副業・副業・兼業の違いは?確定申告のやり方と副業禁止でもできる副業とは

国の働き方改革やクラウドソーシングの普及を背景に、副業を始めようとする方、もしくはすでに副業をしている方が増えてきています。

今回は、副業しようと考えている方向けに、「副業とは何か?」「複業や兼業との違いは」について解説するほか、副業で発生した収入を確定申告する際に知っておきたい知識もまとめて紹介します。また副業禁止の公務員でもできるお金の増やし方にも合わせてご紹介します。

目次

1. 副業の定義とは
2. 副業と複業、兼業の違いは
3. 副業禁止の会社は注意!会社員として副業をする時の注意点
4. 副業禁止の会社や公務員でもできる副業とは?
5. [確定申告]アルバイトやパートを副業として収入がある場合
6. [確定申告]フリーランスや内職を副業として収入がある場合
7. [確定申告]副業で不動産の家賃収入がある場合
8. おわりに

副業の定義とは

副業とは、本業以外で収入を得る目的で行う仕事のことです。雇用形態は、アルバイト、日雇い派遣、クラウドソーシングを活用した在宅ビジネス、内職などさまざまです。発生する収入額に関わらず、本業以外で仕事をしているのなら、それは副業だと言えます。クラウドソーシング大手ランサーズが2018年4月に発表した調査結果によると、副業フリーランス人口は約744万人にも上ります。※1

正社員としての業務で身につけた、もしくは担当している専門領域を活かした副業をする方も多く、アルバイトよりも高額の収入を得られるため人気です。経営コンサルタントや編集者がこれに該当します。

ただ、業務内容によっては新たに知識を習得する必要が出てくるため、副業の勉強時間や業務時間がかさんで本業に影響してしまうケースも見受けられます。副業を始めるのであれば、自分自身のキャパシティを正しく認識することも大切です。

※1 出典:ランサーズ「フリーランス実態調査2018年版」

副業と複業、兼業の違いは

副業のほかに、複業や兼業という言葉も聞かれるようになりました。本業が主で、それ以外の収入を得る副業に対して、複業や兼業は、取り組んでいる複数の仕事をどれも本業として取り組む仕事のスタイルです。

兼業で代表的なのが農家です。農業での収入不足を補うべく、会社員として働きながら農業をおこなう方や、農業に取り組むかたわらで旅館業やコンサルティングを行っている方もいます。

複業と呼ばれる、複数の企業でどちらも正社員として働く方も徐々に増えてきており、最近では個人のスキルアップ支援、人手不足解消の手段など複数の要因を背景に、企業側で複業を推進する動きがでてきています。クラウドサービス提供企業のサイボウズでは、多様な働き方を推進するなかで、自社の仕事を複(副)業とする複業採用を積極的に進めています。

ほかにもクラウドソーシングを活用して地方でシェアハウスを経営しながらライターをするなど、新しい働き方のスタイルとして複業が注目されており、今後増加していくと考えられます。

副業禁止の会社は注意!会社員として副業をする時の注意点

副業が法律で禁止されている職業とは

本業への影響や技術流出などのリスクを懸念して副業を禁止している会社もあります。

公務員のように法律によって副業が禁止されている職業もあります。国家公務員では国家公務員法第103条、地方公務員では地方公務員法第38条によって副業が禁止されています(ともに一般職)。自衛隊や国会職員など特別職公務員についても、副業が法律によって原則禁止されています。

公務員以外でも副業が禁止されている職種がいくつかありますが、これらは役員や取締役、役所関係で該当するものが多いです。

副業禁止は違憲か?国による副業解禁の流れ

副業禁止の会社で副業を行うことには賛否両論あります。たしかに会社の規則上、副業が禁止されていますが、そもそもその規則が正しいかどうか、という点が論争を巻き起こしているのです。日本国憲法第22条に定められている、職業選択の自由に反しているという考え方のためです。

例えば実家の田植えを手伝うことは副業に該当し規則違反とするのは、倫理観としてどうなのか、疑問でありグレーゾーンと言えます。会社が副業禁止を明確に線引きできていないのは、このような背景も影響していそうです。

なお、2018年1月には厚生労働省のモデル就業規則が改訂され、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」の部分を削除し、副業・兼業について規定が新設されました。また「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が発表されるなど、働き方改革の一環として副業が認められる流れが近年加速しています。

副業禁止の会社や公務員でもできる副業とは?

副業が禁止されている会社の方や公務員でも取り組める副業があります。ここでは会社で禁止されずに収入を得る手段についてご紹介していきます

例えば、株式投資、FX、仮想通貨取引、せどり、不動産投資が挙げられます。

株式投資、FX、仮想通貨取引

株式投資やFXは学生時代からの延長で取り組まれている方も結構います。

最近話題の仮想通貨取引を始めたという方も増えてきています。これは法定通貨が仮想通貨に振り変わったものとしてイメージしてもらえれば良いです。FX同様にレバレッジをかけられる通貨取引所もあります。現在の仮想通貨市場は相場の乱高下が激しく、一攫千金のチャンスを秘めています。その逆に大きなリスクとなる可能性もあり、扱いには注意が必要です。

せどり

せどりとは、いわゆる転売ビジネスです。売れそうな物を安く仕入れ、ショッピングサイトに出品して販売した差額が利益になります。

不動産投資

もっとも身近な投資対象と言えば不動産投資でしょう。国家公務員の場合、5室10棟未満の場合は許可が不要です。一方地方公務員においては、自治体によって公務員の不動産投資へのルールが別れる場合があるので、投資を始める前に規則を確認しておきましょう。

公務員ユーチューバーはNG!広告収入は法律違反に

ブログやYouTubeで収益を得るのはNGです。広告収入を得ることは「特定の私企業の宣伝をしている行為」に抵触するためです。

[確定申告]アルバイトやパートを副業として収入がある場合

アルバイトやパートで得た収入が年間で20万円以下の場合、確定申告は必要ありません。しかしアルバイト先の収入合計が20万円を越える場合には、確定申告が必要になります。

アルバイト・パートの方の確定申告の方法

1)まずは確定申告のための書類を準備しましょう。
・白色申告書(国税庁のホームページや税務署、地域の税務課から入手)
・給与所得の源泉徴収票(原本)
・控除に必要な書類(医療費の領収書、社会保険料控除証明書、生命保険料の控除証明書、寄付金の受領書など)

2)所定の項目に、正社員とアルバイトから得た給与の総額を記入しましょう。
初めて確定申告をされる方は、税務署などにある相談窓口で相談しながら対応するのが安心です。

注意点がひとつ。確定申告の受付は例年、2月半ばから3月半ばの30日程度です。締め切り間近になると窓口に人がごった返します。できる範囲はインターネットなどで事前に情報収集しておくと申告の手間が少なくなるのでおすすめです。

[確定申告]フリーランスや内職を副業として収入がある場合

フリーランスや内職で収入を得ている方は、確定申告の手続きがやや面倒になります。プロジェクト単位で報酬が発生するので、報酬を受けた情報(支払調書)を全て算出する必要があります。確定申告の手順はアルバイト同様です。

給与所得がない方であれば、申告が必要なのは、年間38万円以上の所得があった場合です。38万円とは、所得税の基礎控除額を示します。所得とは収入から必要経費を差し引いた額で、経費が大きくなるほど所得は少なくなります。

必要経費の中には書籍や事務用品、接待交際費など仕事に必要なものが該当します。購入、支出をした際は必ず領収書を保管しておきましょう。確定申告の際に証明書として必要になります。

もし確定申告を行わず、税務署の調査で明らかになった場合、追徴課税を徴収されます。50万円以下の場合15%、50万円以上の所得が合った場合20%の追徴課税が課せられます。

 [確定申告]副業で不動産の家賃収入がある場合

副業として家賃収入で年間20万円以上の利益を得た場合、アルバイトと同様に確定申告が必要になります。不動産所得は、総収入金額から必要経費を差し引いた額です。具体的には固定資産税、修繕費、損害保険料、などが該当します。

確定申告に必要な書類は、確定申告書B、不動産所得用の青色申告決算書、修繕に発生した請求書などお金の収支に関わる書類一式、火災保険、などの証券です。国税庁のホームページに必要事項が記載されているのでよく確認しましょう。

おわりに

副業・複業・兼業といったダブルワークは金銭面、経験面でのメリットも大きいです。すぐにでも始めたいところですが、まずは自分の会社で副業を禁止しているか、どの仕事を選ぶか、確定申告の要・不要など、始める前に情報収集を行うことが大切です。

お金や税の知識は学校で教えくれず、会社員をしているとなかなか勉強する機会がありません。これを良い機会と捉えて、副業に最も必要なお金の知識を身につけましょう。

副業がやがて本業になる方も見受けられます。一度でも本気で副業にチャレンジすることは、結果に関わらずきっと良い経験になるのではないでしょうか。

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LIMO編集部

参考記事

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LIMO編集部

LIMO編集部は、個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディアでの運営経験者等を中心に構成されています。国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。