シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の、2018年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績はどうだったか

2018年12月7日に更新された鳥貴族の2018年11月既存店売上高は、対前年同月比で92.5%とマイナス成長になりました。

内訳としては客数が94.5%、客単価が97.8%といずれもマイナスで、その結果として売上高もマイナス成長に。昨年の10月の値上げ以来継続していた客単価のプラスは、値上げから1年経過の10月でマイナスに転じており、11月も引き続きマイナスとなりました。

ただし全店売上高は107.5%と、プラス成長になっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、2019年7月期のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか。

既存店売上高は、今期8月以降4カ月マイナス成長が継続中です。特に客数については遂に12カ月連続のマイナスとなってしまいました。客単価は昨年10月の値上げ効果により8月・9月はプラスでしたが、値上げ効果が剥落した10月・11月は、マイナスになりました。

全店売上高は前期に続き今期も全月プラス成長を維持していますが、今期は新規出店を凍結しており、いずれマイナスとなる可能性があります。

過去1年の株価動向はどうだったか

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社株価は昨年12月の3,965円を天井に下落。本年10月には2,000円を一時割り込む場面も生じましたが、現在は2,000円台前半で値動きが停滞しています。

新規出店を凍結して注力している既存店売上高の回復が、今後どのタイミングで果たされるのかという点に注目が集まるのではないでしょうか。

鳥貴族の過去1年間の株価推移

参考データ:鳥貴族 月次報告(2018年11月度)

LIMO編集部