株式市場の振り返り-日経平均株価は一時▲446円安の大幅安で4日続落

2018年8月13日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,857円(▲440円、▲2.0%) 大幅4日続落
  • TOPIX 1,683.5(▲36.6、▲2.1%) 大幅4日続落
  • 東証マザーズ総合指数 962.4(▲41.5、▲4.1%) 大幅続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:191、値下がり銘柄数:1,884、変わらず:28
  • 値上がり業種数1、値下がり業種数:32
  • 年初来高値更新銘柄数:14、年初来安値更新銘柄数:378

東証1部の出来高は15億2,364万株、売買代金は2兆5,144億円(概算)となりました。出来高はほぼ先週末並み、売買代金はわずかに減少となっています。先週末からのトルコ通貨暴落に伴う金融市場混乱を嫌気したリスクオフモードが一気に高まりました。

通常、この時期は、海外投資家が夏季休暇に入り、日本がお盆休みのため閑散相場になるのですが、売買代金が2兆5,000億円水準になったことは異例と言えましょう。利益確定売りや見切り売りが多く出たと推測されます。

そのような中、日経平均株価は終日大幅安で推移しました。前場に22,000円台をあっさりと割った後、後場の半ばには一時▲446円安まで売られる場面が見られました。その後、やや切り返しましたが、結局は大引けも安値水準で引けています。

なお、日経平均株価の下落率(終値)は今年7番目の大きさとなり、4日続落となった間の下落幅(終値)は▲805円へと拡大しました。

また、TOPIXも同じような値動きとなって4日続落で引けましたが、下落率は日経平均株価よりやや大きくなりました。これは広範囲に渡って売りが優勢になったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は大幅続落、売買代金は22日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,722万株、売買代金は897億円となりました。出来高はほぼ先週末並みでしたが、売買代金は増加しています。

新興市場銘柄の多くは、トルコ通貨危機とは無縁のはずですが、個人投資家の心理が急速に悪化したため、大型株式市場を上回る急落となりました。狼狽売りも相応に出たと見られますが、それでも売買代金は22日連続で1,000億円に達しませんでした。

なお、総合指数は▲4%超安の急落となり、1,000ポイントの大台を大きく割り込んで引けています。目先は大台回復の期待よりも、900ポイント割れの懸念の方が大きいかもしれません。

コマツなど主力大型株が総じて大幅安、リクルートHDは一時+10%超高の爆騰

個別銘柄では、主力大型株は軒並み大幅安となりましたが、その中でも特に、トルコ通貨危機を受けて、新興国市場での事業が大きいコマツ(6301)、日立建機(6305)、安川電機(6506)などの機械株が売られ、いずれも年初来安値を更新しました。

また、米国との関税問題が未解決となっている自動車株も総じて大幅安となり、マツダ(7261)が年初来安値を更新し、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、SUBARU(7270)などが大幅下落で引けています。

その他では、一連のシェアハウス過剰融資問題に揺れるスルガ銀行(8358)は8日続落となり、一時▲7%超安に迫る連日の急落(約6年ぶりの800円割れ)で年初来安値を更新したのが目を引きました。

一方、先週末に決算発表を行ったリクルートホールディングス(6098)が一時+10%超高の爆騰となって年初来高値を更新しました。

また、総崩れの自動車株の中では唯一スズキ(7269)が上昇し、機械・設備投資株の中では大気社(1979)が一時+16%超高の爆騰となっています。

新興市場では、先週木曜日に決算を発表したメルカリ(4385)が、一時▲8%超安となる連日の急落となり、上場来安値を更新しました。また、ファイバーゲート(9450)が▲18%安に迫る暴落でストップ安となり、ソレイジア・ファーマ(4597)やシェアリングテクノロジー(3989)も急落して引けています。

青山 諭志