株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅反落、売買代金は今年6番目の薄商い

2019年10月7日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,375円(▲34円、▲0.2%) 小幅反落
  • TOPIX 1,572.7(▲0.1、▲0.01%) わずかに反落
  • 東証マザーズ株価指数 868.4(▲2.0、▲0.2%) 小幅反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,015、値下がり銘柄数:1,015、変わらず:122
  • 値上がり業種数:13、値下がり業種数:20
  • 年初来高値更新銘柄数:45、年初来安値更新銘柄数:15

東証1部の出来高は9億2,137万株、売買代金は1兆5,251億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。先週末の米国株式相場が大幅高となったものの、この週末に国際情勢(北朝鮮問題、香港暴動など)に関する懸念が高まったため、様子見スタンスが強まりました。

週初だった事情を勘案しても、結果的に売買代金は2兆円を大きく下回り、今年6番目の低水準となっています。

そのような中、日経平均株価は膠着感の強い値動きとなりました。寄り付き直後に一時+65円高まで上昇しましたが、すぐにマイナス圏へ沈むと前場の半ばに一時▲81円安まで売られる場面が見られました。ただ、その後は21,350円を超える水準で値動きが止まり、結局はそのまま小幅反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最終的にわずかに下落して終わりました。

東証マザーズ株価指数は小幅反落、売買代金は42日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,931万株、売買代金497億円となりました。出来高は先週末より増えましたが、売買代金は減少しました。出来高は増加したものの、新興市場は個人投資家の物色意欲の回復が見られず、売買代金は42日連続で1,000億円を下回っています。

また、株価指数も小幅下落となり、依然として900ポイント回復前での足踏みが続いています。

牛丼! ハンバーガー! フライドチキン! 吉野家HDなど外食株に高値更新相次ぐ

個別銘柄では、半導体関連などハイテク株の一角が売られ、信越化学工業(4063)、キヤノン(7751)、ルネサスエレクトロニクス(6723)、SUMCO(3436)、アルプスアルパイン(6770)などが大幅安となり、オリンパス(7733)は取引時間中に年初来高値更新となった後に売られて大幅下落で引けました。

また、金融株が総じて冴えない値動きとなり、りそなホールディングス(8308)や大和証券グループ本社(8601)が大きく値を下げ、先週から下落基調が続くネット証券株では、マネックスグループ(8698)が4日連続で年初来安値を更新しています。

その他では、任天堂(7974)や日立建機(6305)の下落が目を引きましたが、全体的には目立って下落した銘柄は少なかったと見られます。

一方、先週末に上期業績予想を大幅上昇修正した吉野家ホールディングス(9861)が、通期予想の増額修正に対する期待が高まったこと等から一時+10%超高の爆騰となり、4日連続で年初来高値更新となりました(なお、東証1部へ市場変更後の上場来高値更新でもあります)。

さらに、他のファストフード株にも見直し買いが継続し、松屋フーズホールディングス(9887)、日本マクドナルドホールディングス(2702)、日本KFCホールディングス(9873)も次々に年初来高値を更新しています。

その他では、ローソン(2651)やセブン&アイ・ホールディングス(3382)などコンビニ株が買い戻されたのが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、ブライトパス・バイオ(4594)が急落し、フィンテック グローバル(8789)は▲26%超安の暴落となりました。一方、手間いらず(2477)は値を上げて年初来高値を更新しています。

葛西 裕一