シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はドトール・日レスホールディングスの「ドトールコーヒー」の2018年8月の月次動向及び過去の実績について振り返ってみましょう。

直近の月次実績はどうであったか

2018年9月13日に発表された2018年8月のドトールコーヒーショップ(DSC)の直営店及び加盟店の既存店売上高は対前年同月比▲1.2%減とマイナス成長となっています。また、その内訳ですが、客数が同▲1.1%減と減少しています。

また、エクセルシオールカフェ(EXC)の直営店及び加盟店の8月の既存店売上高は対前年同月比▲0.4%減とないマス成長となっています。また、その内訳として、客数は同+1.6%増となっています。

今期の既存店動向の振り返り

2019年2月期の既存店売上高を振り返っていきましょう。

まず、DCSなのですが、2018年3月から8月までの既存店売上高はマイナス成長が続いています。また、その内訳でもある客数もマイナス成長が続いています。客数の減少が既存店売上高のマイナス成長の原因といえます。

また、EXCですが、こちらも3月以降DCS同様にマイナス成長が継続しています。また、その内訳の客数がマイナス成長となっており、DCS同様に客数のマイナス成長が既存店売上高のマイナス成長の背景となっています。

ドトール・日レスの株価動向は

「ドトールコーヒー」を抱えるドトール・日レスホールディングスの株価動向はどうでしょうか。

年始に2800円台をつけたものの、以降、株価は下落傾向が続いていました。2018年夏に2000円を割れましたが、足元株価は反発をしています。

小売株を見る際には、既存店売上高の動向が欠かせません。同ホールディングスの場合には「日本レストランシステム」の既存店も重要です。ちなみに、日本レストランシステムの8月の既存店売上高は対前年同月比▲0.3%とほぼ横ばいです。同ホールディングをの株価を考える上では「ドトールコーヒー」ばかりではありませんが、株価上昇を想定するには、引き続きDCS、EXCの既存店売上高からは目が離せません。

青山 諭志