株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、米国株安を受けて軟調な展開

2018年11月20日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,583円(▲238円、▲1.1%) 反落
  • TOPIX 1,625.6(▲11.9、▲0.7%) 反落
  • 東証マザーズ総合指数 950.3(▲26.5、▲2.7%) 大幅反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:734、値下がり銘柄数:1,294、変わらず:84
  • 値上がり業種数:11、値下がり業種数:22
  • 年初来高値更新銘柄数:17、年初来安値更新銘柄数:200

東証1部の出来高は14億3,070万株、売買代金は2兆3,369億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株式市場の大幅安を受けた売りが優勢となる中、下値を拾う動きも見られたため、結果的に前日を上回る商いとなりました。ただ、様子見スタンスを継続した投資家も多かったようです。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。寄り付き直後に一時▲294円安まで売られた後は、大きな下押しをすることなく、前場の半ばには一時▲134円安まで下げ幅を縮小する場面も見られました。後場に入って下げ幅を再び拡大するものの、結局は下押しすることなく、反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となりましたが、下落率は日経平均株価より大幅に小さくなりました。これは、大型株に対する売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は大幅反落、売買代金は7日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,834万株、売買代金は691億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の物色意欲回復が遅れており、出来高は5,000万株を下回る低調で、売買代金は7日連続で1,000億円を割り込んでいます。

また、前日に大幅高となった総合指数も急反落となり、1,000ポイント回復が再び遠のいた印象です。このまま1,000ポイント回復を目指すのか、引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ゴーン・スキャンダルで日産と三菱自が急落、ユニーファミマHDは3日連続の高値更新

個別銘柄では、カルロス・ゴーン容疑者の逮捕に伴い、同容疑者が代表取締役となっている日産自動車(7201)が一時▲7%安に迫る急落となって年初来安値を更新し、同じく三菱自動車(7211)は一時▲8%安に迫る急落となりました。ただ、両銘柄とも事前に懸念されたほどは下落しなかった印象があります。

なお、自動車株では、マツダ(7261)、SUBARU(7270)、ヤマハ発動機(7272)が取引時間中に安値更新となりました。

また、米国ナスダック指数の大幅安を受け、ソニー(6758)、村田製作所(6981)、日本電産(6594)など主力ハイテク株が大幅下落となり、TDK(6762)とパナソニック(6752)は年初来安値更新となっています。

さらに、任天堂(7974)が一時▲6%超安、ソフトバンクグループ(9984)が一時▲5%超安になるなど、両銘柄が再び急落となりました。その他では、ファナック(6954)やキーエンス(6861)などFA関連株も大きく値を下げたのが目を引きました。

一方、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が3日連続で年初来高値を更新し、ローソン(2651)やイオン(8267)など小売株の一角が買い戻されました。

また、自動車株ではトヨタ自動車(7203)が大幅高となり、デンソー(6902)やブリヂストン(5108)も買われています。

新興市場では、時価総額第2位となったサンバイオ(4592)が大幅反落となり、時価総額が最大のメルカリ(4385)も大幅下落となりました。また、そーせいグループ(4565)やユナイテッド(2497)も大きく値を下げています。

葛西 裕一