「かつや」のアークランドサービスは「10倍株」どころの話ではない

「10倍株」研究シリーズ

シリーズでお伝えしている「10倍株」研究。今回はアークランドサービスについて同社の有価証券報告書をもとに事業内容や業績実績、また株価の動きについてみていきましょう。

アークランドサービスについて

とんかつ専門店「かつや」やからあげ専門店「からやま」「からあげ縁」を中心とする飲食店の経営及びフランチャイズチェーン(FC)本部の運営を行っています。

同社の展開する飲食店は国内のみならず海外にも及びます。「かつや」や「からやま」は同社子会社が運営する店舗等を通じて海外でも店舗展開が行われています。

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それ以外のブランドでは肉めし「岡むら屋」、イタリアンカフェ「チェントペルチェント」などもあります。

また、同社の沿革としては、同社親会社であるアークランドサカモトが「消費者のライフスタイルの変化による外食マーケット市場の成長」を見越し外食事業部を設け、その後同事業部の営業を譲り受け、100%出資の子会社として新潟県三条市に設立されたことがスタートとなっています。

アークランドサービスの業績は過去5年でどうなったのか

同社の業績についてみてみましょう。

売上高については、過去5年間で見ると増収と続けています。2013年12月期に149億円であったものが、2017年12月期には265億円にまで成長をしています。

経常利益については増益傾向でした。2013年12月期に23億円であった水準が、2017年12月期には38億円にまで拡大をしています。

親会社株主に帰属する当期純利益も増益傾向でした。2013年12月期に13億円であった水準が2017年12月期には23億円となるなど、2倍の水準にまでは至らないものの、ボトムラインは大きく拡大をしました。

アークランドサービスの株価は過去5年でどうなったのか

ここまで株価をけん引する業績についてみてきましたが、ここでは株価についてみていきましょう。

2017年12月期には高値で2812円を達成しています。過去5年を見ると2013年12月期では安値で395円(分割後調整ベース)となっており、過去5年を振り返ると約7倍といったところでしょうか。

ただ、2012年12月期の安値を見てみると166.75円(分割調整後ベース)となっていることから、より長い期間保有で来ていたとすれば、「10倍株」クラブの仲間入りをしていた銘柄といえるでしょう。

株初心者が次なる10倍株をいかに探すのか

株式投資は株初心者にとっては「難しそう」「分かりにくい」「とっつきにくい」「はじめるまでの勉強が相当程度必要そう」などの意見がありますが、超過収益を手にするために必要なことは意外にシンプルかもしれません。

ここまで見てきたように、10倍株といわれるような銘柄は、業績拡大とともに株価は大きく上昇していることが分かります。しかし、株初心者が注目すべき最大のポイントは業績の拡大ペースよりも株価の上昇ペースが大きいことが分かります。これは専門的に言うと「バリュエーションにおけるマルチプルの拡大」ともいえる現象です。

業績拡大期待ととともに、株式市場では過去の実績をもとにさらに大きな期待をしがちです。そうした株式市場における「期待のインフレーション」とも呼べる局面を上手に捉えると上手な株式投資ができるかもしれません。

【ご参考】10倍株とは何か

「10倍株」とは聞きなれないなと思われる方もいると思います。「10倍株」とはそのままズバリ「株価が10倍になる銘柄」のことを指します。「10倍株」は英語では「テンバガー」とも呼ばれます。

「10倍株」は、投資した株式の株価が10倍にもなるわけですから、アマチュア投資家である個人投資家のみならずプロ投資家である投資信託を運用するファンドマネージャーやヘッジファンドなどの機関投資家も常に探し求める株式投資最大の醍醐味といえます。

青山 諭志

参考記事

慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄や投資といった個人の資産運用(パーソナルファイナンス)を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。