株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反落、一時▲142円安も下押しはせず

2018年9月12日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,604円(▲60円、▲0.3%) 3日ぶり反落
  • TOPIX 1,691.3(▲7.5、▲0.5%) 3日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 999.7(▲17.3、▲1.7%) 3日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:548、値下がり銘柄数:1,496、変わらず:63
  • 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
  • 年初来高値更新銘柄数:36、年初来安値更新銘柄数:288

東証1部の出来高は14億5,879万株、売買代金は2兆3,601億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国NY市場が上昇したものの、前日の急反発の反動による利益確定売りが優勢となりました。また、金曜日のメジャーSQ算出を控えて、ポジション調整の動きも出たと見られます。

盛り上がりに欠けた商いでしたが、売買代金は徐々に増加傾向となっているようです。

そのような中、日経平均株価は下値を模索する動きとなりました。寄り付きこそ小幅高となりましたが、前場の終盤には一時▲142円安まで下落する場面が見られました。ただ、その後は下押しすることなく、大引けに掛けて下げ幅を縮小して終わっています。

結局、3日ぶりの反落となりましたが、底堅さも目立ったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日ぶりの反落となりましたが、下落率は日経平均株価よりやや大きくなっています。

東証マザーズ総合指数は大幅安で3日ぶり反落、出来高は連日で1億株を上回る

東証マザーズの出来高は1億2,329万株、売買代金は928億円となり、いずれも前日より減少しました。出来高は連日で1億株を超える賑わいでしたが、低位株が中心だったと見られ、売買代金は再び1,000億円を下回っています。

また、利益確定売りが優勢になったことから、総合指数は大幅安となって終値で8月24日以来の1,000ポイント割れとなりました。今後は、再び1,000ポイント台を回復できるのか注目されましょう。

ロームなど電子部品株が大きく売り込まれ、SUMCOなど半導体株も軒並み大幅下落

個別銘柄では、半導体関連株が大きく売り込まれ、SUMCO(3436)が一時▲10%安に迫る暴落となり、東京エレクトロン(8035)や信越化学工業(4063)なども大幅下落となり、これらいずれも年初来安値を更新しました。

また、電子部品株も総じて売られ、ローム(6963)が一時▲11%超安の暴落になったのを始め、日本電産(6594)、村田製作所(6981)、京セラ(6971)、アルプス電気(6770)など軒並み大幅安で引けています。

その他では、安川電機(6506)など機械株・設備投資株が全面安となり、自動車株ではホンダ(7267)が再び年初来安値を更新したのが目を引きました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が年初来高値を更新し、ソフトバンクグループ(9984)は連日の大幅高となりました。

また、小売株が総じて買われ、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、ローソン(2651)のコンビニ株が揃って大幅上昇となり、ニトリホールディングス(9843)や高島屋(8233)も買い戻されて引けたようです。

その他では、任天堂(7974)が堅調に推移し、全面安に近かったハイテク株でソニー(6758)が小幅上昇となったのが注目を集めました。

新興市場では、前日に急反落したフィンテック グローバル(8789)が続落し、一時ストップ安まで売られました。また、CYBERDYNE(7779)が連日の年初来安値更新となり、そーせいグループ(4565)も大きく値を下げています。なお、時価総額が最大のメルカリ(4385)は小幅安で引けました。

葛西 裕一