家事育児の大変さ、夫にどこまで分かってもらえば満足?

「全て理解してもらいたい」わけじゃない?

休日になればスマホやテレビを見るか、昼寝をする夫。その横で家事に育児にと動きながら、不満を抱える女性も多いでしょう。いくら家事育児の大変さを説明したところで、「やって当たり前」と一蹴され理解してもらえず、イライラしたり、夫婦げんかを繰り返していませんか。

同じことを繰り返していても、年月を費やすばかり。自分は夫にどこまで理解してほしいのか、どうしてほしいのか、具体的に考えてみましょう。

お互いに「本当の意味での理解」はできない

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夫に全てを理解してもらいたいと思っても、残念ながらそれは難しいでしょう。誰しも実際に自分で経験しなければ、「本当の意味での理解」はできません。休日に少しだけ、妻もいながら家事育児をする程度では、大変さの理解までには程遠いでしょう。

逆の立場に立って考えてみましょう。女性も男性の大変さがわかるかというと、「本当の意味での理解」は難しいでしょう。女性が仕事をしていても、夫と業種・職種・職責が違えば、本当に理解はできません。また、男性は一家の大黒柱としての責任感を背負う人も多いですが、同じ立場に立たない限り、女性はそこまでは想像し難いのではないでしょうか。

悲しいことですが、そもそも初めから聞く耳を持っていない男性も少なくありません。自分の父親が家事育児をする姿を見たことがない男性の場合、「家事や育児は他人事。自分には関係ない」という価値観を持つ人もいます。これでは本当の理解どころか、少しの理解も求められません。

家族だからこそ理解してもらう努力を

では諦めるしかないのか…というと、それは違います。家事育児に苦しみが生まれているのならば、改善する必要があります。女性の抱えがちな「私さえ我慢すれば良い」という考えは危険で、不満が溜まる一方。夫婦関係も悪化しますし、子どもに八つ当たりしてしまうこともあるでしょう。

また、家族だからこそ、無理解でいることはお勧めしません。他人なら気を遣えるものの、家族になると気を遣えないのが人間というもの。「私さえ我慢すれば良い」と思っても、誰も気を遣わないので、どんどん自分を追い込むことになってしまいます。慣れや甘えの出る家族だからこそ、理解してもらう努力は必要でしょう。

手伝うより、巻き込む

さて、真正面から正論を述べても、男性は内心「うるさいな、めんどくさい」と思って終わりです。実際に経験しなければ理解できないなら、男性を家事や育児に巻き込みましょう。

家事育児を「手伝う」「お願いする」「協力する」などの表現がありますが、最初は「巻き込む」と自然にいきやすいでしょう。「自分が家事をやるから、あなたは育児をお願い(その逆も然り)」というと、受け入れてもらいやすくなります。渋っていたら「火を使っていると子どもが危ないから」など断りにくい理由を付け加えましょう。

一つ巻き込むと、二つ、三つと巻き込みやすくなります。時には女性が子どもを預けて外出することも必要でしょう。また、たとえばゴミ捨てだけでなく、ゴミ袋の補充や新しいゴミ袋をセットするところまで頼むこともしてみましょう。一人で家事育児をしてみて、それを続けることで男性も大変さがわかり始めます。

「大変だね」と言い合いたい

女性としても、「全てを理解してほしい」というよりは、大変さを分かち合えずに1人で全てをやることが辛いのではないでしょうか。「疲れた」と口にすれば、「やって当たり前」「皆やってるから」「そうはいっても家事と育児でしょ?」「お母さんなんだから頑張れ」と一蹴されてしまう。感謝も評価もねぎらいもない中、1人で24時間365日の家事育児をするのが辛いのです。

夫が家事育児に参加するようになれば、全てを理解とまではいかなくとも、「これは大変だね」ということが夫婦間で共有できるようになるでしょう。「子どもを見ながら料理するのは難しいよね」「イヤイヤ期の子の対応は大変だよね」と夫婦で分かち合えること。こういったコミュニケーションを妻は望んでいるのです。

夫婦で大変さを分かち合えるようになれば、家事育児の環境が改善されます。夫婦で協力し合えるようになりますし、お互い苦手な家事は便利家電を導入するという方法も話し合えるでしょう。お惣菜や冷凍食品の利用のハードルも下がっていきます。大変さを分かち合うことは、簡単なようでいて、できていない夫婦が多いのではないでしょうか。

全ての理解を求めるよりも、小さな理解を求めて、夫を家事育児に巻き込んでいきましょう。夫婦で「大変だよね。どうしようか」と同じ目線に立って分かち合えると、環境も改善していくことでしょう。根気のいることですが、今よりも環境が改善されることを目標にしていきましょう。

宮野 茉莉子

ニュースレター

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宮野 茉莉子

東京女子大学哲学科を卒業後、野村證券を経て2011年よりライターへ。
主な執筆分野は育児、教育、ライフハック、女性の社会問題など。
子どもから大人まで「自分の頭で考える」哲学の面白みを伝えるべく執筆中。禅好きの3児の母。