顧客対応や取引先との交渉をそつなくこなし、上司や部下との連携も悪くない。おそらく本人も自分のことを「俺ってできる…!」と思っているのだろうな、と傍目から見ても感じるときがある。でも「できるのかもしれないけれど、その行動はどうなの?」と周囲から思われてしまう、少し行き過ぎた「自称できるビジネスパーソン」が時々いるといいます。どういう点がそう思われてしまうのでしょうか。

自分が主催した飲み会も含めて100%遅刻する

自称できるビジネスパーソンは仕事熱心です。仕事熱心ゆえに、すべてのことに対して仕事が優先します。そのため、飲み会に参加すると返事をしていても遅刻することも多く、仕事が終わらなければドタキャンすることもあります。もちろん仕方がない時もありますが、同じチームでも本人以外のメンバーは全員時間通りに来ている、自分が主催する飲み会でさえも遅れてくるとなると「さすがにちょっと」と思われることも。

「自分で誘っておいて毎回30分以上遅れるのはやめてほしい。最初から間に合う時間を設定すればいいのに」という声も聞かれましたが、こうした人の場合、たとえ30分遅らせても、本人の頭の中でまたその時間までを「仕事ができる時間」と設定し直してしまうため、実はあまり効果が見られません。

一方で、よくこういう遅刻をしていたものの、ある日を境に改めた、という人もいます。

「20代の頃、遅刻したほうが仕事を一生懸命頑張ってるんだな、と評価してもらえると思っていた時期がありました。あるとき自分が異動することになって、いろんな部署のメンバーが集まった送別会を開いてもらったのですが、5分遅れで会場に到着したら誰もいなくて。主賓なのに(笑)、孤独に20分ほど待ちました。そのとき『自分一人くらい、と思ってたらこうなるんだな。こりゃあんまりだ』と気づいたんです。それからは、特に送別会とか歓迎会などの場には基本5分前には着くようにしています」

研修中、仕事の電話で意気揚々と出たり入ったり

繰り返しますが、自称できるビジネスパーソンは仕事熱心です。その結果、会社が開催する社内研修などを軽視する態度を見せる人も時々出てきます。「仕事だから仕方ないでしょう」と言わんばかりに集合時間には必ず遅れてくるうえ、研修中も電話がかかってくるたびに出たり入ったりを繰り返し、時には研修の流れさえ断ち切ってしまいます。

もちろん突発的なハプニングが発生したときはいたしかたありませんが、研修には他の参加者も仕事を調整して参加しています。度が過ぎれば「そんなに”仕事ができる”なら1日くらい調整しろよ…」「任せられる人はほかにいないの?」と思われてしまうこともあるのですが、本人はあくまでも仕事に向き合っているので、気にしません。

謙遜しているように見せかけて全部自分アピール

その場で瞬間的に嫌な気持ちになるわけではないけれど、あとからなんとなくモヤモヤした気持ちが沸き上がってくる――そんなケースとして挙げられたのが「相手を立てているようにみせかけて、実はおいしいところを全部自分がさらっていく」というもの。

宴席や取引先との会話の場面などがその舞台になります。たとえば仕事の進め方について「メリハリをつけている」という相手の話を聞き「いやあ、やっぱりメリハリは大事ですよね!」と、一旦持ち上げるのですが、直後に「私など、どんどん仕事を頼まれるものですからやってもやっても仕事が終わらなくて…」とか「部下がひっきりなしに相談してくるので自分のことになると…」などと続けます。すると相手は「それはあなたが優秀だからですよ!」とか「部下の方からの信頼が厚いんですね!」というような返しをせざるを得ません。謙遜しているように見せかけてはいるものの、実は最終的に自分がほめられるように会話を持っていっていくのが、彼らの必勝パターンだといいます。

話をしている相手からしてみれば「あれ? 結局自分のやり方が否定されているのかな?」と考えてしまったり、ほめ続ける会話の後、どっと疲れてしまうのだそうです。

まとめ

いかがでしたか? もしかするとこういう人が周囲にいる、という人も、「個人のやり方だからとやかく言わなくていいのでは」という人もいるかもしれません。ただ、一緒に働いていくなかで抱かれる印象や評価は、単純な仕事の出来不出来だけでははかれない、ということもいえるのではないでしょうか。

LIMO編集部