あなたには、自分だけの貯金術はありますか。なかなか貯金がうまくいかず、どうしたらきちんとお金を貯められるかと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、生命保険会社、銀行、証券会社という3つの金融機関で働く女性に、それぞれ「自分の貯金術」について話を聞いてみました。普段お金のプロとして働く彼女たちは自分のお金をどう貯めて、どうふやしているのでしょうか。

銀行勤務OLは先取り貯金でとにかく手堅く!

銀行で働いている彼女、営業企画職でインセンティブなどがないので年収には満足していない様子。しかし、そんな中でもやっぱりキチンと貯金をしていました。

彼女の鉄板貯金術は何といっても先取り貯金。給与が支払われる日に合わせて毎月振込予約を設定しており、決められた金額が給与振り込み後すぐに他行の普通預金口座へ。この、いわゆる「毎月の貯金」に充てる金額は手取り月収の3分の1だそうです。

残高はネットですぐに見られるようになっていますし、毎月の振込予約もスマホですぐに金額の調整ができます。残高が気になったらすぐにスマホでチェック。これができると安心感がかなり違うと言います。

1人暮らしですが、住むところは駅からちょっと遠いところを選択。同じ設備でも、徒歩5分変わるだけで家賃に1.5万円の差がついたと笑う彼女。しっかり下調べをし、どちらのコスパがいいかを計算したのだそう。その結果、そこまで仕事で夜遅くなることもないので、5分よけいに歩くだけで年間18万円の差がつく駅から遠いほうを選択したのだと言います。

ちなみに、彼女の経験によるとネットの賃貸検索サイトではやはり徒歩10分圏内というのが人気のようですが、15分以内にしても徒歩11分や徒歩12分でかなりいい物件が出てくるのだそう。10分以内という条件を少し妥協してみる価値はあるのでは?と言います。

ほかにも彼女の話を聞いていると、冷静で理性的という言葉がぴったりなくらい、自分の買い物や食への欲求を抑えて生活しています。もちろんちょっとハメを外すときはあると言いますが、今の出費を考えると今週はこれ以上使えないとか、今週は飲みに行けるというようなことをきちんと考るようにしているそうです。

生保勤務OLは積立とメリハリ出費でコツコツ貯める!

生命保険で働く彼女は、毎日ほとんど定時には帰宅できるため残業代はほとんどなし。忙しいけれど要領よくこなせば定時には上がれると言う彼女は、やはり仕事が終わったあと出かけることも多いそう。見た目にも華やかで、毎日を楽しんでいるOLという言葉がしっくりきます。

そんな彼女も、実はしっかり貯めているのです。彼女が実践するのは積立定期。決まった日に普通預金口座から自動で積立定期に振り替えてくれるシステムがある銀行を使っているという彼女。毎月ちょっとずつでも貯まっていくのを見るのが楽しみなんだとか。

また、遊びに行くのは週3日までと決めていて、それ以外は家で資格取得の勉強をしたり、本を読んだり、ネットの動画配信サービスで映画を観たりして、できるだけお金をかけずに生活すると言います。さらに、自炊もしっかりするようで、ご飯を作った次の日は遊びに行かず、2日かけてごはんを食べるので1回の調理で2日美味しいと笑顔でした。

彼女が心がけているのはメリハリ出費。「遊びに行った日は使いたいところでお金を使うし、友達と過ごすときにはお金を気にしない。お金を使ってみんなで楽しむほうが好き」と言う一方、「1人でいるときは、どれだけ節約してお金を使わず過ごせるかを楽しむ」という発言も。

メリハリ出費でオン・オフのスイッチをきちんと切り替えるだけで幸せを実感できるし、節約もできるのでオススメ、と答えてくれました。

証券会社勤務OLは貯金+投資でガッツリ貯める!

最後は、証券会社に勤務する彼女。彼女はイメージ通り、貯金と投資の合わせ技でガッツリお金をふやしていました。彼女が使っているのは、自分の勤務している証券会社の口座とグループ会社の銀行。グループ連携ということで、証券口座と銀行口座のお金の行き来がスムーズなのもポイントなのだとか。

毎月先取り貯蓄で数万円貯めるだけではなく、iDeCo(個人型確定拠出年金)にも資金を少し入れ、さらに投資信託を毎月一定の金額で購入していると言います。

証券会社勤務だと、株の取引には所定の手続きが必要だったり、購入してから数か月は売却できないなどの制限があるため、意外と投資信託で取引をする人が多いのだそう。もちろん、投資信託や株の取引に関してはそれぞれの証券会社の規定によりますが、どうせ毎日相場を見ているのだから職場仲間とああだこうだ言うのを楽しみながら投資信託を買っていると言います。

投資信託も積立だけではなく、「イケると思ったら普通に買う」という彼女。投資信託と貯金、そしてiDeCoのバランスは「3:4:3」と答えてくれました。やはり証券会社勤務なだけあって、お金をふやすという意識もあり、iDeCoのような新しい制度にも目を向けていました。

まとめ

いかがでしたか。彼女たちは金融機関で働いている分、ほかの人よりはお金のことをよく知っていて、お金をふやすにはどうしたらいいかをわかっているお金のプロです。そんなお金のプロが実践する貯金術に、あなたの貯金に活かせそうなヒントはありましたでしょうか。まずは何が自分に合った貯金の方法なのか考えることから始めてみてくださいね。

大塚 ちえ