株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続伸、終値は約7カ月半ぶりの高値

2018年9月18日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 23,420円(+325円、+1.4%) 3日続伸
  • TOPIX 1,759.8(+31.2、+1.8%) 3日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,026.4(+8.0、+0.8%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,780、値下がり銘柄数:271、変わらず:57
  • 値上がり業種数:33、値下がり業種数:0
  • 年初来高値更新銘柄数:76、年初来安値更新銘柄数:25

東証1部の出来高は15億8,144万株、売買代金は2兆9,496億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。朝方、米国トランプ政権による中国への第3弾制裁関税(輸入品約2,000億ドル)が発表されましたが、逆に一種の悪材料出尽くしとなって、リスクオンモードが高まりました。

先週末の商いでメジャーSQ値算出に伴う嵩上げがあったことを勘案すると、減少したとはいえ、売買代金が3兆円に迫るなど週初としては極めて活況な商いだったと見ていいでしょう。

そのような中、日経平均株価は上値を試す展開となりました。寄り付き後は一時▲55円安となりましたが、すぐにプラス圏へ浮上し、後場は一気に上げ幅を拡大しました。ただ、後場の半ばに一時+386円高まで上昇する場面が見られたものの、その後は上値が重い展開となって引けています。

それでも、終値で2月1日以来の高値水準となる3日続伸となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく上回りました。これは、中小型株を含めて幅広く買い戻されたことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は続伸、売買代金は4日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は1億892万株、売買代金は964億円となり、いずれも先週末より増加しました。個人投資家の物色意欲に一巡感が強まった結果、売買代金は4日連続の1,000億円割れとなりましたが、出来高は再び1億株を超えるなど、投資マインドは冷え切っていないようです。

また、一部主力株が買われたことで総合指数も続伸となり、1,000ポイントを固める態勢に入りました。今後は、この1,000ポイントを維持できるのかどうか注目されましょう。

ソニー、花王、塩野義製薬など年初来高値を更新、ファーストリテイリングは後場に急落

個別銘柄では、内需関連株・ディフェンシブ銘柄を中心に買い戻された結果、塩野義製薬(4507)、花王(4452)、セコム(9735)、アステラス製薬(4503)、NTTデータ(9613)、中外製薬(4519)、キッコーマン(2801)などがいずれも年初来高値を更新しました。

また、外需関連株でも、ソニー(6758)、ダイキン工業(6367)、富士フイルムホールディングス(4901)などが高値更新となっています。

なお、前場に大幅高となって約4年2カ月ぶりの高値を付けたファーストリテイリング(9983)は、後場に入って利益確定売りに押され急反落し、終値は下落して引けました。

その他では、先週末に安倍首相が金融緩和の出口戦略に言及したことを受けて、三井住友フィナンシャルグループ(8316)や三菱地所(8802)など金融株や不動産株が大きく買い戻されたのが目を引きました。

一方、東京エレクトロン(8035)とローム(6963)が年初来安値を更新するなど、半導体関連株や電子部品株に下落する銘柄が散見されました。

また、ソフトバンクグループ(9984)とスタートトゥデイ(3092)が大幅安となっています。

その他では、関東・甲信地方の19店舗で食中毒が相次ぐという不祥事が明るみとなったモスフードサービス(8153)が一時▲8%安に迫る急落となったのが注目を集めました。

新興市場では、時価総額が最大のメルカリ(4385)が売られて一時公開価格(3,000円)近くまで下落しましたが、その後は買い戻されて終値は大幅上昇となりました。一方、シェアリングテクノロジー(3989)や中村超硬(6166)が大きく値を下げ、ZUU(4387)も冴えない値動きになったようです。

葛西 裕一