こんにちは。恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。

就職氷河期に社会に出たロスジェネ世代の特集や、若年層の貧困問題がメディアで取り上げられるようになりました。人生100時代において、所得が低ければ老後の資金をためることも困難です。

年金だけでは老後の生活費が夫婦で2000万円不足する…と、金融庁の発表もありましたね。
30歳で貯金がないご夫婦が2000万円をためるとしたら、世帯で毎月4.7万円ほど貯金していけば65歳の時点で1974万円になります。

もし、単身者がそのまま独身でいたら老後資金は一人約1500万円が不足するそうです。こういった情報を当たり前のことと思ってご存じの方は、ある程度恵まれているのかもしれません。

結婚すれば生活が安定すると思っている女性たち

婚活支援の仕事をするようになって、令和の時代に未だに結婚で生活を安定させればいいと考えている専業主婦希望で腰掛け気分で働いている女性がたくさんいることに驚きました。

「腰掛け気分」とは、正社員の事務職のことではありません。派遣社員、契約社員、パートタイマーなどで数カ月後に契約更新されず無職になるかもしれないような女性たちです。

しかし恐ろしいほど、彼女たちは自分の状況がヤバいとは思っていないようです。

自分を貧困とは思っていないからです。老後資金も、誰かが何とかしてくれると思っているのです。

手取り10万円台、年収200万円前後でなぜ貧困の自覚がないのか?

これまで転職エージェントや行政のジョブカフェと共同で独身非正規雇用女性向けの転職イベントを開催してきました。そこで、非正規雇用、独身女性を知ることになったのです。仕事は接客業、販売、事務職、テーマパークのスタッフなど。

非常に外見は華やかな方が多かったです。ブランドバッグをお持ちの方もおりました。婚活の相談に来る公務員女性や看護師と比較したらずっと派手な印象です。

見た目だけでは貧困とは思わないでしょう。会う人だって彼女の経済状態がヤバいとはだれも思わないでしょう。

彼女たちの同僚や友人もみんな同じぐらいの年収です。

友人同士の会話の話題は、芸能情報とファッションとグルメ。老後資金2000万円問題は知りません。当事者であるのに、若年層の貧困のニュースは知らないそうです。理由は自分が貧困だとは思っていないから。

実家暮らしゆえに年収が低くても使える金額は多いのです。それで新商品の500円以上のタピオカドリンクやスタバの新作を購入できます。一人暮らしの経験がないため、1000円ランチが高いかどうか、今の有り金で払えるかどうかでしか判断できません。

お友人に、正社員で産休を取得してキャリアを継続しながら私生活も充実させているような人がいないのです。逆に、「仕事って向いていないと思う」と言って週3ぐらいしか働かない独身フリーターも身近にいたりします。

新作スイーツを食べ、新しい服を買って、ブランドのバッグをレンタルし、友人とアイドルの話題を話して週5で働いているため、ちゃんとしていると思ってしまうのだとか。

親が「結婚すればいいよ」と言って自立を阻む