「夢の国」ディズニー、キャストの悲痛な訴え

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1983年に東京ディズニーランドをオープンして以来、多くの人々を楽しませてきた東京ディズニーリゾート。「キャスト(従業員)のおもてなし」「時計の少なさ」「リゾート外の建物を見えにくくした設計」などの細やかな配慮が非日常的な世界を創り出し、「夢の国」とも呼ばれていますよね。

ゲスト(客)である私たちには、このような素敵な面しか見えませんが、「夢の国」の維持は、簡単なことではないのかもしれません。ディズニーで働くキャストをめぐる最近の動きをまとめてみました。

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過重労働やパワハラでの提訴

2018年の7月に、東京ディズニーランドの契約社員2人が、運営会社であるオリエンタルランドを提訴し、約755万円の損害賠償を求めました。先日、その第1回の口頭弁論が千葉地方裁判所で開かれました。

訴状によると、2人の原告のうちの1人は、キャラクターのコスチューム(着ぐるみ)を着用した仕事をしており、多い日では30分のグリーティング(ゲストとの交流)の後に10分休憩するというルーティンを7回繰り返していたといいます。その結果、「胸郭出口症候群」(神経や動脈が障害を受け、腕や肩などに痛みやしびれが生じる病気)を発症してしまい、2017年には労災が認められて現在は休職中とのことです。

実はディズニーランドで使用されているコスチュームは、重いもので約30キロにもなり、これを着用しながら何人ものゲストの対応をすることは、かなりの負担だったと考えられます。

また、もう1人の原告は、複数の上司から「30歳以上のババアはいらねーんだよ」といった暴言を受けたり、同僚からいじめを受けたりしたと訴えています。一方で、2人とも記者会見で、「ディズニーの世界は変わらず好きであり、多くの人に求められている仕事であること」「裁判を起こすのにはためらいがあったこと」などを口にしました。オリエンタルランド側は答弁書で請求棄却を求めています。

深夜清掃員の死亡事故

2015年10月には、東京ディズニーシーで勤務していた「ナイトカストーディアル」(パークの深夜清掃業務)の男性が亡くなる痛ましい事故が発生しました。

ナイトカストーディアルは、ゲストと直接コミュニケーションを取ったり、ゲストの笑顔に直接触れ合ったりする業務ではないこともあり、ディズニーシーの中でも特に人手が不足している職種といわれます。清掃作業は体力を要する作業もあり、過労も死因の1つではないかという見方もあります。

この事件に関しては、ネット上で、

「(ナイトスカーディアルに)いつも感謝してる。もう事故は起きないで欲しい」
「ゲストが笑顔で過ごしたあとはたくさんのキャストさんが昼間のゲストの笑顔のために働いてくださっている」

など、事故をいたみ、業務への感謝を表すコメントがある一方で、次のような批判的な意見も見られました。

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。