては、本社が大阪、それから東京にございます。従業員は789名でございます。

会社設立沿革・事業ドメイン

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5ページをご覧ください。会社の沿革でございます。当社は1953年に大阪で設立いたしました。創業当初は、船舶輸送品の組立部品の販売をしておりましたが、日本経済の発展とともに、海から陸へ対処先を変えてまいりました。

社名が近藤鉄工株式会社だったのですが、1989年に、いまのカタカナのコンドーテック株式会社に変更となりました。1995年に大証二部、1999年に東証二部、そして2011年に東証一部に上場しております。

(スライド)右にありますように、建築業界を3つに分けますと、建設資材・電設資材・管工機材といったものに分類できると思います。当社は、建設資材が約80パーセントで、船舶造船・運送・陸海荷役といったものが残りの約20パーセントを占めております。

取り扱い商材が幅広く、競合他社と比較してもまったく同じ業態の企業はございません。ここにあります電設資材卸のところは、2010年にM&Aいたしました三和電材が、事業領域をカバーしております。

事業別売上構成

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6ページをご覧いただきます。産業資材・鉄構資材・電設資材と、セグメントを3つに分けております。産業資材というのは、インフラ関連の消耗品を主に扱っております。

鉄構資材は、鉄骨造を加工するファブリケーター様などに、部材でありますプレイス、アンカーボルト等を販売するセグメントでございます。

電設資材は、電線やコンセント・エアコン・LEDなどを電気工事業者様に販売するセグメントでございます。

それぞれのシェアといたしましては、産業資材が約57パーセント、鉄構資材が27パーセント、電設資材が16パーセントといった状況でございます。

商流図

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7ページをご覧ください。商流といたしまして、私どもの各仕入先様がございます。それと4つの自社工場がございます。こうしたところから調達したものを、それぞれ販売しているわけですが、上にありますように、自社工場は当然のことながら、仕入先様にもOEMをお願いするなど、自社製品・開発製品としては約4割程度のものがございます。

こうしたものを産業資材・鉄構資材・電設資材のセグメントを通じて販売している状況でございます。

セグメント概要

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8ページが、各セグメントの概要でございます。それぞれ拠点が載っておりますが、特徴的なのは販売先数が多いということ。加えて、毎年の新規開拓も比較的多いのではないかなと考えております。

取扱い商材の市場規模

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私どもが取り扱う商材の市場規模でございます。(スライド)右下にはシェアの高いもの(の記載)がありますけれども、大きく円グラフにありますように、まだまだシェアの低いものも多くございます。

こうしたものの販売に注力することで、まだまだ成長していける企業ではないかなと考えております。

販売フィールド

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それでは販売フィールドについてご説明いたします。11ページをご覧いただきます。取扱点数としては、約5万アイテムほどございます。

こうしたものをさまざまな業界に供給しております。例えば建築のところで言いますと、次のページでご説明いたしますが、鉄骨造で使われますターンバックルブレースなどです。さらに、鉄筋コンクリートで使われます丸セパレーターという金物がございます。それから木造建築でも、木造の耐震補強のための金物がございます。

つまり鉄骨でも、コンクリート造でも、木造でも、どのような構造体であっても供給する製品を持っているということでございます。

鉄道関連では、レールを固定するためのフックボルトというものがございますが、胴体のところを角形にした角フックボルトが当社の特許品でございまして、こうしたものを販売しております。

土木工事では、道路・港湾といったインフラ関連や、法面、河川改修など幅広い需要分野がございます。昨今、災害も多くなっております。災害がありますと、緊急物資としてブルーシート・土のう袋・コンテナバッグといったものの需要が出てまいりますけれども、こういったものにも対応してございます。

ターンバックルブレース 使用例

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それでは、私どもの製商品の使用例をご説明いたします。12ページをご覧ください。これはプレハブ建築ですけれども、プレハブ建築の補強のための、ターンバックルブレースでございます。

写真にあります「バッテン状」のものでございます。このように、プレハブはまた違いますが、建物の場合、新耐震基準では、実ブレースを使用することになっております。

このように長尺で、なおかつ建物によって異なるサイズの受注生産品を短納期で、また配送コストを抑えながら、全国の隅々まで送り届けることができる。それが当社の強みになっております。

札幌(北海道)・茨城県・滋賀県・福岡県の4つの工場で実装を取得しております。

アンカーボルト 使用例

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13ページのところはアンカーボルトの使用例でございます。鉄骨建築の重要な基礎部材ですけれども、加工を専門とするファブリケーター様がアンカー施工をする場合が多いのですが、基礎工事の打ち合わせなどで現場に出向くことは、その間、加工の手を取られることになります。

ですので、私どもがそこをお手伝いして、ファブリケーター様には加工に専念していただきます。この写真にありますアンカーボルトも、私どもの4つの工場で、術を取得しております。

コンテナバッグ 使用例

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14ページは、コンテナバッグの使用例でございます。日本は今年も多くの災害に見舞われ、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

当社は、各営業所でブルーシートや土のう袋、コンテナバッグを在庫しております。有事の際には緊急物資として、いち早く必要とされる現場に資材をお届けしております。また、大阪と関東にバックヤードを構えておりまして、随時補給できる体制を整えております。

2019年3月期第2四半期 連結業績

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では、第2四半期の連結業績をご報告申し上げます。売上高は279億6,300万円、前年比プラス9パーセント。営業利益は18億7,800万円でプラス12.8パーセント。経常利益は19億3,800万円でプラス13.2パーセント。親会社株主に帰属する四半期純利益は13億800万円で、プラス14.8パーセントでございます。

営業利益 前年同期比増減分析(連結)

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営業利益の増減要因につきましては、売上高の増加で4億9,900万円のプラス。売上総利益率は21.6パーセントから21.7パーセントと、わずかですが改善しまして、2,800万円の増加です。

販管費につきましては運賃、人件費等で増加がありまして、3億1,400万へこみましたが、第2四半期につきましては18億7,800万(の営業利益)ということでございます。

2019年3月期第2四半期連結業績 計画進捗率

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進捗率を申し上げます。18ページの右下の円グラフをご覧いただきたいのですが、過去5年の平均でございます。左側が売上高で、平均で48.2パーセントの進捗でございます。営業利益の平均が47パーセントでございます。

この第2四半期売上高の進捗が、50.6パーセント。営業利益が50.3パーセントでございますので、平均を上回って進捗していることがおわかりいただけるかと思います。

2019年3月期第2四半期セグメント別業績

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それではセグメント別にご説明を申し上げます。22ページをご覧いただきたいと思います。売上高は産業資材156億3,200万円で、プラス7.1パーセント。鉄構資材が81億3,900万円で、プラス16.3パーセント。電設資材が41億9,100万円で、プラス3.4パーセントでございます。

セグメント利益につきましては、産業資材が9億8,400万円で、プラス5.3パーセント。鉄構資材が8億500万円でプラス21.0パーセント。電設資材が9,300万円でプラス41.4パーセントということで、すべてのセグメントにつきまして、売上・利益ともに前年を上回ることができました。

産業資材①

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産業資材は、売上高が10億3,000万円増加いたしました。製品で約7,000万円、商品で9億6,000万円増えておりますけれども、製品のところは先ほど申し上げた角フックボルトで、1,900万円の増加がありました。

商品のところは、コンテナバッグが1億6,000万円と増えておりますけれども、原発で事故がありました福島の土壌汚染のところで、詰め替え用の耐候性コンテナバックの引き合いが堅調だったことと、災害が多く緊急物資の要請があったというところでございます。

産業資材②

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セグメント利益の増減要因につきましては、数量の増加で1億4,100万円の増加です。価格につきましても上昇いたしまして、6,300万円の増加です。売上総利益率は、製品が少し下がりました。

商品の競争激化がありまして、商品のところが下がっておりますが、その結果5,700万円のセグメント利益の下落がありました。

販管費は、運賃または人件費の上昇で1億3,200万円(の増加)となっておりますけれども、セグメント利益といたしましては9億6,400万円でございます。

鉄構資材①

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鉄構資材は、25ページにありますように、売上高は11億4,000円の増加です。製品で4億7,000万円増えておりますが、そのうちブレースが2億4,900万円の増加でした。また、商品が6億7,000万円増えており、鉄骨の部材で3億2,000万円増えております。

鉄構資材②

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セグメント利益の増減要因につきましては、数量の増加で1億9,100万円に増加いたしました。価格のところで上昇がありまして、8,800万円の上昇です。利益率につきましては、製品が32.4から32.8パーセント。商品も19.2から19.7パーセントということで上がっておりまして、4,100万円の利益の増加がありました。

販管費は、先ほどと同様で1億8,200万円へこみましたが、トータルでは8億500万円となりました。

電設資材①

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電設資材は27ページにありますように、売上高が1億4,000万円増加いたしました。特徴的なのは、全国的に今年は猛暑で、その影響からエアコンの販売が堅調に推移したということでございます。

電設資材②

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セメント利益の増減要因といたしましては、売上高が1,800万円の増加。売上総利益率が16.0から16.2パーセントに上がり、900万円の増加です。

販管費の支出で100万円下落いたしましたが、トータルとしましては9,300万円のセグメント利益となっております。

ESG基本方針

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ESGのところでございます。30ページにありますように、当社は環境・社会・ガバナンスといった課題に対して積極的な取り組みをすることが、持続的な成長に繋がるという認識をもっております。

取り組み例 環境

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具体的な動きといたしましては、32ページをご覧ください。エコモールドは、植物油を使ったものでございます。これはコンクリートを作る時に型枠に塗る離型剤と言われるもので、海岸で使われたりすることもけっこうあります。

ですので、環境に優しい植物性由来の離型剤を積極的に採用しているということでございます。

それから、滋賀工場でISO14001を取得いたしました。他の3工場につきましても、この動きを展開してまいります。それから、LED照明への転換を進めてまいります。

売上高1,000億円を目指して

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成長戦略でございます。売上高1,000億円を目指して全社員を挙げて取り組んでいるところで、その戦略といたしまして、オーガニック成長、それからM&Aを取り入れて実現していきたいと考えております。

オーガニック成長 ①4つの成長戦略 ~ 新規販売先の開拓、新商材の提供

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37ページをご覧ください。まずはベースといたしまして、従来から取り組んでおります4つの成長戦略についてです。

冒頭に申し上げましたように、新規開拓に力を入れております。加えて、休眠顧客の掘り起こしや新商材を提供するといったことで、お客様と向き合ってFace to Faceで販売するという取り組みを行ってまいります。

オーガニック成長 ①4つの成長戦略 ~ 売り方の工夫、販売ルートの開拓

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売り方の工夫という書き方をしております。例えば、ユーザー様には重たい物を吊り上げるシチュエーションがたくさんございます。ワイヤーロープやチェーンを使って吊り上げますけれども、重量物に適したサイズを選定できているか、安全な吊り方ができているかといったところのアドバイスをするために、吊り具アドバイザーという専門の制度を設けました。その専門性を活かして、お客様のところで勉強会等を行っております。

カタログも見やすいように、各ユーザー様に即した専門のカタログも取り揃えております。それから、アンカー施工も先ほど申し上げましたように、お客様の仕事促進のお手伝いをしていくということでございます。

販売ルートにつきましては、ホームセンター様や、少し触れましたが、鉄道関連の資材を鉄道会社様に販売します。新たな試みといたしまして、eコマース・ネットビジネスにも参入しております。

最近、大手商社、ゼネコンさんにつきましては、集中購買、一括購入の傾向がございますので、首都圏営業の専任部隊を置きまして、その需要に対する取り組みを行っております。

オーガニック成長 ② 拠点展開

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それから拠点展開につきましては、39ページにありますように、積極的に地域に密着した販売体制を敷いております。最近でも、今年の4月に岡山営業所を開設いたしました。

オーガニック成長 ③ 自然災害への対応

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自然災害への対応でございます。今年6月に大阪北部地震、7月に西日本豪雨、9月には台風21号や北海道胆振地震がございました。こうした緊急の災害に対する資材(の提供)に即座に対応できる体制を敷いております。

既存事業以外の強化取り組み事項 海外市場への展開

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海外につきましては、41ページにありますように、タイの現地法人(があり)、私どもの海外営業部を通じまして、ASEAN地域に販売しております。

日本国内を長期的に見た場合、人口の減少があって、このままでは頭打ちになっていきます。そういった将来を見据えて、海外に橋頭堡を築いているところでございます。

M&A戦略(企業の買収及び資本・業務提携)

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42ページはM&A戦略でございます。私どもは4つの視点から、M&Aを考えております。建築の隣にあります建材の業界をM&Aしたように、隣接する業界をシェアに入れていきます。

2つ目といたしましては、もうすでに取り扱っているものの、メーカー様、製造業者様と一緒になって販売していきます。

3つ目といたしましては、海外に販路を設けている会社様(のM&Aを検討します)。4つ目といたしましては、販売形態の異なる……例えばネット事業といったところで、すでに基礎を構築されている会社様といったところもターゲットになるのではないかなと考えております。

配当・株主優待

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最後に株主還元でございます。私どもといたしましては、ROE10パーセント、DOE2.5パーセントを主要な目標といたしまして、継続的・安定的な配当を実現してまいります。

配当の推移にありますように、上場以来、減配はございません。今現在、8期連続の増配を予定しております。今期につきましては、上期13円、下期13円です。上期の配当は、昨日お支払いをさせていただきました。

ROEにつきましては、この3月期が10.7パーセントで、配当性向が25.5パーセント、DOEが2.7パーセントということでございます。

株価推移

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45ページに株価の推移も出てございますので、またご覧になっていただきたいと思います。

簡単でございますけれども、説明会はこれで終了とさせていただきます。どうもありがとうございました。

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