加熱式たばこはフィリップモリス(PMI)のアイコス(ICOS)が大きな市場シェアを持ち、続くブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)のグロー(glo)、そしてJTのプルーム・テック(Ploom TECH)の3強がしのぎを削っていますが、今後はどのような市場シェアにとなっていくのでしょうか。

グローの日本における加熱式たばこの市場シェアは

グロー(glo)を開発し販売するBATの投資家向け説明資料によれば、グローの日本のたばこ市場全体におけるシェア(SoM)は2018年4月で4.3%、また日本の加熱式たばこにおけるシェア(SoC)は19.9%となっています。

仮に日本での加熱式たばこの市場シェアがたばこ全体(紙巻たばこ及び加熱式たばこ等不合系)に対して20%とだとすると、同社グローの加熱式たばこ・グローの市場シェアが20%であれば、グローの日本のたばこ市場でのシェアが4%という計算となります。グローは日本で発売されてしばらく経過しますが、グローデバイスとして日本での普及率は10%に達したとしています。

グローはアイコスに勝てるのか

アイコスの市場シェアは2018年Q1時点で68%にも及んでいます。これまで見てきたようにグローの市場シェアが20%程度だとすれば、非常に大きな開きがあります。

ただ、国内で加熱式たばこで首位を走るアイコスのシェアが68%もあり、そのアイコスを追いかけるグローはどのような戦略があり得るのでしょうか。

5月からグローはキャンペーンということもありますが、製品購入&製品登録で実質価格2980円という値下げ戦略に出ました。また、それに追随する格好となりましたが、プルーム・テック、アイコスも値下げ施策を実施し、まさに価格競争に突入した印象です。今後の展開には注目です。

参考:「アイコスのフィリップモリスが海外投資家に語る加熱式たばこの真実」

出所:BAT「Paris DB Consumer Conference」

青山 諭志