株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅続落、一時22,000円を割り込む

2018年10月23日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,010円(▲604円、▲2.7%) 大幅続落
  • TOPIX 1,650.7(▲44.5、▲2.6%) 大幅続落
  • 東証マザーズ総合指数 965.7(▲15.5、▲1.6%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:79、値下がり銘柄数:2,015、変わらず:14
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:10、年初来安値更新銘柄数:342

東証1部の出来高は14億528万株、売買代金は2兆5,724億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国NY市場の反落やアジア株の下落に加え、世界情勢の悪化懸念等が加わった結果、リスクオフムードが一気に高まり、利益確定売りや見切り売りが急増したと見られます。

ただ、様子見スタンスに徹した投資家も少なくない模様であり、売買代金は2兆5,000億円水準に止まりました。

そのような中、日経平均株価は終日大幅なマイナス圏での推移となり、大引け直前には一時▲621円安まで下落し、ザラバ値では8月16日以来の22,000円割れとなる場面も見られています。

なお、TOPIXも同じような値動きで大幅続落となりました。東証1部銘柄の96%超が下落するなど、全面安の相場だったと言えましょう。

東証マザーズ総合指数は大幅続落、売買代金は8日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,732万株、売買代金は824億円となり、いずれも前日より増加しました。新興市場でも一部の投げ売りが増加したことで、売買代金は増加しましたが、全体的には模様眺めムードが強かったようです。売買代金は8日連続で1,000億円を下回りました。

また、総合指数も続落となりましたが、大型株市場で見られたような極端な下押しはなかったようです。今後は引き続き、個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ファナックが年初来安値更新、業績下方修正のLIXILグループは一時▲17%超安の暴落

個別銘柄では、主力大型株が総じて大幅下落となり、テルモ(4543)、花王(4452)、大和ハウス工業(1925)などディフェンシブ銘柄が急落し、ファナック(6954)、信越化学工業(4063)、日東電工(6988)、ホンダ(7267)、デンソー(6902)などが年初来安値を更新しました。

また、ハイテク株が引き続き売り込まれ、日立製作所(6501)、日本電産(6594)、パナソニック(6752)、シャープ(6753)などが連日の安値更新となっています。

その他では、前日に大幅な業績下方修正を発表したLIXILグループ(5938)が一時▲17%超安まで売られ(年初来安値を更新)、終値も▲16%安に迫る暴落となったのが目を引きました。なお、前日に暴落した川崎重工(7012)や、データ改ざん問題で揺れるKYB(7242)も年初来安値更新で引けています。

一方、数少ない上昇銘柄の中では、NEC(6701)、JVCケンウッド(6632)、クラリオン(6796)などハイテク株の一角が買い戻されましたが、それも限定的に終わりました。

新興市場では、そーせいグループ(4565)が3日連続で年初来安値を更新し、ミクシィ(2121)も安値を付けて引けました。また、時価総額が最大のメルカリ(4385)は4日続落となり、ZUU(4387)も3日続落で引けています。

葛西 裕一