株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、重要イベント控え模様眺めムード強い

2018年11月6日(火)の主要指標 カッコ内は前日終値比

  • 日経平均株価 22,147円(+248円、+1.1%)   反発
  • TOPIX 1,659.3(+18.9、+1.2%)   反発
  • 東証マザーズ総合指数 949.2(+2.8、+0.3%)  3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,362、値下がり銘柄数674、変わらず:75
  • 値上がり業種数:32、値下がり業種数:1
  • 年初来高値更新銘柄数:9、年初来安値更新銘柄数:20

東証1部の出来高は13億4,295万株、売買代金は2兆3,815億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。今週に予定されている数々の重要イベント(米国中間選挙、FOMC、ミニSQ等)を控えて模様眺めムードが強まり、とりわけ、中間選挙の投票結果に対する警戒心が高まったと見られます。

一方で、好決算を発表した銘柄に対する買い意欲は底堅く推移しました。売買代金は減ったものの、2兆5,000億円を小幅に下回る程度に収まり、閑散相場という状況ではありませんでした。

そのような中、NY市場が堅調に推移したことを好感し、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。寄り付き直後は上げ幅をやや縮小しましたが、後場の半ばには一時+261円高まで上昇する場面も見られています。結局、終値も再び22,000円台に乗せて引けました。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発となっています。

東証マザーズ総合指数は3日続伸、売買代金は18日連続の1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,025万株、売買代金は748億円となり、いずれも前日より増加しました。ただ、増加はしたものの、新興市場は盛り上がりに欠けた商いが続いており、売買代金は18日連続で1,000億円を下回っています。

なお、総合指数は小幅上昇となり、これで3日続伸となりました。900ポイントを固めて1,000ポイント回復を目指すのか、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ソフトバンクGが大幅安、取引時間中に決算発表を行ったトヨタ自動車は大幅上昇

個別銘柄では、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、エーザイ(4523)、アステラス製薬(4503)などがいずれも+3%超高の大幅上昇となり、前日に急落したファーストリテイリング(9983)も反発しました。

また、後場の取引時間中に行った決算発表で業績予想を上方修正したトヨタ自動車(7203)が大幅高となり、ホンダ(7267)やスズキ(7269)など他の主力自動車株も大きく値を上げています。

その他では、NEC(6702)が年初来高値を更新し、楽天(4755)も大幅高で7日続伸となったことが目を引きました。

一方、前日に好決算を発表したソフトバンクグループ(9984)が材料出尽くし感から大幅下落となり、追加リコールを発表したSUBARU(7270)は連日の年初来安値更新となりました(終値は上昇)。

また、同じく前日に決算を発表したケーズホールディングス(8282)は、業績予想据え置きが嫌気されて一時▲18%安に迫る大暴落となっています。

その他では、三菱電機(6503)、東京エレクトロン(8035)、オリンパス(7733)、シャープ(6753)、TDK(6762)などハイテク株の一角が売られました。

新興市場では、サンバイオ(4592)が値を飛ばして3日連続のストップ高で引け、時価総額で第2位に浮上しました。一方、時価総額が最大のメルカリ(4385)は6日ぶりの反落となりましたが、終値では公開価格(3,000円)を辛うじて上回っています。

葛西 裕一