株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、ミニSQ算出後から急速に値を下げる

2018年11月9日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,250円(▲236円、▲1.1%) 反落
  • TOPIX 1,672.9(▲8.2、▲0.5%) 反落
  • 東証マザーズ総合指数 990.4(+0.06、+0.01%) かろうじて6日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,047、値下がり銘柄数:971、変わらず:94
  • 値上がり業種数:14、値下がり業種数:19
  • 年初来高値更新銘柄数:21、年初来安値更新銘柄数:25

東証1部の出来高は14億4,729万株、売買代金は2兆5,967億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国中間選挙やFOMCなど重要イベントが終わり、材料不足感が一気に強まった結果、模様眺めムードが高まりました。

売買代金は2兆6,000億円程度ありましたが、ミニSQ算出に伴う嵩上げ分を割り引くと、実質的には盛り上がりに欠けた商いだったようです。

そのような中、日経平均株価は下値を模索する展開となりました。寄り付き直後は一時+7円高のプラス圏でしたが、ミニSQ算出が終了した頃(前場の序盤)から急落し、後場の寄り付きでは一時▲260円安となる場面が見られました。その後はやや戻したものの、結局は反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで反落となりましたが、下落率は日経平均株価と比べ、はるかな小幅に留まりました。これは、日経平均株価を構成するような大型株への売りが圧倒的に優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数はかろうじて6日続伸、売買代金は連日で1,000億円を上回る

東証マザーズの出来高は7,890万株、売買代金は1,080億円となりました。出来高は前日より増加しましたが、売買代金は概ね横ばいでした。個人投資家の物色意欲が徐々に回復しており、売買代金は連日で1,000億円を超えています。

また、総合指数もほんのわずかな上昇とはいえ、一応は6日続伸となりました。ちなみに、総合指数6連騰は昨年12月7日~14日に記録して以来、約11カ月ぶりのことです。このまま1,000ポイント回復を目指すのか、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ファナックなど主力大型株が下落、LIXILグループは3日連続で年初来安値更新

個別銘柄では、ファナック(6954)が大幅安となり、東京エレクトロン(8035)、KDDI(9433)、ダイキン工業(6367)なども大幅下落となりました。また、資生堂(4911)と安川電機(6506)がともに一時▲6%超安になる急落となっています。

さらに、前日の決算発表で通期業績予想が据え置かれたニコン(7731)が一時▲10%超安の暴落となったことが目を引きました。

その他では、LIXILグループ(5938)が取引時間中に3日連続で年初来安値を更新し(終値は小幅高)、SUBARU(7270)も連日の安値更新となりました。

一方、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が3日連続の年初来高値更新となり、株価下落が続いたスズキ(7269)も大幅反発となりました。

また、楽天(4755)が大幅高で続伸となり、電力株では東京電力ホールディングス(9501)が年初来高値を更新して引けています。

新興市場では、そーせいグループ(4565)が前日の決算発表を好感され値を飛ばしてストップ高となり、ユーザベース(3966)も同じく大爆騰のストップ高で引けました。また、時価総額が最大のメルカリ(4385)も大きく値を上げて再び公開価格(3,000円)を上回っています。

一方、株価爆騰が続いたサンバイオ(4592)は9日ぶりの反落となっています。

葛西 裕一