株式投資を始めるにあたって、始めるにあたってはよく分からないことがあったり、間違った思い込みを持っていることが少なくありません。ここでは、そうした思い込みを一つずつ解決していきたいと思います。

その1:株式投資にはまとまった資金が必要だ

いいえ、そのようなことはありません。

投資をする銘柄を選びさえすれば、少ない資金から株式投資を始めることができます。株価そのものが低く、単元株が1株や100株の銘柄を選択すれば、はじめの投資資金としては数百円や数千から株式投資を始めることができます。

「低位株」と呼ばれる株価そのものが低い銘柄があります。低位株とは株価が100円を下回る銘柄などがそう読まれます。そうした低位株は、1株の株価が100円以下などの銘柄では単元株数が1000株であれば、数万円から投資ができるので投資を始めやすい銘柄でもあります。

ただし、低位株で流動性が高い(売買が頻繁)銘柄は投資のゲーム性が強く、株価が乱高下することがあります。10円の株価の銘柄が1円でも動くと、株価の変化率は10%にも及びます。1日でかんたんに利益が出たり損失が出たりします。これはゲーム性が強く、投資というよりかは「投機」というような行動といえます。

その2:短期か長期投資かを選ぶ必要がある

いいえ、投資期間を事前に正確に決めて投資を始めることはほぼ無理です。

プロ投資家と呼ばれる機関投資家でも投資した銘柄を見て決算の度に都度判断し、結果的に数年にわたっていて持っていたということがあります。もっとも、投資をした時点の期待に投資先企業(銘柄)の業績がこたえられず、すぐに売却されてしまうことがあります。

一般的な投資期間による取引は以下の様なものでしょうか。

  • デイトレード:1日
  • スイングトレード:数日から数週間
  • 短期投資:1年未満
  • 長期投資:1年以上

もっともこれも目安で、投資期間の定義よりも、投資した銘柄のチェックを積み重ねて、結果的に長期投資を実現することで大きく儲かっているというのが理想の姿です。

その3:売買タイミングがすべてだ

いいえ、むしろタイミングを選ばない投資を株式投資の初心者は考えたいところです。

優良銘柄、いわゆる良い会社に出会うとなかなか投資タイミングを選ぶことが難しいというのが実際です。他の投資家も常に買いたいと思っているので、少し株価が下がるとすぐに買いに来ます。結果として、なかなか買いのチャンスが見つからず、いつまでも投資をすることができないということもあります。

プロ投資家である機関投資家も、そうした背景を理解しているので、気になった銘柄は投資をしてから真剣に調べるというケースもあります。

同じ銘柄を何度も何度も繰り返し取引をする方もよくいらっしゃいますが、良く知っている自信のある銘柄を少しずつ増やしていき、忙しく取引しなくても投資を始めたいものですね。

その4:買いと売りの判断がつかない

いいえ、そのようなことはありません。

買いたい時に買って、売りたい時に売るのが投資の原則です。したがって、判断がつかないということはありません。ただし、投資にあたって必要なのは、投資を始める際の理由と売却する際の理由です。

投資を始める際には、以下の様な要因が投資を始める理由となるでしょう。

  • 投資先の業績がみんなが期待している以上に好調であると考えている
  • 投資先企業のビジネスモデルが強固で業績拡大が続くと期待している
  • 投資先企業の経営者が優秀で、既存事業の拡大だけではなく、新規事業も期待できそうだ

また、売却する際には、以下の様な理由があるかもしれません。

  • 目標株価に達した
  • 業績が期待したほどではなかった
  • 個人的に株を売却した資金が必要だ

株式市場において株価が動く原動力は、「期待」と「実際」のギャップです。このギャップを事前に察知できる人が投資が上手な人だと言えます。

その5:企業や産業分析が面倒だ

いいえ、ノウハウとパターンを身につければ面倒でなく、楽しくなります。

もっとも分析が面倒かと思うのかは人によります。分析にかける時間と分析方法の習得が必要となります。

分析に必要なことは以下の様なポイントとなります。

  • 情報収集ソースの整理
  • 決算短信、有価証券報告書や決算説明会資料の読み方
  • バリュエーションと呼ばれる株価評価法の基礎

こうしたポイントを押さえておけば投資をスムーズに始めることができます。

その6:将来を正確に予想しなければならない

いいえ、将来予想は株式投資上級者向きです。

株式投資初心者や中級者でも、過去分析に時間をかけるべきです。もっとも業績予想をすることでのその正確性はどの程度確かなのは事前には変わりません。実績のある良い企業を見出すことで

その7:銘柄選択は難しい

いいえ、日本酒で好きな銘柄を選ぶよりは簡単です。

日本の蔵元は国税庁の調べによれば1400近くあり、日本酒の銘柄数は2万近くあるといわれています。

その一方で上場銘柄は合計で3616銘柄(2018年5月8日時点)あります。東証1部で2085銘柄、東証2部で513銘柄、マザーズで252銘柄、JASDAQ他で766銘柄です。

ただ、この3600近い銘柄から投資をする数銘柄から十数銘柄に絞り込もうとする際には、スクリーニングが必要です。

その8:短期で儲かり、一瞬で損をする

いいえ、株式投資を始めて大きな利益を出そうと思えば、辛抱強く待つことが求められます。

投資家にとって1年は意外に長いものです。なぜならば、四半期決算を4階もこなさなくてはならないからです。そしてその度に業績の下方修正や上方修正などいろいろなことがあります(笑)。自分が調べに調べつくした銘柄を買ったからといってもすぐには上がりません。

一方で、株価が下落する際は意外に早いものです。一瞬とは言いませんが、ゆっくりと上昇した銘柄が、その上昇した期間よりも短い間に下落するのはよくある話です。まずは株価の目安は1年で20%上昇(下落)を目安にしましょう。その背景としては、1975年から2014年までの日経平均株価の株価動向で1標準偏差がプラスマイナス22.5%に収まっているからです(SMAM調べ)。

その9:機関投資家(プロ投資家)だけが儲かる

いいえ、プロ投資家と個人投資家の情報格差は埋まりつつあります。

以前は機関投資家向けに提供されていた情報もありましたが、現在はフェア・ディスクロージャー・ルール(FDルール)を前に、そうした状況が変わりつつあります。

昔は機関投資家向けに決算期直前の取材(決算前取材と称していました)が許されていましたが、現在は情報開示意識の高い企業から取材期間の管理(クワイエット・ピリオドと呼ばれる沈黙期間の設定)を徹底している企業は多くなってきています。そうした企業への投資においては機関投資家も、個人投資家の別もありませんから、しっかり企業を分析して投資をすることで個人投資家も超過収益を得ることができるといえます。

機関投資家も昔のようないわゆる「早耳情報」を手にする機会も少なくなり、投資で投下収益を手にするために「分析」に軸足が完全にシフトしてきています。

その10:チャート分析が必要だ

いいえ、ファンダメンタルズ分析に変えることができます。

テクニカル分析はつまるところ、過去の分析です。この側面はファンダメンタルズ分析と同じです。ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析は対立構造で見られますが、以下のようなケースがあるということが現場で起こっている状況です。

世界でも大手運用会社で知られる運用会社A社はファンダメンタルズ分析が得意とされています。そのA社には、テクニカルアナリストもいるのですが、そのテクニカルアナリストはファンダメンタルズ分析をアナリストとミーティングをし、ファンダメンタルズを確認しています。テクニカル分析で今後の予想をするのに、ファンダメンタルズの情報も必要としているわけです。

こうしたことを考えれば、ファンダメンタルズ分析を中心に投資判断を考えればよいということがお分かりかと思います。

まとめ

株式投資は様々な間違った思い込みによって、「これから株式投資をはじめよう」という方や株式投資をはじめたもののなんだかしっくりこないなという初心者層が躓いてしまっていることもあるでしょう。今回はそうしたポイントを解説をしてみました。是非、楽しい株式投資ライフをはじめてはいかがでしょうか。

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Longine編集部