はじめに

日常生活の様々なシーンで使われるモチベーションという言葉。何となく意味は理解できても、実際にはモチベーションという言葉が何を指すのか、よくご存じないという方も多いのではないでしょうか?そこで、この記事ではモチベーションについての基本的な事柄を解説し、モチベーションを上手く管理していくための方法について解説していきます。気になる疑問点などについても解説していきますので、ぜひ、最後までお付き合いください。

目次

1. モチベーションとは何か?
2. モチベーションにはどんな種類がある?
3. モチベーション低下の原因
4. モチベーションアップの具体的な方法
5. モチベーションの測定方法とは?
6. モチベーションマネジメントの仕組み
7. モチベーションは常に上げておく必要はある?

1. モチベーションとは何か?

モチベーション(motivation)とは「やる気」や「意欲」「動機」などのように何かをするためのきっかけとなる心理的な原動力を意味する言葉です。日本語では「動機付け」とも訳されることがあり、コツを掴めば、ある程度、コントロールすることができるのが特徴です。

2. モチベーションにはどんな種類がある?

モチベーションには大きく分けて「内発的動機付け」と「外発的動機付け」の2種類があります。

外発的動機付けとは

外発的動機付けとは、評価や昇格、昇給などといった外部からの刺激を通じて動機付けする方法です。動機付けというと、少し難しく聞こえますが、簡単にいえば、外からの刺激を通じてモチベーションを上げる方法だと考えてください。

外発的動機付けは短期間で効果が現れやすく、様々な人に効き目が期待できるのがメリットですが、反面、報酬に慣れてしまえば効果が薄くなり、持続性があまり高くないという短所もあります。

内発的動機付けとは

内発的動機付けとは、知的好奇心や探求心などのように自身の内側から湧き上がる欲求を利用して動機付けする方法です。内発的動機付けはモチベーションの源泉が自身の内側から湧き上がるものであるため、自発的な行動につながりやすく、持続力の面でも優れているという特徴があります。

一方、その性質上、他人から与えることができず、外発的動機付けと比べると、効果の出かたが個々人によってまちまちであるという短所もあります。

3. モチベーション低下の原因

前段落ではモチベーションの種類について説明しました。では、次に日常生活の中でモチベーションを管理する方法について考えていきましょう。まずはモチベーションを低下させる原因となってしまう様々な要因をまとめてみました。

ストレスなどの心理的負担

ストレスやプレッシャーを始めとする心理的負担はモチベーションを維持するうえで最もよく挙げられる障害要因の一つです。一つ一つは大したことのないものでも徐々に積み重なることでモチベーションを低下させてしまうため、心理的負担には特に注意が必要です。

睡眠不足

睡眠不足もモチベーションを維持する上での天敵です。睡眠不足は判断力を低下させるだけでなく、それ自体がイライラやストレスの原因ともなり、相乗的にモチベーションを低下させていきます。

不明確な目標

曖昧で不明瞭な目標は達成するのが困難であるばかりでなく、メリハリをつけにくいことからモチベーションを維持するうえでの天敵となり得ます。自身で目標設定をする場合であっても、ゴール設定を明確にするための工夫をするようにしましょう。

ルーチンワーク

あまりに決まりきったルーチンワークにも注意が必要です。人間は繰り返し同じ作業をすることに対して飽きを感じてしまう生き物であるため、関心を持ち続けられるような工夫が必要です。

4. モチベーションアップの具体的な方法

次にモチベーションを上げるための具体的な方法について解説していきます。どの方法についても実生活で気軽に取り入れられるものばかりなので、仕事に取り掛かるのに時間がかかってしまうという方や日々の仕事の方法を見直してみたいという方にもおすすめです。

とりあえず手を動かしてみる

何もしないでジッとしているなら、とりあえず手を動かしてみるのもひとつの方法です。実際に手を動かしながら考えていくことで、悩んでいることがクリアになり、次の行動へと移るためのモチベーションとなります。

将来のことを考えてみる

たくさんの課題を抱えているときや課題なストレスがかかっているときには、時間軸をずらして考えるのが有効です。現在の自分からみて大きすぎる問題でも少し先の成長した自分をイメージから逆算して今の自分を見つめ直すことで、これまでとは違った視点で考えることができ、新たな意欲が湧いてくることがあります。

過去の成功体験を思い出す

過去の成功体験を鮮明に思い出すことは困難な状況に陥った際にやる気を引き出すのに役立ちます。挫折から立ち直った経験や逆転勝利をおさめた経験なども現在の困難を覆していくための原動力となり得るため、意識して思い出してみるのも良いでしょう。また、思い出す内容については他人からみて些細なことであっても構いません。自分自身が達成感を感じられたということが重要です。

5. モチベーションの測定方法とは?

モチベーション管理の重要性は個人のみならず、様々な企業などの組織でも認識されるようになりました。近年ではモチベーションを測定するためのサービスも登場しており、下記のような要素について、アンケートや聞き取り調査などを行うことで、モチベーションの測定を行っているようです。

人間関係

職場の人間関係がモチベーションの源泉となる人は様々な立場の人々と協力し合い、目標を達成することを重視する傾向にあります。立場を超えての意見交換や不満やニーズを聞き入れてもらえる環境など、できるだけ風通しの良い職場環境を作ることがモチベーションの維持に役立ちます。

自己実現

多くの人にとって日々の業務を通じての自己実現も重要なモチベーションの源泉です。自己実現を重視する人は自分なりの企画を立案することや自由な発想を求められることにやりがいを感じるため、新規プロジェクトのメンバーなどに選出されることがモチベーションの向上につながります。

周囲からの期待

上司や同僚、取引先からの評価もモチベーションの重要な源泉です。大きな成果を達成したときはもちろん、日々の細かな成果や気遣い、顧客からの感想などを丁寧にフィードバックすることでモチベーションを維持することに役立ちます。

なお、モチベーションの源泉はそのときの職場環境や年齢とともに変化することもあります。企業独自で、モチベーション測定を行う場合は、これらの要素や項目を、数年おきに見直してみるのがベターでしょう。

6. モチベーションマネジメントの仕組み

モチベーションマネジメントとは対象となる人のやる気の源泉となる要因を見つけ出し、対策を施すことでマネジメントする方法です。モチベーションマネジメントを実施するには前述した測定調査などに加えて解決策の方針となるヒアリング調査なども必要となるため、一括的な施策と比べると、ハードルの高いものとなりますが、その分、一人当たりの効果は高いものを期待することができるのが特徴です。

一人一人の問題に対処し、施策を実行することは一見、非効率にも思えますが、職場に潜む潜在的な課題を早期に掘り起こし適切に対処することは、ゆくゆくは様々な人の働きやすさにもつながると考えられています。

7. モチベーションは常に上げておく必要はある?

ややもすると、モチベーションを上げることばかりを考えてしまいがちですが、高いモチベーションを常に維持する必要はありません。というのも、モチベーションを高く維持し続けることはそれ自体が心身の疲労の原因ともなりやすく、その状態が長く続くほど身体へのダメージが蓄積されてしまうからです。また、現実的にみても人間の感情には波があるのが自然であり、その日の体調などによってもモチベーションが変化することを考えれば、高い状態を維持することはそもそもが困難です。

そのため、無理に上げる方法ばかりを考えるよりも、極力、ストレスなどの負担となる要因を減らし、モチベーションを上げやすい環境を作る程度にとどめておくのが良いでしょう。

おわりに

日々の様々な取り組みを充実させていくうえで重要なモチベーション。その重要性は個人のみならず、近年では様々な組織でも再認識されるようになりました。モチベーションを上げることは様々な面で効果的ではありますが、常に上げたままの状態は身体への負担ともなります。適度に休息を入れたり、ストレス要因を取り除いていくなどを通じてモチベーションの上がりやすい環境を作る程度にとどめておくぐらいがちょうどよいのかもしれません。

LIMO編集部