社会人になると、経済の知識は当たり前のように求められるものです。上司や取引先との世間話で経済ニュースについて話したり、取引先の懐事情や今後の見通しを知るのにも必要となりますし、大人として「経済のことは全くわからない」と言えないのも事実です。そこで今回は、経済に強くなるためにやっておきたい4つのステップを紹介します。

基本的な言葉の意味をおさえておくこと

まずは、自分なりに「よく聞くけれど意味がわからない言葉」をピックアップしていきましょう。新聞やニュースでよく目にする言葉でも、いざ人に説明しようと思うと説明できない言葉ってありますよね。そういうキーワードこそ、経済のことを理解するヒントになるものです。

たとえ中学校や高校の授業で習った基本的すぎる語句でも、自分が正確に説明できないと思ったらピックアップして意味を調べましょう。筆者も、新卒で証券会社に入ったときにお客さんからの質問に答えるために必死で勉強しました。

筆者の場合は1冊ノートを作って、「そういえばあの言葉の意味、よくわからないかも」と思ったらすぐに書き出しておいて時間のあるときに調べる、というのを繰り返していました。

「証券会社の人間としてこの言葉くらいきちんと説明できないと恥ずかしい」「大人としてこれくらいは知っておかないとまずい」と思うような言葉をピックアップしていましたが、「高校で習ったはずなのに、この言葉の意味がわからない!」ともどかしく感じることもありました。

また、「GDPとGNP、さらにGNIの違いって?」のように、似た言葉の違いや使い分けというところまで説明しようと思うとさらに深い理解が必要ですよね。どれも高校、下手したら中学で習った言葉なのに大人になるとなんとなく使ってしまっていて、細かい意味まで説明できる人は意外と多くないのではないでしょうか。

こういう言葉を正確に理解していくことで、毎日の新聞やニュースに対する理解もより深まるようになります。

毎日1〜2個のテーマに注目して新聞を読むこと

毎日いろんなニュースが飛び込んでくるので、それを一つずつ整理するのは大変です。様々な話題について幅広く話せることもとても大事ですが、1つか2つ、自分の強みとなる分野やテーマを持っておくと話に深みが出てきます。

つまり、全部のニュースを片っ端から頭に入れるのは時間もかかり大変なので、「米中貿易摩擦」とか「トランプ大統領」のようなテーマを自分で決めて、そのニュースを中心に新聞を読むのです。

これも新卒のときに筆者が先輩に教えてもらったことなのですが、全部のニュースを頭に入れようと思うとどうしても浅くなります。それでも毎日続けていれば少しずつ深みは増すのですが、自分の得意分野がないと自信がなくなってしまい、知識をアウトプットするのを躊躇してしまうのです。

「トランプ大統領については任せて!」とか「米中貿易摩擦に関連する話題なら頭に入っている!」と自信が持てる話題があれば、それに付随した知識として他のことも吸収することができるので、脳の使い方としても効率が上がるのです。

自分なりのテーマを持って勉強しておくこと