株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅3日続伸、終値は約5カ月半ぶりの高値水準

2019年10月15日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,207円(+408円、+1.9%) 大幅3日続伸
  • TOPIX 1,620.2(+24.9、+1.6%) 大幅続伸
  • 東証マザーズ株価指数 845.2(+4.9、+0.6%) 4日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,898、値下がり銘柄数:214、変わらず:42
  • 値上がり業種数:32、値下がり業種数:1
  • 年初来高値更新銘柄数:140、年初来安値更新銘柄数:8

東証1部の出来高は12億8,408万株、売買代金は2兆3,125億円(概算)となり、いずれも先週末より増加しました。先週末、米中貿易摩擦問題の一部合意を受けて海外株式市場が上昇したことが、3連休明けに反映された形となりました。売買代金は連日の2兆円超えとなりましたが、2兆5,000億円にも及ばない水準であり、全面的なリスクオンモードとはならなかったようです。

そのような中、日経平均株価は終日大幅プラス圏で推移しました。寄り付きから大幅高で推移し、大引け直前には一時+420円高まで上昇する場面が見られました。結局、終値も+400円超高となる大幅3日続伸で引けています。

ちなみに、22,200円台を回復した終値は、4月26日以来となる約5カ月半ぶりの高値水準でした。

なお、TOPIXも同じような値動きで大幅続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を下回りました。

東証マザーズ株価指数は4日ぶり反発、売買代金は47日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は3,929万株、売買代金599億円となり、いずれも先週末より減少しました。個人投資家の物色意欲が停滞し、売買代金は47日連続の1,000億円割れとなりました。また、出来高も4,000万株を下回る閑散相場だったようです。

ただ、株価指数は一部銘柄に買戻しが入ったこと等から、4日ぶりの反発で引けました。依然として800ポイント割れも迫ろうとしている中、今後は引き続き、個人投資家の投資意欲の回復次第と言えましょう。

東京エレクトロンなど半導体関連株が大幅上昇、良品計画は連日の急騰

個別銘柄では、主力株が総じて買われる中、とりわけハイテク株の上昇が目立ち、東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)、TDK(6762)、ローム(6963)、オリンパス(7733)などが年初来高値を更新し、半導体関連銘柄のSUMCO(3436)、信越化学工業(4063)も同じく年初来高値更新となりました。

また、通信株も買われ、ソフトバンクグループ(9984)が大幅反発となり、NTTドコモ(9437)、KDDI(9433)、日本電信電話(9432)も年初来高値更新となっています(NTTドコモの終値は下落)。

その他では、業績見通しを引き下げ、悪材料出尽くし感から先週末に急騰した良品計画(7453)が、+8%超高の高値引けで連日の急騰となったことが目を引きました。

一方、リクルートホールディングス(6098)が逆行安となり、医薬品株では塩野義製薬(4507)も値を下げました。

また、ハイテク株では富士通(6702)が逆行安となり、台風19号で工場が被災したアルプスアルパイン(6770)も小幅安で引けています。

その他では、株価上昇が続いてきた吉野家ホールディングス(9861)が一時▲4%超安の大幅続落となったことが注目を集めました。

新興市場(東証マザーズ)では、そーせいグループ(4565)やアンジェス(4563)など医療バイオ株が総じて反発し、ブシロード(7803)も大幅反発となりました。一方、ユーザベース(3966)が急落し、メルカリ(4385)も続落で引けています。

葛西 裕一