株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、一時▲223円安まで売られる場面も

2018年7月20日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,697円(▲66円、▲0.3%) 続落
  • TOPIX 1,744.9(▲4.6、▲0.3%) 続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,048.0(+3.2、+0.3%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:672、値下がり銘柄数:1,342、変わらず:89
  • 値上がり業種数11、値下がり業種数:22
  • 年初来高値更新銘柄数:25、年初来安値更新銘柄数:21

東証1部の出来高は12億6,202万株、売買代金は2兆3,975億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国NY市場の下落、トランプ大統領の利上げ懸念発言、中国人民元の下落などのマイナス材料が相次いだことで、リスクオフモードとなりました。

ただ、その後は下値を拾う動きも見られ、低調な商いながらも、売買代金は2兆4,000億円に迫る水準まで挽回しています。

そのような中、日経平均株価は不安定な値動きとなりました。寄り付き後は自律反発的な買いに支えられ、前場の序盤には一時+105円高まで上昇しました。しかし、中国人民元安のニュースが伝わると急落し、後場の半ばには一時▲223円安まで下落する場面が見られています。最後はかなり挽回しましたが、結局は続落で終わっています。

1日の値幅(高値と安値の差)は約328円となり、最近としては荒い値動きだったと言えましょう。それでも、安値から150円以上巻き返した印象が強かったと見られます。

なお、TOPIXも同じような値動きで続落となりました。

東証マザーズ総合指数は小幅反発、売買代金は6日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,023万株、売買代金は828億円となり、いずれも前日より増加しました。ただ、増加はしたものの、個人投資家の物色意欲の戻りは鈍く、売買代金は6日連続で1,000億円を下回る低調な商いとなっています。

なお、総合指数は小幅上昇となる反発となりましたが、引き続き1,000ポイント割れの懸念が残ったままと言えそうです。

東京エレクトロンなど半導体関連株が大幅安、三菱自動車は3日連続の高値更新

個別銘柄では、ハイテク株が総じて軟調となる中、とりわけ半導体関連株が安く推移し、東京エレクトロン(8035)が大幅安となり、SUMCO(3436)は一時▲5%安に迫る急落、アドバンテスト(6857)が一時▲4%超安、ニコン(7731)が一時▲3%安に迫るなど売り込まれました。

また、設備投資関連株も軒並み大幅下落となり、SMC(6273)が年初来安値を更新し、安川電機(6506)も大きく値を下げています。さらに、中国関連機械株のコマツ(6301)と日立建機(6305)も大幅下落となりました。

その他では、電通(4324)が一時▲8%超安となる“謎の”暴落となったのが目を引いたようです。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が堅調に推移し、KDDI(9433)も大きく値を上げました。

また、マツダ(7261)など自動車株の一角が小高く推移し、三菱自動車(7211)は3日連続の年初来高値更新となっています(終値は前日比で変わらず)。

その他では、任天堂(7974)が小幅上昇となり、昭和電工(4004)は取引時間中に年初来高値を更新しましたが、終値は下落で引けました。

新興市場では、ナノキャリア(4571)が値を飛ばしてストップ高で引け、ブライトパス・バイオ(4594)やソレイジア・ファーマ(4597)など医療バイオ関連株の一角も大幅上昇となりました。また、メルカリ(4385)は大幅続伸となっています。一方、シルバーライフ(9262)などが大きく値を下げて引けました。

***投信1はLIMOに変わりました***

青山 諭志