一生付き合っていく相手なのに、毎日顔を合わせると慣れきってしまうのが夫婦というもの。「これぐらいやって当たり前」「言わなくてもわかるだろう」という思い込みは、相手にかける言葉をも雑にしてしまいますよね。

夫もしくは妻との関係がうまくいかないとき、効果があるのが言葉を変えること。とはいえ急に褒めたり、不自然なことをする必要はありません。普段使いの言葉を少し言い換えるだけで、言われた相手の気持ちも、口にしている自分の気持ちも変わっていきます。今すぐ変えられる言葉を5つほどご紹介しましょう。

「それぐらい」→「ありがとう」

夫婦の間には、目に見えない「当たり前」が蔓延しています。子どもをお風呂に入れるのも当たり前、洗い物をするのも当たり前、仕事をするのも当たり前……。「みんな当たり前にしていることだから」「自分は夫もしくは妻よりもっと頑張ってるから」と思い、相手が何をしても「それぐらい」と流していませんか。

当たり前という考えは、夫婦関係において好ましくありません。たとえ周囲も同じことをし、毎日同じことを繰り返していたとしても、「当たり前」なんてことはないですよね。みな、自分の時間と労力を使い、一生懸命頑張ってるのです。

「それぐらい」を「ありがとう」に変えてみましょう。ありがとうが増えるほど、当たり前が消えていきます。

「たしかに」→「なるほど」

夫婦で家事や育児を教え合うこともあるでしょう。教わる際は「たしかに」と返さず、「なるほど」に変えてみましょう。

「たしかに」は「自分も分かってた」というニュアンスを伝え、時に相手を不機嫌にさせます。「なるほど」は「初めて知った考え」という意味が伝わるので、話す方も気分良く話せるのです。

「大変だね」→「えらいね」

「大変だね」という言葉は、一見労いの言葉のようにも思えます。しかし、本当に大変な思いをしている人をかえってイライラさせかねません。特に夫婦関係の場合、「大変に見えるなら手伝ってよ」と思われることも。

また、「大変」という言葉は、様々なその後の言葉を想像させます。「大変だね……自分は同じ目に合わなくて良かった」「大変だね……疲れが顔に出てるよ」など、マイナスな誤解を生じやすいのです。

代わりに「頑張っててえらいね」とストレートな労いを伝えた方が、誤解はないでしょう。単純な言葉ですが分かりやすく、嬉しいものです。

「頑張れ」→「頑張ってるね」