シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手製パンメーカーである山崎製パンです。

山崎製パンの平均年間給与はいくらか

山崎製パン(提出会社)の2017年12月31日時点での平均年間給与は 568.0万円と500万円を超えています。また、従業員の平均年齢は38.2歳となっており40歳を下回っています。平均勤続年数は15.8年となっています。

山崎製パンの従業員数は何人か

有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2017年12月31日時点で1万9109名。単体で1万人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。

  • 食品事業:1万8329名
  • 流通事業:780名

また、連結の従業員数は2万7836名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。

  • 食品事業:2万6179名
  • 流通事業:780名
  • その他事業:877名

過去5年の業績動向

山崎製パン(連結)の業績推移についても見ておきましょう。

まず、売上高ですが、過去5年をみると増収傾向が続いています。2013年12月期に9682億円であった水準が、2017年12月期には売上高は1兆531億円となっています。

また、経常利益についても2017年12月期は減益となっていますが、概ね増益傾向が継続しています。2013年12月期には187億円の水準であったものが、2017年12月期には321億円にまで増加しています。

投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益は経常利益と同様に概ね増加傾向で、2013年12月期には113億円あったものが、2017年12月期には251億円とほぼ倍増しています。

今後の注目点

山崎製パンでは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、積極的な設備投資を継続するとともに、財務基盤の安定、収益性の改善、資本効率の向上に取り組んでいます。

  • 連結売上高経常利益率3%以上の達成
  • 連結ROE最低限5%達成
  • 連結配当性向25%

ROEの目標値が最低限とはいえ、上場企業としては目線が低い気もしますが、業績も拡大している中で、どこまで成長余地があるのかに注目です。

まとめにかえて

年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。

ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。

【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について

平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。

【ご参考】有価証券報告書とは

日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。

LIMO編集部