産んでみて、私自身が世間を見る目も変わりました。子ども3人は多い印象ですが、田舎ではそうでもないよう。当たり前とまではいきませんが、珍しいことでもないのです。

関東、近畿、中国地方の三県で子育てを経験していますが、田舎で子ども3人の家庭は割と多いのです。70代のおばあちゃんとは、「前までは2人が普通だったのに今は3人産む人も多い」と話したほど。これも双方の両親の手助けが期待できる田舎ならではでしょう。

また、子どもが多いと気になるのが教育費ですが、親世代の経験から「大学を出たから必ずしも就職できるわけではない」「大学進学より手に職をつけてほしい」という声も最近は聞きます。「とりあえず大学進学」から時代が変わりつつある印象を受けます。

3人育児は精神的に楽

「3人は大変」とよく言われますし、産む前までは大変だと思っていました。結果、物理的には大変になりましたが精神的には楽に感じています。

個人的には、2人の方が精神的にキツく感じました。子ども2人に大人1人のワンオペ育児の頃は「何とか頑張れる」と思ってしまい、無理をして結局は限界を感じてイライラしたり怒ったりということがありました。

これが子ども3人になると「絶対無理」と分かっているのでどこか肩の力が抜け、始めから諦めがついて限界に挑戦することもなくなったのです。

3人目の育児は、上の子たちほど思い悩むこともあまりありません。1人目は子育て自体に悩み、2人目は複数育児に悩むでしょう。3人目は子育てにも複数育児にも慣れているので、ただ可愛さだけを日々感じています。

自分なりの答えを

独身だろうが、結婚して子どもがいようがいまいが、結局世間は「何か言いたいだけ」なのかもしれません。仕事や趣味や友人関係に関してはここまで突っ込んで聞かれることもないのに、不思議なことです。

様々な人からそれぞれの価値観で言葉をかけられると、どの立場にいても戸惑ってしまいますよね。はじめから「何か言われる」前提でいて、何を言われても揺るがない、自分なりの生き方の答えを持っておく必要性を感じています。

宮野 茉莉子